2002(平成14)年9月14日(日) OB会月例山行 会津七が岳

月例山行   会津七が岳  福島県会津高原 満寿屋旅館泊

前夜宿泊した宿の車2台に分乗して羽塩登山口まで送ってもらう。きのこ取りの地元の人達と連れ立つように出発したのが8時近く。しばし、道路建設による自然破壊の現場のひどさの説明を聞きながら、『平滑沢』 入り口にて別れる。いよいよ遡行である。思い返せば、何十年ぶりの沢登りになるのだろうか。期待と緊張感に足元を引き締める。前夜来の雨のため多少水かさは増しているというものの、飛び石伝いに歩ける。ふと見上げると、ゆるやかな一枚のスラブ。水流は細いのが2~3本。慎重に足を運べば意外と滑らない。途中、急な滝登りの箇所もあるが、ロープが張ってあるし探せばステップらしきものもあるので危険はない。巻き道はない。谷筋が狭くなって、源流点と思われるところまでおよそ1時間。そこから上は岩場の連続。岩と岩の間を身をよじる様にすり抜けたり、見上げるような大岩へのチャレンジもある。石楠花の根に足場 を頼って、急登に疲れを感じる頃、森林限界を過ぎいきなり尾根筋に出る。頂上まで5分である。小雨は止んだものの、絶景は雲間にあって何も見えず。冷えた 身体に暖かいスープとコーヒーがうまい。下りでは尻餅をついて服を汚すものの、予定より早く無事下山。登山者も少なく、「会津百名山」の面目躍如といったところである。余談だが、餅といえば登山道に多数落ちていた『栃の実』で作る栃餅は、薬効もあって美味しいということを、その後の検索で知る。(常盤 記)


参加者:井上正巳(’57年卒、御夫妻)、金 有一(名誉会員)、佐藤八郎(御夫妻)、常盤雪夫(以上’60年卒)、長瀬 治、彦坂震三、富樫克己(以上’68年卒)、猿田浩美(特別参加)

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「大学進学」を考えるのなら, 将来,何をやりたいかくらいは“イメージ”しておこう!渡辺知也

私は20年間の滞独生活の後,バブルの最中に大学教員になった。そして今、最近の学生の変わり方に,ただ驚くばかりである。不況の氷河期にあって、遊んではいられないと、目標の見える方向に向かって一生懸命に勉強する学生の姿が目立つ。それも、かつては実学と呼ばれた商学,法学、理工の分野ばかりではない、文科系の学問にも大いに関心が集まり始めた。
難関大学の法学部出身で一流企業に入った自分の父親がリストラにあい、途方に暮れている姿に直面したのかもしれない。一方、実学とは無関係な抽象的なことを学んだ学生が、幅広く社会の隙間に入りこみ、実効性のある仕事をこなしている例はいくらでもある。大学に入る前にはもちろん,何を学びたいかを知らなくてはならない。ただ,その際に大学で勉強したことを、そのまま一生続けられることはむしろ例外である。例えば、法学部→司法試験→弁護士といった幸運な人間は非常に少ない。ほとんどの人間は、大学で学んだことの周辺で,あるいはまったく無関係な分野で仕事をしている。その際肝心なことは,新しい社会への適応性である。それはことに,わけのわからないことを学んだ学生に際立っている。理由は明らかである。現代社会は巨大な産業設備にではなく、今まで無視されてきた人間存在自身に社会の関心が向けられている。これは無限の広がりをもつ研究分野であり,仕事は無尽蔵にある。今やっと難関大学→一流企業という幻影から解放されて,自分のやりたいことに向かって進めば、可能性は後から追いかけてくると考えればよいのだ。
日本の社会も今やっと氷河期のど真ん中にあって,この点に気づき始めた。つまりはやっと一人前の大人になろうとしている。学生の態度が大きく変わったわけだ。大学とはその方法を自分で探るところなのだと考えれば,必ずしも難関大学である必要なぞない。ただ自分で何がやりたいかは,大学に入る前に知らなければならない。ただし、それも年を重ねるごとに変わるものだということも忘れてはいけない。

