北アルプス 唐松岳(2,696m)

2017年8月9日〜10日


なかなか進まないノロノロ台風5号にやきもきしたが、8月11日の山の日を前に北アルプスの唐松岳に行ってきた。

上野駅から北陸新幹線の6時34分発の「はくたか551号」に乗車し長野駅で下車。長野駅からは東口発の白馬乗鞍行きのバス「特急長野白馬線」で白馬八方バスターミナルで下車。ゴンドラとリフトを2本乗り継いで八方池山荘までのアプローチは4時間。(バスの切符はバス停手前の(おみやげ店科の木東口のレジで購入)

八方白馬バスターミナル 9:40

白馬八方バスターミナルからオレンジ色に塗られた道を15分ほど歩いて行くとゴンドラ「アダム八方駅」に着く。JAFかモンベルの会員ならば割引があるとのことだった。

9:58

台風一過の晴れを期待していたが、雲行きは怪しい。ゴンドラに乗り込んだ時には青い空が見えていたが、途中からガスってきてしまった。

10:08
アルペンクワッド 4人乗り
10:18
グラートクワッド 3人乗り

リフトを2本乗り継いで八方池山荘に到着。やはり、はっきりしない天気である。

10:25
トイレの入り口には協力金のボックスがある。
石が敷かれた道や木道のなだらかな登りが続く。

道の脇にはいろいろな高山植物が咲いていた。

キンコウカ
オヤマソバ

タテヤマウツボグサ

ミヤマアズマギク
10:58
第2ケルン 11:00

八方ケルン  11:07

八方池に着いた頃には9割がた曇ってしまい、白馬岳や不帰ノ嶮は下1/3を見せるだけだった。それでもたくさんの人が池の周りに集まっていた。観光客はここで引き返して行くようだ。

八方池 11:21

タカネマツムシソウ
ホソバツメクサ
クガイソウの群落

ハッポウウスユキソウ
ミヤマダイモンジソウ

ひらけた尾根を登って行くと樹林帯「下の樺」に入る。この樹林帯は一度とぎれ、ひらけた斜面をトラバースしてまた樹林帯「上の樺」に入ることになる。

下の樺の樹林帯 11:49
くねったダケカンバが美しい。

「扇の雪渓」で休憩するが、雨が結構降ってきたので雨具を着ける。気温もかなり低くなってきている。

扇の雪渓上部  12:26
チングルマの群落
チングルマとコイワカガミの群落

丸山
丸山ケルン  13:09

丸山ケルンを過ぎると頂上山荘まではあと少し。

13:42

2時に唐松頂上山荘に到着し、受付を済ませる。本館は個室の南館と2階の相部屋があり、本館を出てすこし離れた所には2段になった相部屋の北館がある。それぞれ料金が異なる。個室は予約制で、すでに満室のようだ。どこがすいていそうかと聞いてみたら「北館の方ほうですかね。」と言うので北館にした。

別館の北館は2段ベットを広くしたような作りだが、思っていたより綺麗だった。指定された上の段に90度のはしごで登って入室。そこには既に「せんべい布団」が敷いてあり、布団1枚に2.5枚の「せんべい枕」がセットされていた。「個」ではなく「枚」と数えるのがぴったりの枕である。区画はカーテンで仕切られていたが、どれくらいの人が入室しているのかよく分からなかった。4時過ぎまでその「かいこ棚」に一人だけだった。外はガスっていて小雨が降っており、しかも寒い。天気が悪いので唐松岳登山は明日に回すことにした。部屋には誰もおらず、何もすることがないのでしかたなく指定された夕食の時間まで部屋で過ごした。

夕飯の時間になったので本館の食堂に向かう。食堂前に並ぶと、座る場所も指定される。

夕飯 16:50

本館1階には食堂のほか個室の南館とトイレ、乾燥室、受付や売店などがあり、2階には相部屋と喫茶ルームがある。炊事用のコーナーは小さなテーブル1つ程度のの広さしかない。

食事時間は初めの受付の際にすでに指定されていた。ご飯と味噌汁はおかわり自由ということで、おかずは大抵こんな感じのようだ。

夕食後、部屋に戻ったら部屋には山岳部だという高校生が新しく4人入って来ていた。部屋はあっという間にいっぱいになってしまった。しばらく休んでいたら「少し晴れて来た」ということで外に出てみた。しかし、あたりはまだガスっており、一瞬だけ剱岳が見えて、また霧の中に消えていてしまった。

