メールマガジン1月号/2019

DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン1月号/2019の配信です。
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【1】あけまして おめでとうございます【2】年末年始の山岳遭難事故【3】栃木県高校の積雪期登山について【4】噴火の危険が予想される活火山【5】御嶽山の王滝村ルートの制限解除【6】行ってきました 山行Now【7】編集後記【8】記事の募集とメールマガジンについて
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【1】あけまして おめでとうございます
遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いします。
さて、DWV.OB会のホームページは昨年1年間で閲覧訪問者数がのべ1,785人、表示回数が5,744回でした。一昨年の閲覧訪問者数が1,344人で表示回数が8,652回でしたので、表示回数は少なくなったもののたくさんの方の訪問をいただくことが出来ました。また、HPを手掛かりにOB間の新たな繋がりも出来ていることはありがたいことだと思っています。
今年も折あるごとに訪問していただけるよう情報更新に努めていきたいと思いますので、ご協力、ご支援のほどよろしくお願いします。
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【2】年末年始の山岳遭難事故
昨年12月29日から今年の正月3日までの山岳遭難事故は全国で30件、遭難者は40人だったそうです。そのうち1名が死亡、負傷者は12人でした。捜索救助に投入された人員は162名に及んだとのことです。
年齢別では40歳代が11人で、50歳代以上を合わせた中高年が半数以上を占めていたようです。そのうちゲレンデ外の斜面を滑るバックカントリースキー中の遭難が6件13人で、11人が外国人であったということです。日本はパウダースノーの新雪スキーが楽しめるので海外から滑りに来る人も多いようで事故も多くなっています。長野県の白馬乗鞍スキー場ではフランス国籍の男性5人が道迷いで遭難救助されています。
年末年始は比較的好天に恵まれたので登山事故は少なかったようですが、登山中の遭難事故では、12月29日に甲斐駒ケ岳で50歳代男性が下山中道迷いで遭難救助されています。12月31日には剱岳で男性2名が凍傷による行動不能で救助要請があり、6日振りに救助されています。1月2日には槍ヶ岳で登山中の40歳代の男性が滑落して救助要請があり、無事救出されています。唐松岳の八方尾根付近で登山中の40歳代の男女2人が荒天のため行動不能で救助要請があり無事救助されるなどの遭難がありました。
なお、警察庁生活安全局の発表によると昨年の夏期山岳遭難(7月〜8月)は全国で721件(前年比110件増)、遭難者は793人(前年比88人増)で統計史上最も多かったということが分かっています。内訳では長野県が最も多く117件、富山県と静岡県が68人でそれに次いでいたということです。年齢別では40歳〜49歳が108人、50歳〜59歳が152人、60歳〜69歳が184人、70歳〜79歳が161人でした。死者は54人、行方不明が17名、負傷者が359人、無事救出された人は363人でした。原因では道迷いが179人、滑落が119人、転倒が169人、病気が120人、疲労が93人、その他が113人でした。
ちなみに「山と渓谷」2月号に単独行で遭難し行方不明になり、捜索の末1ヶ月後に遺体が発見された場合の捜索・救助にかかわる費用が掲載されていたのでご紹介します。
行政ヘリや県警・消防の出動については原則無料で遭難者が支払うのは民間救助隊の出動費がメインになるということです。(民間の救助隊員日当(1人1日3万円)のべ30人で90万円、救助隊員の交通費3万円、救助隊員の保険代(1人1万5000円)のべ30人で45万円、食料費3万円、消耗装備品3万円で計144万円)
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【3】栃木県高校の積雪期登山について
栃木県高体連の那須岳で行われた冬山安全合宿での雪崩遭難事故を起因としてスポーツ庁と栃木県教育委員会は高校生の冬山登山について関係先に通知し適正な対応を求めています。
 スポーツ庁では「冬山登山」を主に積雪期における登山とし、時期に関わらず、気温の変化や降雪、積雪などの気象条件による凍結、吹雪、雪崩等伴う転滑落、埋没、凍傷、低体温症などにより遭難事故が発生する可能性のある環境下に行う活動と定義し、原則禁止としています。ただし、スキー場でのスノースポーツや条件付きで登頂を目的としない歩行やテントを張るといった雪上訓練を認めています。
 それに対して栃木県教委は高度な技術を持つ指導者の確保が困難と判断し、雪上訓練を含めて冬山登山を全面禁止としました。一方「冬山登山」を積雪期にある山への登山とし、冬季であっても低山等の積雪期にない山への登山は時期に関わらず冬山登山ではないとしています。冬季でも標高約1,000メートル未満で積雪のない山については、専門家との協議の上、県内や近隣県の14ルートを指定し、登山を認めるとしています。積雪期以外の登山は、登山指導歴5年以上で指導員資格を持つ者、または県指定の研修などに参加した者の引率を必須とし、生徒10人当たり1人以上置き、難易度の高い山に登る場合は、アドバイザーの同行を推奨するとしています。 

