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メールマガジン 4月号 / 2020

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会メールマガジン 2020/4/26

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン4月号の配信です。

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【1】 今年のGWは山小屋も営業自粛

【2】登山自粛に関する共同声明

【3】カトマンズでは千人もの立ち往生

【4】中央アルプスが国定公園に指定

【5】HPに「山で出会った植物」を掲載

【6】尾瀬のストリートビュー

【7】行ってきました 山行Now

【8】編集後記

【9】記事の募集とマガジンについて

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新型コロナウイルスの感染が拡大し、緊急事態宣言が出されています。

皆さんお変わりありませんか。

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【1】今年のGWは山小屋も営業自粛

GWを控え、新型コロナウイルスによる感染拡大防止に対応して緊急事態宣言が出されている中、北アルプスをはじめ多くの山小屋が期間中の営業を自粛し、路線バスの制限、長距離バスなど運行停止など人が多く集まる山に人が集まらないような措置が進められています。

GWのみならず夏山においてもCOVID19の完全な収束は望めないでしょうから、登山を愛好する人には厳しい制限が続いていくことが予想されます。これからどんな状況になっていくのか分かりませんが、まずは自分がCOVID19に感染しないことを優先しなくてはならなそうです。

YAMAPでまとめられている山小屋の宿泊状況 アルピコ交通の状況

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【2】登山自粛に関する共同声明

公益法人日本山岳・スポーツクライミング協会、日本勤労者山岳連盟、公益法人日本山岳会、公益法人日本山岳ガイド協会の4団体から「山岳スポーツ愛好者の皆様へ」ということで事態の収束を見るまで山岳スポーツ行為の自粛を呼びかける共同声明が出されました。

共同声明の全文はこちらからご覧いただけます。

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【3】カトマンズでは千人もの立ち往生

先月のメールマガジンでも紹介したように新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年のエベレストの中国側からの登山が禁止され、引き続いてネパール側からの登山も禁止されたために登山者は計画の中断を余儀なくされました。

同時にネパール政府は3月24日に封鎖措置(ロックダウン)を発令したために、1,700人を超えるエベレストの登山やトレッキングにやってきた人はバス停や空港まで案内され、そこからバスとチャーター機でカトマンズまで避難したそうです。

オーストラリアや一部欧州諸国、米国へは既に特別便が手配され、外国人4,000人以上が帰国を果たしたようですが、外国人登山者の多くは、カトマンズ市内のタメル(Thamel)地区で足止めされたということです。

所持金が底を着き、帰国するすべのない旅行客も多くいたそうです。ネパール観光庁は各国大使館の帰国便の手配を支援しているということですが、現在どうなっているか不明です。

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【4】中央アルプスが国定公園に指定される

令和2年3月27日、中央アルプスが県立自然公園から国定公園に指定されました。

令和2年1月27日(月)に開催された中央環境審議会自然環境部会(第39回)において、「中央アルプス国定公園(仮称)の新規指定について」、「奄美群島国立公園、やんばる国立公園及び西表石垣国立公園の公園区域及び公園計画の変更について」が審議され、中央環境審議会会長から環境大臣に対して、諮問のとおりとすることが適当である旨答申がなされ、国内で57ヶ所目となる「中央アルプス国定公園」が誕生しました。

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【5】HPに「山で出会った植物」を掲載

早春の低山ではフクジュソウカタクリスミレなどいろいろな花が咲き、これから高山では雪解け後にあっという間にいろいろな高山植物が咲き出します。

今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止の緊急事態宣言が出され、実質山行が困難な状況が続いています。そこで、山行記録などをDWVのホームページに掲載することも難しそうなので、「山で出会った植物」というメニューを新設し、手持ちの画像を整理していろいろな高山植物を掲載していきたいと思います。

植物は環境に適応するため強い遺伝子を作り、テリトリーを広げていくための巧みな戦略を持っています。そのいくつかを高山植物の中から紹介してみましょう。

クガイソウは穂状でたくさんの花が集まって咲きます。花は下から順に咲いていきます。花はまず雄しべが伸びて花粉を放出し、花粉を出し切ると今度は雌しべが伸びていきます。ハチは安定した太い花の下部に止まり、上へ上がっていくので、必然的に他の株の花粉を得られるような戦略を持っているのです。

また、花の形は違いますがマツムシソウは頭花の全ての花が一斉に咲きますが、まず雄しべだけを伸ばして花粉を出し、雄しべが散った後に雌しべを伸ばし同じ頭花の花粉を受けないような戦略を取っています。それに対してイワイチョウは一度に咲くたくさんの花の中に雄しべが長いタイプと雌しべが長いタイプを同時に咲かせることによって、自家受粉を防ぐ戦略を取っています。花によって多様性のある花粉を得るためにいろいろな戦略を持っているのです。

カタクリは種子から開花まで8年かかる植物ですが、カタクリスミレの種子には脂肪酸、アミノ酸、糖などの成分からなるエライオソームというゼリー状の付属体を付けていて、それに誘われてアリは種子を巣まで持ち帰り、その後種子本体は巣の周囲に捨てます。アリに大事な種子をうまいこと運ばせるという戦略を持っているのです。

高木が育たない稜線などで地を這うように繁茂するハイマツの種子散布の役割を担っているのは高山性鳥類のホシガラスです。

ホシガラスはまだ他の動物が活動する前の3月ごろから巣作りをはじめ、雛を育てるといいます。そのための餌を確保するために秋のうちに実ったハイマツの球果をせっせと貯食し、いろいろな所に隠しておくことで種子を散布させハイマツ帯の拡大に貢献しているのです。

