「行ってきました」カテゴリーアーカイブ

王岳(1,623.3m) 御坂山塊 

2017年12月21日(木)

西湖いやしの里根場7:15- —–王岳9:20 9:30—西湖いやしの里根場10:50


11月の山行以降、山に行けず体力が落ちてしまったので節刀ヶ岳より時間がかからない王岳に行ってきました。御坂山塊主稜線縦走目指すとなると鍵掛峠より王岳、精進湖への縦走となるが、車で行った場合、精進湖から駐車場まで交通手段が思い当たらず現在の体力から根場から王岳を往復しました。

12/21   4:00に自宅を出発、前回と同様に談合坂で食事とウダウダした後、西湖いやしの里根場へ。林道を途中まで歩くとコースガイドに記載があるため林道に入るが、私の車では底を擦ってしまい断念。西湖いやしの里根場の登山者用駐車場(未舗装)に置き、登山開始。

西湖いやしの里根場駐車場
駐車場より王岳

林道のお決まりの入り口は酷くして以降は良いのパターンは見られたが、総じてジープでないと林道を登山口まで登りきるのは難しい道路状態であった。

登山口に8:00到着。それより尾根をひたすら急登。上部を除いて総じて道は良好で鍵掛峠より踏まれている印象を受ける。頂上近くの道は笹薮の中にあり、刈り払いがなされていない事と一部登山道が崩れており登りにくい。頂稜付近からは雪を被った南アルプスが北岳から聖岳まで木々の枝越しに望見できた。

頂上よりの富士山
頂稜よりの南アルプス
王岳山頂

この時期、富士山は午前中いっぱい逆光であるが左右均等の大きな姿を山頂より望めた。携帯で写真撮影後、ポットの紅茶を飲み下山した。急な登山道ではあるが登り下りがなく、登り下りがはっきりしている気持ちの良い登山道で、1時間半弱で駐車場へ下りることができた。

昭和49年卒 柳澤孝嘉

毛無山・十二ヶ岳(1,683m)・鬼ヶ岳(1,738m) 御坂山塊 

2017年11月9日(木)

文化洞トンネル7:10—-毛無山 8:45 —–十二ヶ岳10:20 10:30—金山11:10    鬼ヶ岳(11:50 12:10)—–鍵掛峠13:10——漁眠荘前14:20


11/2の御正体山山行がうまく行ったため、以前から気になっていた十二ヶ岳へ行ってきました。高校時代、柳原君と彼が山で知り合った社会人の方々と早春の御坂峠から大石峠まで縦走し、大石峠から先は厳しいからと止めた経緯があり、6月に碓井さん達が行かれた記録を読んだことが後押しなりました。

11/2   3:00に自宅を出発、前回と同様に談合坂で食事とウダウダした後、西湖の文化洞トンネルへ。山地図には文化洞トンネル際に駐車場が書かれているが、現在は使用不可であった。

文化洞トンネルを抜けたところにある駐車場を探すのに少し手間取る。碓井さんの記録をちゃんと読んでいなかったのが原因です。学習していないなあ。先行者が今回、1人いましたが、お会いしたのは十二ヶ岳山頂でした。この日は冬型の気圧配置で天気は良いのですが、風が強く、寒い日でした。

文化洞トンネル上の冬枯れの尾根を登り、最後は九十九折の急登にて毛無山頂上へ。コースタイムよりやや遅れて到着。ポットに詰めた自販機の紅茶を飲む。毛無山山頂の看板は倒れ、地面に放置してある。それから十二ヶ岳まではそれぞれ看板が書かれた十一の峰を越える。小さなロープや鎖のある岩場があり、手袋をしても冷たい。十ヶ岳は崩壊しており、巻いて越え核心部の十一ヶ岳の下りと十二ヶ岳の登りを迎えた。十一ヶ岳の下りは太いロープを掴んで下るが、途中、外皮が剥がれ、内芯のみの部があり一人で来ているのでなるべくロープに過重をかけないように三点確保で慎重に下る。

キレット部は名物の吊り橋となっており強風に揺れて怖い。対岸の十二ヶ岳の登りはリッジ上に鎖とロープが設置され、それを使用しての登行となるが、十一ヶ岳と同様に消耗したロープや支点が木に取られた箇所が多い。碓井さん達が登られた初夏と異なり木に葉がなく枯れ木なのか根がしっかりしているものか分からず、三点確保で登る。葉が落ちているため高度感があり、寒風の中、一人で登っていると孤独感に襲われる。稜線で桑留尾からの道を合わせるとすぐに社ある頂上に着いた。先行者が休んでおり、互いに以外に厳しかったと言葉を交わす。