しばらくして、「雲が晴れて、劔岳が見える」という声が聞こえてきたので、また部屋から出てみたら、ガスはすっかり飛んでいて青空に夕映えの五竜岳、唐松岳をはじめ剱岳がきれいに見えていた。

18:21
17:00
唐松頂上山荘から見る剱岳
頂上山荘下テント場

下には今まで見えなかったテン場も見えるようになった。初めはテン泊も考えており、狭く高低差もかなりあるということで面倒かと思って小屋泊まりにした経緯もあり、どんな所か見ておきたかった。下の方のテン場から小屋までは10分以上かかりそうだ。

朝焼けの五竜岳

翌朝の天気は上々。五竜岳から遠見尾根を行くか、唐松岳だけにして下山するか迷っていた。

天気がもつのは午前中だけという予報ており、遠見尾根はかなり長そうなこと、携帯電話の予備のバッテリーは持って来ていたもののケーブルを忘れてしまっていて残り20%を切ってしまっていたので、結果、唐松岳だけにすることにして最低限の荷物だけ持って6時10分、唐松岳に出発した。

不帰の嶮

山頂には6時35分に到着した。

不帰の嶮方向  6:35

頂上からのパノラマを堪能し、下山。途中、山頂山荘上のヘリポートがある稜線に上がってみた。

稜線には何やらの糞がありました。
唐松頂上山荘上の稜線から見た五竜岳  7:14
コマクサ
唐松岳頂上山荘付近のコマクサの群落
チングルマの実

7時半に頂上山荘を出発して下山開始。

頂上山荘発 7:31

「雷鳥がいる!」という声に振り返って下のハイマツ帯を見たら雷鳥が飛び立って飛んでいってしまった。

不帰の嶮II峰から天狗の頭
不帰の嶮II峰とI峰
天狗の頭から白馬三峰
八方池を見下ろす稜線でコヒータイム  8:51

八方池を下に見渡せる稜線上でコーヒーブレイク。「山の日」を明日に控えているせいか荷揚げのヘリコプターが天狗山荘や唐松山頂山荘方面にひっきりなしに往復して飛んでいた。

荷揚げのヘリコプター

第3ケルンからは不帰の嶮から白馬三山まで見渡せます     9:09
ポスターのような1枚です

ハッポウワレモコウ
9:26

八方ケルン 9:38
八方山ケルン 9:43
10:27
八方池山荘前に到着
「山の日」前日とあって観光客も含めてたくさんの人でした。 10:16

来た時と同じようにリフトとゴンドラを乗り継いで白馬八方BTまで戻った。バスターミナルで着替えをし、11時45分発の長野駅行きの特急バスに乗り込む。BTのすぐ近くに「八方の湯」なるものを車窓から見つた。チェックしておけばよかったと。

悪い天気が続く中の唯一の晴れ間だったようだ。


コースDATA

白馬八方バスターミナル9:40 アダム八方駅9:58    (兎平)10:08 アルペンクワッドリフト駅(黒菱平)10:17 八方池山荘10:25 八方山ケルン11:00 第2ケルン 八方ケルン (第3ケルン)    八方池11:20 下の樺11:50 扇の雪渓11:25 丸山ケルン13:09 唐松頂上山荘13:55

唐松頂上山荘6:10 唐松岳6:30 唐松頂上山荘7:30 丸山ケルン8:00 下の樺8:38 第3ケルン9:09    八方池    八方山ケルン9:43 八方池山荘10:16

咲いていた高山植物のDATE

タテヤマウツボグサ キンコウカ ミヤマアズマギク ミヤマキンポウゲ タカネマツムシソウ ホソバツメクサ クガイソウ ハッポウウスユキソウ ミヤマダイモンジソウ チングルマ コイワカガミ コマクサ ハッポウワレモコウ チングルマ  イワオトギリソウ ミヤマトウキ ハクサンシャジン エゾシオガマ ミヤマアキノキリンソウ ウサギソウ シモツケソウ コイワカガミ ハッポウアザミなど

昭和47年卒 手島達雄

「北アルプス 唐松岳(2,696m)」への2件のフィードバック

  1. 唐松周辺はスキーでお馴染みですがもう行けないか…?登り始めは結構、岩っぽい印象があります。五竜とおみ(スキー場)から見てた卍に憧れて長い尾根を歩きましたね…。牛頸は注意…!

    1. 今、岩木山に登っているところです。結構、きついです。4人に抜かされました。

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