大阪女子大学人文社会学部教授  渡辺知也(’59年卒) 2003.5.13(1941年生まれ)

旺文社『螢雪時代』’02年「8月臨時増刊号」所収を改題・再構成
構成:長瀬治(エ・デュース)

2002(平成14)年6月23日(日) 第17回総会

第17回 OB会総会    東京銀座「獨協倶楽部」

折りしも日韓共催によるワールドカップの最中、高校時代にはワンゲル部とともにサッカー部にも在籍したことのある杉嶋佑一君(’60年卒,5月逝去)のご冥福を祈っての黙祷そして献杯で会は始まりました。早 速、会長および幹事の人事についての議題を討議しましたが、会長:佐藤八郎(’60年卒),幹事:中野 茂(’74年卒)両氏の続投を満場一致で決議し、その後会計報告を了承しました。今回の総会では、遠く愛知県から山田氏、一番若い関君そして千野氏、高島氏、富樫氏、高野氏という普段ではお目にかかれない先輩および中堅の方々の多数の出席者を得て、懇談の時間が足りないのではと思わせるほどの盛り上がりとなりました。最近山に登るよりも釣りに夢中の坂井氏の北海道土産を分けるときは、年も忘れてジャンケン勝負に皆が真剣に挑んでいました。大盛況でした。(常盤 記)


出席者:飯島義信(元顧問),金子雄一郎(名誉会員),井上正巳,若井 永(以上’57年卒),千野一郎(’58年卒),植田一朗(’59年卒),佐藤八郎,常盤雪夫(以上’60年卒),高島 徹(’62年卒),山田哲男(’64年卒),坂井 格(’66年卒),長瀬 治,彦坂震三,本多 純,富樫克己(以上’68年卒),高野義夫(’73年卒),柳澤孝嘉,中野 茂(以上’74年卒),関 宏朗(’00年卒)

2002(平成14)年5月12日(日) OB会加藤氏歓迎会

加藤先輩歓迎会    東京小石川後楽園「涵徳亭」

メキシコ国在住・造園業を営まれている加藤直之氏の日本への一時帰国を機会に、都内随一の野鳥の数を誇る小石川・後楽園「函徳亭」日本間で歓迎会が開かれました。加藤氏は獨協学園ワンダーフォーゲル部の創部者の一人ですが、同じく創部に参画した諸先輩も出席され、創部時の苦労話からそれに続く山行での秘話そしてメキシコのお国事情さらにはなんとパンダにまつわる話題にも発展し、普段は聞けない珍しくも面白い話に、緑濃き木立からの爽やかな風とともに美酒を楽しむ会となりました。(常盤 記)


出席者:赤瀬 暁(御夫妻),打矢之威(御夫妻),加藤直之,丸山 進,森本悌次.以上 ’56年卒, 井上正巳,植村俊則,若井 永.以上 ’57年卒 千野一朗(’58年卒),植田一朗,川口昇司.以上 ’59年卒, 門倉捷郎,佐藤八郎,常盤雪夫.以上 ’60年卒, 坂井 格(’66年卒),上原 啓(特別参加・在日メキシコ合衆国大使館)

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2002(平成14)年5月3日(祝)~4日(休) OB会月例山行 鋸山

月例山行  鋸山764m  新潟県長岡  長岡市蓬平温泉 和泉屋旅館泊

◆JR長岡駅頭に待たせておいたワゴンタクシーにて、越後平野をひた走る。車窓左右に広がる田んぼでは、田植えの真っ最中・・・。総勢9名が目指すは、長岡市と栃尾市の境に位置する『鋸山』だ。吉 を経てまもなく登山道入り口(天狗の泉)で下車するも、すでに辺りは先人らの乗用車がずらりと並ぶ。その多くは、山菜取りだという。ストレッチ後、登山開 始。小川の脇の湿地には水芭蕉が大きな蕾をつけ、木々の間ではウグイスが鳴き声を競う。高度差は少ないもののだらりだらりとひたすら上りが続く。そして、 暑い!(今年初めての夏日だつた)。小道の両側に咲く可憐な「カタクリ」の薄紫色の花に、「これは珍しい・・・。感動した!?」と金有一が歓声をあげ、早速、撮影である。これをチャンス?とばかりに小休止。そんなこんなを繰り返しながら、およそ2時間で山頂へ。雪を頭にのっけた越後三山-八海山、中ノ岳、 駒ケ岳を指呼の間に望むが、あいにく日本海、佐渡島はかすみに隠れて見えない。下山は往路を戻る。全行程約5時間。


