2020年12月3日(木)
家を5時半に出て、奥多摩駅には8時03分に着きました。鴨沢西行きのバスは40分くらい待つことになっていましたが、奥多摩湖行きのバスはすぐ出るので、奥多摩湖から倉戸口までは湖畔に沿って行けばそれほど時間がかからなそうなので、それに乗って行くことにしました。
雲が低く山にかかって幻想的な奥多摩湖でした。予報だと奥多摩は晴れ時々曇りでしたが、回復が遅れているようでした。
倉戸口バス停には奥多摩駅発の鴨沢西行きバスの発車時間だったの8時42分に到着しました。
自動車道から石段を上がっていくと、温泉神社の鳥居が見えてきます。
この温泉神社は奥多摩湖の湖底に沈んだ小河内村の「鶴の湯」源泉近くにあった神社で、ダム工事の前に移築されたものだそうです。
ちなみに倉戸口バス停近くには「熱海」「女の湯(めのゆ)」「鶴の湯」など温泉に因んだ名称が残っています。かつての小河内村には鶴の湯(鶴が崖から流れ出る温泉で傷を治したという謂れがあるそうな)、鹿の湯、ムシの湯の湯源泉があったそうで、現在も湖底から温泉を汲み上げているそうです。
登山の無事を祈願して、お参りをしてきました。
ここからいよいよ山道になります。
しばらく行くと、直ぐに急登になりました。奥多摩の山は概して急登です。
ミズナラ、コナラ、ブナ、クヌギ、クリなどの落ち葉が山全体を覆い尽くしていました。稜線に出るまではキツい登りですが、稜線に出ると比較的緩やかな登りになりました。
急登が過ぎてからは一旦少し下りがあってなだらかな登になり、頂上になります。
頂上下にはモミジの落ち葉が積もっていたので、紅葉の時期は綺麗だったのだろうと思いました。
一瞬、日差しが見えたものの、ほぼ全日通してガスった曇りで、遠くの山々は全然見えませんでした。
頂上は林に囲まれて広く平らになっていましたが、周囲はガスっている状態なので、食事も取らずに下山にかかりました。
下山は女の湯(めのゆ)バス停に向かいました。
下り始めて暫く行くと、広い尾根で落葉が敷き詰められている斜面で、ほとんど崖状態。これってルートなの?と思いながら木を頼りに下りました。太ももの筋肉も張り詰めるくらい踏ん張りながらの下山で、写真を撮っている余裕もありませんでした。
奥多摩湖も見えてきてやっと緩やかな下りになり、ほっとしましたが・・・。
しばらく、痩尾根の上を行きます。
今度は左側が深く切れ込んだ斜面の極めて細いトラバスルートになりました。落ち葉の下に木の根や岩が潜んでいて、何回も滑ってバランスを崩しながら慎重に下りました。登りは特に難しいところもなく一気に登ることができましたが、下山のルートは厳しいものがありました。
登り口に「倉戸山は大変急峻で不明瞭な場所も多く事故が多発している」と表示がありましたが、道を見失いそうな積もった落ち葉と崖や切れ込んだ谷上の細いトラバースルートなど、正にその通りでした。
奥多摩湖が真下くらいに見えるくらいの斜面を下って行きました。
湖面に接したここのモミジだけ綺麗な紅葉が残っていました。「お疲れ様でした」と、最後のお楽しみをもらいました。
最後はぐるっと平らな道を回り込んでバス道に出ました。
バスの時間しか思いになかったので、女の湯(めのゆ)バス停の脇には湖底から引いている「鶴の湯温泉源」があったということを後で知りました。
2時間に1本ということもあるので、バスの時刻表がどうなっているか心配しながら下っていましたが、グッドタイミングで5分後に奥多摩駅行きのバスに乗り込むことが出来きました。
この山行では誰も登山者を見ることはありませんでした。行きのバスでは5名、帰りのバスでは3名の乗客でした。
S47年卒 手島達雄
コースDATA
奥多摩駅8:03 バス発車8:05 奥多摩湖8:20 倉戸口バス停8:42 温泉神社8:57 倉戸山山頂10:20 下山開始10:30 女の湯バス停11:48 バス発車11:53 奥多摩駅12:15