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【6】尾瀬のストリートビュー

尾瀬の鳩待峠から見晴正面の弥四郎小屋までが無雪期のGoogle Mapのストリートビューで結ばれています。”STAY HOME”が叫ばれている中、ちょっと試してみてはいかがでしょうか。

Google Map 尾瀬鳩待峠から山の鼻、そして尾瀬ヶ原へ

スマホでストリートピューを見る場合は、鳩待峠あたりを長押ししてピンを立てると左下にストリートビューの小さな画像が表示されるので、そこをタップするとストリートビューが表示されます。

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【7】行ってきました 山行Now

【4月の過去ログから】

残雪期の四阿山と根子岳  浅 間 嶺

鍋 割 山  御 前 山      石 裂 山  仙人ヶ岳

「行ってきました」山行記録一覧

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【8】編集後記

新型コロナウィルスの感染拡大防止による影響は気づかないようなところにも出てきています。

運転免許証の更新手続の案内が来て、試験場で2時間の講習を受けるために試験場まで行くはめになっていました。講習も「三蜜」だと思って調べてみたら、更新手続きは当面中止しているとの事でした。しかも、3ヶ月間の有効期間延長申請が必要との事でした。さて、面倒な事です。

戦争、震災や台風・大雨と違って被害を直接目にはしませんが、得体の知れない何かが密かにそして確実に襲いかかってきているようです。香港インフルエンザでは世界のいろいろな所で100万人が死に、中国発生のアジアインフルエンザでは200万人、発生源不明のスペイン風邪では4,000万人、日本でも39万人が死んでいます。(COVID19での死亡者数は4/26現在、世界で20万3025人、日本で360人 4/24現在)

仕事も遊びも、そして日常が戻って来るのはいつの日になるのでしょうか。

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【9】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。めーるまがじん

フクジュソウ

キンポウゲ科フクジュソウ属( Adonis ramosa

北海道から九州にかけて広く分布しており、陽のよく当たる所に自生する。花は太陽光に応じて開閉する。早春に地上部を展開させ、夏前には地上部を枯らして宿根するスプリング・エフェメラル(春植物)である。

花色 黄色 草丈 3センチ〜4センチ 花期 2月〜3月

Wikipedia

スミレ

スミレ科スミレ属(Viola  mandshurica)

朝鮮、中国からウスリーまで、日本では北海道から屋久島まで広く分布する。都会の平地から高山までいろいろな所にいろいろな種類のスミレが自生している。

花色 紫 白 黄 草丈 10センチ〜15センチ 花期 3月〜4月


タチツボスミレ(Viola grypoceras)   Wikipedia

コミヤスミレViola maximowicziana Makino)Wikipedia

ナガバスミレサイシン(Viola bissetii Maxim)  四季の山野草

ミヤマスミレ  (Viola selkirkii Pursh ex Goldie)  Wikipedia

ヒナスミレ(Viola tokubushiana)  四季の山野草

エイザンスミレ(Viola  Suzanensis) 四季の山野草辞典

アオイスミレ(Viola hondoensis)  Wikipedia

ケマルバスミレ(Viola  Keisei from.Okudoi)  四季の山野草

アケボノスミレ(Viola  rossii) 四季の山野草

エイザンスミレ(Viola  Suzanensis) 四季の山野草辞典

スミレサイシン(Viola  voginata)

シハイスミレ(Viola  violacea)  Wikipedia

サクラスミレ(Viola  hirtipes)  四季の山野草

Wikipedia

マツムシソウ

マツムシソウ科マツムシソウ属(Scabiosa japonica)

北海道、本州、四国、九州に分布する日本の固有種。山地の草原に自生する。

花は直径4センチ程度の頭状花序をつける。

タカネマツムシソウ(Scabiosa japonica Miq. var. alpina Takeda )は草丈が30~35 cmと低く、頭花が大きい高山型の変種で、本州中部以北と四国の高山に分布する。

花色 紫 草丈 60センチ〜90センチ 花期 8月〜10月

Wikipedia

 

ハイマツ

三本槍岳で撮影
ホシガラスが食べ散らかしたハイマツの球果 八甲田山で撮影

マツ科マツ属の常緑針葉樹

シベリア、カムチャツカ、中国東北部、朝鮮半島、日本にかけて分布。日本では主に森林限界より標高の高い所に自生する。実(球果)はホシガラスが好み、種子散布の役割も果たしている。

樹高1m前後

Wikipedia

カタクリ

角田山で撮影

ユリ科カタクリ属(Erythronium japonicum Decne.)

北東アジア(朝鮮半島、千島列島、サハリン、ロシア沿海州)と日本に分布。日本では北海道、本州、四国、九州の平地から山地の林内に自生する。関東では夏場寒冷であることが必要なので主に北に面した落葉広葉樹林帯の斜面に群生する。

早春に地上部を展開し、5 – 6月ごろに結実して、その後葉や茎は枯れて宿根する。芽生えたばかりの実生は針状の細い葉を展開させ、2年目に楕円形の葉を1枚付け、年を追うごとに葉を大きく開いて鱗茎に栄養を貯め、7年〜8年目に葉が2枚となって初めて開花させる。寿命は20年程度あるという。春の短い間だけ地上部を展開させるので、「春の妖精」(スプリング・エフェメラル)と言われる。

花色 紫    草丈 10センチ〜15センチ 花期 5月〜6月

Wikipedia