2018年2月8日(木)
多賀山地の高鈴山に登った時、地元の方から「大子(だいご)の男体山といわきの二ツ箭山が面白いから行ったらいいと。」教えてもらっていたので、今回は奥久慈男体山(大子男体山)に行って来ました。
上野駅は8時発の常磐線の特急ひたち3号で水戸駅まで行き、水郡線に乗り換えて西金(さいがね)駅まで行きます。水郡線は本数が少ないローカル列車なので西金駅には10時20分になってしまいます。
西金駅は無人駅。西金駅からは舗装道路を1時間以上かけて登山口まで行きます。タクシーがあったらタクシーでもと思っていましたが、タクシーどころかお店やさんも何もありませんでした。
帰路の水戸行きの列車を時刻表で確認したら、やはり西金駅からの上りは15時台にはなかったので、16時01に合わせるしかないようでした。
車もあまり通らない車道をひたすら上って行きます。湯沢分岐を右に行くとつつじヶ丘方面になります。つつじヶ丘には展望台があり、男体山から篭岩山に続く山並みを見通せられるそうです。
さらに湯沢川に沿って登って行くと、左斜面の林が美しい北沢地区に入ります。左岸にはゾウ類の足跡化石が発見されたという看板が立っていました。
さらに先に進むと、右手に岩峰が見えて来ます。はじめはあれが男体山かと思ったていましたが、駅でもらったパンフレットを見ると右の岩峰が鷹取山、左が入道岩ということが分かりました。
古分屋敷という地区に入って行くと唐突に前方に大きな岩山が見えて来て、岩の塊のような山容がどんどん大きくなっていきます。これが奥久慈男体山です。
どこをどうやって登れるのか。ちょっと心配になりました。
登山口へは道を左に折れ、下って行きます。左にトンネルの入り口がある奥久慈パノラマラインと交差し、右に進んで行きます。右手にトイレのある無料駐車場がありましたが、日陰の場所のためか辺りは雪の中でした。
舗装道路に雪はほとんどありませんでしたが、この駐車場だけ雪が残っていました。
常陸秋そばののぼりが立つ大円地山荘を横目で見ながら登山口に向かいました。チョット見、チベット風のイメージの雰囲気のある所です。
登山道から5分くらいで、一般道と健脚コースの分岐になりまず。健脚コースは1/3くらい鎖場が連続するコースで、一般道は比較的なだらかなものの時間がかかるコースになります。行きは健脚コース、帰りは一般コースを行くことにしました。
健脚コースの鎖場ははじめのうちは根っこや枝に捕まりながらという感じでした。
鎖も貧弱なものから傾斜がきつくなるに従って大きく長いものになっていきました。鎖のアンカーはしっかりしているので、鎖を持ち替えなっがらの、鎖に頼った幟が登りが続きます。
途中、1箇所展望がよくきく絶景ポイントがありました。先ほど登って来た集落も真下に小さく見えました。鎖場のコースは南に面した崖状だったので雪は残っていませんでしたが、さらに核心部を詰めていくと雪が見えるようになりました。凍りついているので、念のためチェーンスパイクをはくことにしました。
東屋まで来ると頂上はもうすぐでしたが、ここからは氷りついた雪道が続くようにになりました。
すして、男体山頂上到着。まずは頂上の祠に登頂を感謝してお参り。祠の下は断崖絶壁。頂上は360度のパノラマでした。653mではあるものの奥久慈男体山は広々とした風景が広がっていました。
残念ながら富士山までは見られませんでしたが、那須連峰や日光連山、そして前に登った高鈴山なども見ることができました。
眺めのご馳走を楽しんでから、大円地山荘でのおそばを期待して一般道を下山することにしました。途中、東京スカイタワーと同じ634mの標高を示す看板が設置されていました。
下山コースの1/2くらいは凍った積雪があったので、チェーンスパイクを履いたままの下山になりました。
大円地越という広場になった峠には、ベンチなども設置されていました。
大円地越を下がった斜面はけやき林になっていて、とても明るく綺麗な斜面でした。その後は大きな岩がゴロゴロしている暗い杉林の斜面に変わります。
大岩が転がって行くのを押さえるてい訳でもないでしょうが。
往路に通った一般道と健脚コースの分岐に到着。一般道を行く人用の杖でしょうか、たくさん枝が並べられていました。
大円地山荘は築100年の自宅民家で蕎麦屋を営んでいました。お蕎麦もお通しの漬物などもとても美味しかったでした。おみやげに売り物にならないものだけどとリンゴまでいただきました。
一緒になった先客のご婦人から「車で来ているので、もしよかったら駅までお乗せしましょうか」とお申し出をいただき、ありがたくお受けしてご一緒させていただくことになりました。1時間歩かないで済んでしまいました。ご婦人はトレーニングも兼ねて男体山には頻繁に来ているそうで、上品そうな華奢な雰囲気に似ずかつては雲竜瀑や袋田の滝などの氷瀑も登っていたアルピニストでした。
予定より早く駅に着いてしまったので、逆に寒い中で1時間以上も列車を待つことになってしまいました。ホームにある囲いだけの待合室の中を歩きながら、14:01の上り水戸行きの列車を待っていました。定刻、何のアナウンスもなく列車はやって来て東京までの帰路に着きました。
47年卒 手島達雄
コースDATA
上野駅8:00ひたち3号 水戸駅9:18 水郡線 9:22 西金駅10:21 湯沢分岐10:44 北沢10:58 弘法入り口11:13 駐車場11:25 登山口11:29 分岐11:31 展望スポット12:10 東屋12:44 頂上12:51 大円地越13:25 分岐13:55 大円地山荘14:00 14:20 西金駅14:50 16:01 水戸駅17:14 ひたち22号 17:27 上野駅18:37