2024年6月13日
奥羽山脈に属し、宮城県、秋田県、岩手県にまたがる焼石岳とともに二百名山で、花の百名山でもある栗駒山に登って来ました。栗駒山といえば紅葉が有名ですが、たくさんの高山植物が咲くことでも人気の山です。新幹線を利用すれば日帰りも可能ということで東北新幹線と岩手県交通のバスを利用しての日帰りの山旅でした。
上野駅から一ノ関駅までは約2時間半、一ノ関駅からは紅葉時期は「いわかがみ平」までバスが運行されていますが、この時期は猊鼻渓経由の須川高原温泉までの須川温泉線が1日2往復だけ運行されています。
須川高原温泉までは猊鼻渓や地震による地滑によって崩落した旧祭畤大橋をチラッと見ながら、約1時間半の行程です。登山客は自分たちの他は1名だけでした。
須川温泉は平安時代から湯治場として、豊富な湯量と効能のある硫黄泉が特徴の温泉です。道路沿いに建つ高原温泉と高台に建つ洒落た栗駒荘とがあり、ともに大きな施設です。日帰り入浴も可能ということです。
とてつもなく広い駐車場の反対には立派なビジターセンターもありました。東北には18の活火山があり、栗駒山は常時観測・監視対象の12火山の一つになります。
登山口はこの温泉の流れる中を登って行きます。
登山道に入って直ぐにいろいろな花が迎えてくれました。
特にこのイワカガミが全ルートを通して至る所に咲いていました。
名残ケ原湿原到着。尾瀬や戦場ヶ原を思わせる名残ケ原湿原にはワタスゲが一面に咲いており、それに混じってイワイチヨウ、タテヤマリンドウの花もありました。
苔花台から栗駒山と虚空蔵山の鞍部の天狗平を行くコースは硫化水素の値が高いために通行禁止となっています。
方向を変えて沢筋に降りて行きます。
一ノ関の街中を流れていた一級河川の磐井川の最上流部と思われるゼッタ沢を石を飛び越えながら渡りました。
もう一つ、三途の川も渡渉しましたが、増水時はちょっと大変そうです。
川を越して行くと、コバイケイソウやミズバショウ、サンカヨウ、エンレイソウなどの名だたる高山植物が変わるがわる現れて楽しませてくれました。
暫く行くと、このコース中で最も急登になるその名も「四苦八苦坂」。結構体力を消耗させられました。眺めの良い登山道脇でインスタントコーヒーを飲みながらしばし休憩しました。
その後は、なだらかな斜面を登って雪を被った産沼に到着です。
産沼もかつて火口だった所のようです。カエルの鳴き声がしていて沼岸を見たら卵がたくさん産み付けられていました。
産沼からまた暫くなだらかな登りが続き、栗駒山の稜線が広がって来ました。いよいよ最後の標高差100mの登りにかかります。
筆者は運動不足で大汗をかき、足も攣り気味でやっと頂上到着です。ちょっと栗駒山舐めていました。
栗駒山頂、到着。どういう訳か、産沼の表示も・・・。
頂上からの「いわかがみ平」方面の眺めです。
平日だからか登山者は非常に少なかったですが、やはり「いわかがみ平」に自家用車を停めてこちらから登る方が多いようです。
カメラのinsta360で頂上の様子を撮影中。後日編集してこの記事の最後に載せたいと思っています。
昼になって、予報通り雷が少し鳴ってガスって来ていましたが、そのガスも晴れて概ね見晴らしも良好になりました。頂上でカップラーメンとコーヒーでゆっくり昼食です。
記念写真を撮って同じコースを下山開始です。
名残ケ原まで戻って来ました。
賽の河原方面の山腹からは蒸気のようですが、白い煙が吹き出していました。
途中、でかいアオダイショウが道端に佇んでいました !!!。
コケモモだと思いましたが、アカモノだったようです。よく似ていますが、葉の形や葉脈の見え方などが違うようです。秋には赤い実をつけます。
爆発によって噴出したと見られる火山礫やスコリアが堆積している所もありました。
地震により右側が崩壊してこちらから見るとよりマッターホルンのような大日岩が目立っていました。
須川高原温泉に戻って来ました。
バスの発車時刻までせ30分弱になってしまっていたので、温泉は諦めました。
さて、行きと同じメンバーっぽい乗客とともにバスに乗り込み帰京です。
ビールを買い込み、新幹線で上野に戻りました。
S44年卒 田中廣明 S47年卒 手島達雄
コースDATA
上野駅東北新幹線6:10 一ノ関駅8:37 9:00岩手県交通須川温泉線 須川高原温泉10:34 名残ケ原湿原11:00 分岐11:15 苔花台磐井川支流渡渉11:38 産沼12:30 栗駒山山頂13:20 14:00 産沼 名残ケ原湿原15:35 須川高原温泉16:00 16:35 18:01一ノ関駅18:37東北新幹線 上野駅21:06 山中食事を含め休憩は80分