桑留尾へ下山するとのこと。正面に逆光の富士山と光る西湖の湖面が眩しい。

十二ヶ岳山頂のお社

十二ヶ岳の下りも長いロープの岩場の下りとなっており、その先の傾いた梯子を登り、峯を越えるとうって変わりカヤトと笹の穏やかな尾根となった。大石ペンション村からの道を合わせ、ひと登りで主稜線上の金山に着いた。頂上というよりは稜線上の平坦地で綺麗な富士の姿と越えてきた十二ヶ岳が間近に見える。

金山の標識
逆光の富士山
樹木越しに十二ヶ岳

広い稜線を緩やかに上下行した後、鬼ヶ岳の登りとなる。登山道両側の枝木が重なる道を頂上に見える鬼の角といわれる石に向かって登るが、なかなか着かない。頂上は鬼の角を中心に細長い山頂で、雪がついた八ヶ岳や南アルプスの山々を望めた。

鬼ヶ岳山頂の鬼の角
鬼が岳山頂より八ヶ岳の遠望

正午に着いたたためセブンのサンドイッチと紅茶をとり、西湖湖畔のバス時刻に合わせるため早々に鍵掛峠に向け下山した。峠まではただの稜線の下りかと思っていたが、ロープを伝っての長い下りの後、小ピークや岩を所々、ロープや鎖を使って登り下りし登山道の両側は刈り払いがあまりなされていず、思いのほか消耗する。鍵掛峠は峠というよりは稜線上のコルで西湖に向かう急な小尾根を下り、紅葉が綺麗な尾根を沢に向かい下り堰堤に着いた。

途中の紅葉

沢沿いに堰堤をいくつか乗り越えた後、未舗装の林道に出てしばらく歩くと西湖いやしの里根場の家屋群の脇に突然にでた。東南アジアからの観光客で賑わう中、西湖周遊道路の漁眠荘前バス停まで歩き、定期バスに乗り駐車場のある文化洞トンネル前で降り、駐車場まで歩いた。平日にもかかわらず定期バスは中国からの観光客で座席が全て埋まっているのに驚いた。今回は長丁場で、充実した山行であった。時間の関係から節刀ヶ岳を割愛したが機会があれば大石峠から節刀ヶ岳を登り45年越しに念願である御坂山塊の主稜線踏破を完成させたいと現在、計画中である。

昭和49年卒 柳澤孝嘉


46年卒の碓井達夫氏の山行記録はこちらから参照ください。

道志 御正体山(1,681.4m)

2017年11月2日(木)

道坂トンネル前 6:45——御正体山 10:45 11:00——-道坂トンネル前 14:20


メタボリック症候群の体が気になり、また、木曜日を休みとしたため、久しぶりに山を登る気になりました。暑い時期はメタボな体に良くないため寒くなった11月に以前より丹沢や箱根の山より見えて気になっていた山、御正体山へ行ってきました。

メタボな体には高低差のあるコースはきついので、道坂峠コースか山伏峠コースか迷いましが高速から近い道坂コースから登ってきました。

11/2  3:30に自宅を出発。途中、談合坂で食事とウダウダしながら休み、道坂トンネル前に6:30到着。先行者がいるようで横浜ナンバーの車が一台止まっていた。約7台位駐車できるスペースと今倉山への看板あり。ついつい対面の林道の方に惹かれて10分程登ったが、様子がおかしく地図を見直し、今倉山の看板の方が正解と分かり15分ロス。登る前に皆さん、地図を確認しましょう。

道坂峠へ緩々と上がり、稜線を右折して登りに入った。トレイルはしっかり踏まれているのですが、刈り払いがなされていないようで所々に藪があり分けて進んだところ、ズボンに茶色い何かが付いている。よく見ると“ヤマダニ”だ!ズボン前後を見てみると5、6箇所についており、慌てて振り落とした。藪を通る度、ヤマダニが付くのでスパッツをつけザックの中にあったユウカリの匂いがついた虫よけシールをズボン全体にべたべたと貼り、ズボンをチェックし振り落としながら進んだ。このような状況なので先行者はどうやら今倉山へ行ったようで、久しぶりの山なのに少し心が折れそうになる。

この尾根で唯一、ランドマークのある岩下ノ丸に到着。そこから右折して下降、その後、幅広い尾根を上下行しながら白井平分岐へ到着。コースタイムで後45分と書いてあり、もう少しと頑張るが、地図を見直すと標高差約350mあり約1時間強かかりやっと御正体山の山頂に着いた。

御正体山頂の社
山頂の指導標

山頂は平坦で、開けており、お社とテーブルが一つと簡素な処で木々が周囲にあり展望は皆無。自然林保護のため頂上付近は伐採していないとのこと。しかし、登山中、右側の尾根や谷でひっきりなしに林道工事の音が聞こえており如何なものか。