「那須雪崩事故遺族・被害者の会」は依然栃木県教委の対応への不信感もあり、あくまでも冬山登山の全面禁止を求めており、今回の対応についても反対の立場を崩していません。

 スノーシューを履いての雪山ハイクやバックカントリースキーなど近年雪山での活動がブームにもなっており、雪山に対する知識や技能などを有する人材の育成確保や教育啓蒙も必要とされている中で一律禁止すればいいということではないように思われます。自然の素晴らしさや克己心・達成感、そして危険に対する知識と回避術を安全に配慮した上で教えることも大事なことではないかと思います。これから現場でどのように判断対応していくことになるのか注目されるところです。各都道府県の現場での積雪期登山の実施状況については大西浩氏の下記資料に掲載があります。大西 浩(長野県大町岳陽高等学校) 高校生の積雪期登山を考える———————————————————————————————————
【4】噴火の危険が予想される活火山
気象庁は噴火の危険が予想される21の活火山を公表しています。
北海道ではアトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山。東北では、岩手県の岩手山、福島と山形の県境にある吾妻山、福島県の磐梯山。関東甲信では、栃木と群馬の県境にある日光白根山、群馬県の草津白根山、長野と岐阜の県境にある御嶽山、富士山、神奈川県の箱根山、伊豆諸島の八丈島と青ヶ島。九州では、大分県の鶴見岳・伽藍岳、九重山、そして、熊本県の阿蘇山、鹿児島県の桜島、薩摩硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島ということです。
これらの山に登山する時にはしっかりそのことを認識しておく必要があるのでしょうが、年間30万人以上が登山している富士山では行政やツアー主催者はどのように対応していくのでしょうか。
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【5】御嶽山の王滝村ルートの制限解除
危険が予想される活火山21にもリストアップされている御嶽山は戦後最大の死傷者を出した噴火から4年目を迎えた昨年、山頂への一部のルートが期限付きで再開されたました。5年となる今年は長野県王滝村からのルートも避難施設の整備を進めた上で9月をめどに規制の解除を目指すということのようです。昨年制限解除した御嶽山山頂への登山道通行の場合はヘルメットの着用が義務付けられており、山小屋での貸し出しも行われていました。
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【6】行ってきました 山行Now
石割山1,413m  (道志山塊)  2019年1月25日
山中湖の西端から北側に伸びる道志山塊の石割山です。頂上近くに割れた大岩を祀る石割神社があり、富士山の眺めを楽しみなが登れる4.5時間程度のハイキングコースです。当日は残念ながら雪がチラつく天気で富士山は眺められませんでした。
雲竜渓谷  2019年1月27日
前日に降雪があったものの、当日は青空が広がってアプローチの林道は適度に雪が積もっていて積雪期の雲竜渓谷の雰囲気をしっかり味わえることが出来ました。氷柱の回廊や大瀑は迫力がありました。氷瀑は2月中旬あたりまで楽しめそうです。
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【7】編集後記 
正月は腰が痛くてあまり外にも出ずに家でゴロゴロしていました。新田次郎の三部作「孤高の人」「栄光の岸壁」「銀嶺の人」を図書館で借りて50年振りに読んでみました。それぞれ実在のモデルもあっての山岳長編小説で当時夢中になって読んだことを覚えています。今読み返してみるとリアリティーに欠けていたり、登場する山が限定されていたり、いろいろと端折っていたりするのを感じました。でも、平易な文章で当時の岩登りの様子も感じられ懐かしくあっという間に読んでしまいました。やはり、「孤高の人」が小説として楽しめましたでしょうか。
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【8】記事の募集とマガジンについて
このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。
本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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