◆宿泊地は、小千谷市との境界に位置する長岡市蓬平(よもぎひら)温泉の『和泉屋』。いわゆる温泉街はなく、近隣に3、4軒の宿泊施設が点在する閑静な温 泉地だが、決して山深い温泉郷ではない。造りは゛和風ホテル゛といった感じで、鉄筋6階建て。「いままでの山行で、一番豪華じゃないか・・・」という佐藤 八郎に、宿探しに奔走した中野茂がすかさず「値段が値段ですからネ」と言い切る。して、その値段の゛一泊一万五千円゛に「たまにはイインじゃない の・・・」とは井上正巳。さらに、「戸隠の『柏屋』なら3泊できるナ」と、自分の定宿『柏屋』にかつてみんなを案内した長瀬治がちゃちゃを入れ、「中野は ホントによくまとめてくれる・・・」と彦坂震三が静かにつぶやく。で、食事、施設、サービスなどいろいろ含めて、極甘で「★二つ」が妥当。「特色がない」 がその一番の理由。


◆翌日は、女性たちの声に応えて?の゛観光旅行゛だ。ワゴンタクシーを借り切り、小雨が降ったり止んだりの曇天のなか、小林一茶ゆかりの柏原一帯を巡り、 寺泊を抜けて日本海を北上。゛信仰゛と゛博打゛がフシギに共存?の弥彦神社を詣で、食器作りを地場産業とする燕市の「食器展示センター」を見学。そして JR燕駅から全員が新幹線に゛飛び乗り゛帰京した。(長瀬 記)


参加者:
金 有一(’60年卒 名誉会員・獨協学園)、井上正巳(’57年卒,順子、御夫妻)、佐藤八郎(’60年卒,加代、御夫妻)、長瀬 治(’68年卒)、彦坂震三(’68年卒)、中野 茂(’74年卒)、猿田浩美(特別参加)

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2002(平成14)年4月13日(土) OB会月例山行 高山

月例山行   高山 1668m        栃木県日光

「お気に入り」に追加する静かな山です。途中出合ったのは頂上での二人組みのワンパーティーだけ。それも、互いのコースが逆とあらば、我々だけの独占に近いものです。生息する(糞はいたるところに多量!)という日本鹿の乱舞もさもありなんと感じました。下調べでの「眺望は良くない」のは確かですが、その印象は登山時期と天候で大きく異なります。葉を落とした雑木の間からは、戦場ヶ原を取り囲むように聳える男体山、大小の真名子山そして日光白根山の威容をまのあたりにすることが出来ます。特に上越国境の山々は いまだ完全な冬化粧。それを登山コース上に残る堅い残雪と木立の新芽に春を感じながら眺められるのは、中禅寺湖を従えた『高山』のこの時期の最大の魅力でしょう。それにしても最後に寄った『竜頭の滝』は,個人に所有権があったとは・・・。(常盤 記)


参加者:井上正巳(’57年卒,御夫妻),佐藤八郎(’60年卒,御夫妻),常盤雪夫(’60年卒),長瀬 治(’68年卒), 中野 茂(’74年卒)

