秋の終わりの立山三山

2021年10月14日(木)〜15日(金)

 


劔御前小舎の小屋仕舞が16日、天気が良いのは14日と15日だけで、その先は雪の予報が出ていました。

2018年に雷鳥沢でテン泊して立山三山を目指しましたが、別山乗越まで行くもホワイトアウトで断念していました。新型コロナの緊急事態宣言も解除され、なまっていた体にもちょうどよいかとも思い、この時しかないと出かけました。

北陸新幹線「かがやき」は東京始発で途中上野駅、大宮駅、長野駅、富山駅しか止まらずに金沢駅まで行きます。

JR富山駅で電鉄富山に乗り換えで室堂を目指します。

立山駅でケーブルカーに乗り換えです。観光客がほとんどでしたが、身動きのできないくらいの満員の状態でした。

高原バスに乗り換えですが、乗客がたくさんいたために定時より前に臨時バスに乗ることが出来ました。臨時バスは全員着席して出発しました。

予報以上の晴天で、バスの車窓からは薬師岳をはじめ大日連峰がよく見えました。

2018年の時は別山乗越しからも見えなかった劔岳が バスの中からも見えてしまってたのが逆に残念な気がしました。

臨時バスに乗れたので予定よりも早く室堂に到着しました。すでにターミナルは人が大勢でした。

宿泊予定の劔御前小舎は3時から3時半までに入ってくださいということだったので、早速登山開始。

ミドリガ池

中学生あたりの団体が大勢いました。

噴気をあげる地獄谷

リンドウ池

雷鳥荘
下に雷鳥沢キャンプ場
雷鳥沢ヒュッテ

雷鳥沢キャンプ場は昨年9月下旬にはコロナ禍の中、1000張近くテントが乱立し、トイレ待ちの長い行列ができていた記事が思い出されました。今は閑散としていて、10張程度のテントしかありませんでした。

雄山に置いてこようと河原で石を拾ってから、橋を渡って別山乗越を目指します。前回は雷鳥坂を登っていきましたが、今回は新室堂乗越から登りました。

なだらかな登りが続きます。

チングルマの綿毛
コバイケイソウの枯れ穂

チングルマの草紅葉
立ち枯れたリンドウ

クロマメノキの実

稜線に出ました。ここからが結構長くかかりました。

前後を登る登山者は 他に1名だけでした。

どこからスタートしたのかハングライダーが飛んでいました。

大汝山から冨士の折立、雄山
クロマメノキの花

バスが早く着いたのもあって、予定より1時間近く前に劔御前小舎に到着出来ました。

小屋の前に建つ公共トイレ

さすがに迫力ある剱岳が眼前に聳えていました。

黒部渓谷を挟んだ後立山連峰も手にとるように眺められました。

朝日岳 白馬岳 白馬槍ヶ岳
真砂岳、冨士の折立、雄山と奥に奥穂高方面か

宿泊者は全体で13、4名程度のようで、空き部屋がたくさんありました。部屋は6人部屋で隙間なく布団スペースはピッタリでした。小屋内は寝る時も含めてマスク着用。

夕方になり、黒部渓谷側も富山市内側も下界は一面の雲海になりました。

滝雲も流れていました。

夕食は6時から。生姜焼きやサラダ、煮物、冷奴、味噌汁、ご飯でした。黙食でいただきました。

夕日が沈んでいきます。

日が沈み、夜を迎えました。部屋の外からは話し声が聞こえていましたが、部屋の人たちはみな一人で来られた人ばかりで食事後しばらくしたら話もせず眠りにつきました。8時にバシンと音がして消灯になりました。

2時くらいでしょうか、ゴソゴソ音がして目覚めましたが部屋の誰かが起き出して部屋を出て行ったようでした。剱岳の方に行ったのではないかと思いました。5時には全員起きて出かけ行ってしまいました。

明け方、富山市の街あかりや富山湾も一望することが出来ました。

6時の食事に食堂に来た人は4人だけでした。

6時半に小屋を出発しました。

別山南峰に到着。引き続き南峰に向かいました。

別山南峰に戻り、真砂岳を目指します。

内蔵助山荘

岩峰を通過するのは大変そうでしたが、実際は右に巻いいくルートでした。

内蔵助山荘はすでに小屋を閉めています。

真砂岳山頂

白い花崗岩が綺麗な真砂岳に到着。

吊り尾根のような馬の背を進んでいきます。

真砂岳と冨士の折立の鞍部から冨士の折立までがこのコースの肝でした。ちょっとビビリながらも岩稜を登っていきました。

風は8mから10m以上もあったかと思いますが、冷たい風がビュービュー吹いていたので、なおのこと緊張しました。さすがに3,000m級の山です。

左にあるのが氷河に認定された内蔵助氷河。

反対側が雷鳥沢に下る大走りになります。眼前には2,999mの冨士の折立が聳えていました。

冨士の折立の頂点を回り込みながら乗り越して一段落です。風も穏やかになり日向ぼっこです。

下に室堂平も全て見渡せました。大汝山への途中で3,000mを超えました。

程なく大汝山休憩所に到着。

巻いて行くルートもありましたが、休憩所から左に3,015mの大汝山のピークへ向かいました。

狭いピークでやっと写真を撮りました。

南側に回り込んだピーク脇からは眼下に黒部ダムが見えました。

黒部湖の向こうには針木岳やスバリ岳。

大汝山を過ぎるとすぐに雄山頂上に建つ社が目に入ってきます。

そのまま、頂上の社へ向かいました。

3,003mの 立山最高峰の雄山山頂到着です。

下がった社務所の先に三角点と大きな風景支持盤がありました。

さすがに雄山にはたくさんの人が頂上を目指して登ってきていました。登りのルートと下りのルートが赤と黄色のラインで色分けされていました。

一ノ越山荘

一ノ越に到着。一ノ越は東一ノ越を経てタンボ平、黒部湖へのルートと浄土山へのルートの十字路になっています。一ノ越山荘も17日(日)までの営業でした。

ここには公共トイレがありました。予定では浄土山を経て室堂へ向かう予定でした。しかし、浄土山を回ってからだと室堂到着は1時過ぎになってしまうことや体力を考て次回に回すことにしました。

室堂平に到着。舗装された石段がかえって歩きづらく思いました。まあ、雷鳥平から室堂に至る石の階段を上るよりはよかったですが。

予定より早く12時ちょうどに室堂に到着。ソフトクリームなど食べながら30分ぐらいフラフラしてから美女平へのバスに乗車しました。

帰りは新幹線の「はくたか」に乗って帰宅です。まさに雪が降る直前の快晴の2日間の山旅でした。

S47年卒 手島達雄

2018年8月の扇沢からの別山乗越の記録はこちらから

田中廣明氏の2018年の「紅葉の立山」の記録はこちらから


コースDATA

【1日目】

美女平発10:30    室堂ターミナル着11:25・・・ミクリガ池11:35 ・・・エンマ台11:45・・・雷鳥平12:10・・・分岐12:15    新室堂乗越12:50・・・別山乗越 14:30   剱御前小舎泊2食付き11,000円

【2日目】

別山乗越6:25・・・別山南峰7:00・・・別山北峰7:10・・・真砂岳8:08・・・大走り分岐8:30・・・富士ノ折立9:00    10分休憩・・・大汝山休憩所9:30    大汝山9:38・・・雄山神社(10:15)    15分休憩・・・一ノ越11:10 10分休憩・・・立山室堂12:00・・・室堂ターミナル12:35発  美女平着13:20

(雷鳥坂は2018年の記録)

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