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2002.4.13 案内文書

2002(平成14)年3月17日(日) OB会月例山行 大霧山

月例山行   大霧山766m  埼玉県 東武東上線小川町駅下車

’02年度の初 山行である外秩父『大霧山』(埼玉県小川町,766m)には、ゲスト会員も含めて総勢10名が参加。’57年卒から’74年卒と、その年代差に17年の開きもあるわが一団は、近年はやりの中高年登山ご一行様から、「どんな関係のお仲間ですか?」(裏を返せば「なんなんだコイツラ」)と、羨望ともやっかみともとれるお決まりの質問を、ここでもやはり受けるのだった。よほど異色の集団に映るのだろう、まわりの人たちにとっては・・・・。そんな視線もものかは、われわれは団子状態で、あるいはひとり取り残されたりと、騒々しくも、また静かに山鳥の囁きに耳傾けながら、それぞれ好き勝手に新春の山に遊ぶのだった。で、頂きに立ち、春霞に浮かぶ連山を肴にワイン、ウィスキーをきれいに胃袋に収めた後、次なる目的地である反省会に名を借りた、お約束の¨大宴会¨をめざして、早々に下山するのだった。¨歩数¨よりも¨ダベリ?での口の開閉回数¨が常に大幅に上回り、かつ¨歩いている時間¨より、¨酒を呑んでる時間¨が圧倒的に長いというOB会は、こうして今年もぶらりブラリと歩いていくのだー(長瀬 記)。


参加者:名誉会員/金 有一(’60年卒 獨協学園). OB会員/井上正巳(’57年卒),佐藤八郎(’60年卒),常盤雪夫(’60年卒) ,彦坂震三(’68年卒),長瀬 治(’68年卒),
中野 茂(’74年卒). ゲスト会員/川成洋,佐藤加代,猿田浩美.

2002(平成14)年1月10日(日) OB会新年会

新年会        東京銀座 獨協倶楽部  

開催を危ぶまれた新年会も13名の出席者を得て成立。和服姿の女性も交えて議論は沸騰。政治・経済はもちろん教育問題まで含めてあらゆる話題があちこちのグループで交わされました。その怒涛のような勢いは2次会まで持ち越され、終電を逃した会員多数という激しくもあり楽しく盛り上がった会でした。

 

 

 

2001(平成13)年10月6日(土)~8日(祝) OB会月例山行 黒姫山

月例山行  長野県黒姫山  2,053m  上水内郡戸隠村柏屋泊

前夜の宿での壮行会では、皆の体調に配慮して黒姫山登 頂と決定。午前8時、始まったばかりの紅葉の中を新道経由にて入山を開始しました。整備された新道は歩きやすく、高度を稼ぐにつれ紅葉も輝きを増し、樹林 の合間から見る高妻山や眼下の谷間の色彩はまさに「癒し系」そのもので心と身体のリフレッシュには最適でした。時折覗く晴れ間の中12時、意外と狭い頂上 に立つ。下山は池めぐりのコースをとりましたが、荒れていてかなり気を使います。登りには不適当でしょう。なお、二股(合流点)より上ではどちらのコース をとっても熊の出没に十分注意が必要です。

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2001(平成13)年9月15日(祝)~16日(日)  秋の親睦会

秋の親睦会 長野小諸 日新寮

参加者総勢30名と親睦会の輪は大きくなるばかりで す。初参加の方も寮に到着したときだけは緊張のご様子ですが、すぐに料理に、会場設営に、火加減の調節にと各自の特技を発揮しながらの準備は脚本のないド ラマそのままです。野外でのパーティーは、途中のにわか雨のため室内に移動してそのまま2次会に突入。翌朝5時半過ぎ、有志は25年ぶりに今年7月登山解 禁となった浅間山登頂目指して出発。時折見られる青空の下、褐色の山肌の浅間山とそれに続く前掛山そして美しい緑色の黒斑山やトーミの頭などの色の対比を 堪能しつつ、午前11時前掛山(2524m)山頂に立つ。噴煙を吹き上げる浅間山(登山禁止)を眺めながらの稜線歩きは、一歩間違えればそのまま地獄の底 に落ちるような緊張感さえ漂っていました。登山組と別編成の弁当荷上げ隊との会合も予定どうりスムースに行なわれ、登頂成功を祝いました。当地域自然保護 指導員の話では、紅葉の見ごろはおよそ一ヵ月後ということでした。またしても見事な色の対比が見られそうです。

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