セブンのサンドイッチを食べ、早々と下山。また、ヤマダニのいる藪を通るのかと暗い気持ちで歩いていると道坂峠からの男女4人の登山者に出会う。ヤマダニのことを話すが気づかなかったとのこと。これはラッキー。その後、数カ所でヤマダニの付着はあったが少なく精神的には楽になった。三ノ塔のような岩下ノ丸の登りには久しぶり山行のため疲労しペースダウン。コースタイムよりやや遅れ、道坂トンネル前の駐車場へ到着した。駐車場到着後、着替えてヤマダニをチェックしたことは言うまでもない。このような状況ですのでこのコースは温かい時期は不向きか。行くならば休日に誰かの後で。

昭和49年卒 柳澤孝嘉

茅ヶ岳(1,704m) ・ 奥秩父山地

2017年11月19日(日)

中央線韮崎駅の市街地の先にある独立峰で、「日本百名山」の著者の深田久彌の終焉の地としても有名な茅ヶ岳に行ってきました。南アルプスも八ヶ岳も何日か前にまた雪が降ったらしく、雪をかぶっていました。

茅ヶ岳は抜けるような青空に白い雲をかぶってその端正の取れた山容をくっきりと写していました。

駅を降りてバス停に行くと、既にたくさんの人がバスを待っていました。バス停2番乗り場には瑞牆山荘行きのバスと深田記念公園行きに分かれて列が出来て来ていました。茅ヶ岳登山口になる深田記念公園行きの列にはたくさんの人が並んでいました。やってきたバスは「えっ、これか。」という感じの小さなバスでした。座れないどころじゃなく、ラッシュ時の電車のごとく押し合いの状態で20分間手すりにつかまって駐車場に到着しました。

深田記念公園駐車場にはたくさんの乗用車が駐車していました。20台以上でしようか。駐車場にはトイレもあり、入り口近くに登山口がありました。

広い坂道を上って真っ直ぐ行くと深田記念公園の入り口になりますが、登山道は右に曲がって行きます。落ち葉が敷き詰められたなだらかな広い山道をしばらく行くと、林道が現れます。林道を渡ったすぐのところが女岩経由の登山口になる分岐になります。この林道の先の右手には千本桜分岐経由の登山口があり、帰りにはこちらの登山口に下りて来ることになります。

女岩は崩落の危険からか現在通行止になっており、高巻きルートが出来ていました。落ち葉の積もった谷筋の急登をどんどん登っていきます。

これが女岩?眼下に岩の壁を見ながら登っていきます。

急な斜面には落ち葉がいっぱい溜まっていて、風でザザーッと大量の落ち葉が流れたりしていました。

尾根に入ってしばらく行くと、花が手向けられた「深田久弥先生終焉の地」の石碑がひっそりと立っていました。深田久弥は1971年3月に仲間と登っていて、この地で脳貧血で倒れて亡くなったそうです。68歳ということでした。頂上まではあと15分くらいのところです。

茅ヶ岳頂上到着。頂上からは鳳凰三山から甲斐駒ケ岳の南アルプスの連なり、その先には八ヶ岳、手前には南峰と金ヶ岳。右には瑞牆山と金峰山。後ろには大きな富士山、という具合に四方に雪をかぶった清々しい名峰がぐるっと一回りしていました。特に甲斐駒ケ岳が立派で、鳳凰三山、地蔵岳のオペリスクも見て取れました。

いつの間にか山頂は人がいっぱいになってしまいました。さすが日曜日です。人気の山でもあるのでしょう。風がとても冷たく、昼食をとるには寒すぎるので、途中の暖かい陽だまりを探して昼食にしようと下山することにしました。

帰路は千本桜分岐経由の尾根道を下るコースで、行きのコースとは違って岩場もなく比較的のんびりとしたコースでした。

平らな陽だまりがあったので、カップラーメンとなめこの味噌汁で昼食。

分岐に到着。林道を少し下って、行きに通った山道に入ります。駐車場到着しました。

行きのバスについては調べておいたものの、帰りのバスは調べておらず、1時間に1本くらいはあるだろうとたかをくくっていました。調べてみると駅から8時51分発の1本と帰りの駅行きの16時20分発の1本しか出ていないということが判明しました。バス停の案内板に書いてあった「茅ヶ岳登山口」というバス停の時刻表はこの深田記念公園の登山口のことではなく、韮崎駅と瑞牆山荘間のルート上にあるバス停で、金ヶ岳から下りて来た先にあるバス停のようでした。

4時過ぎまで待っているわけにもいかず、しかたなくバス停の看板に記してあったタクシーを呼ぶことにしました。タクシーは20分くらいでやってきました。3,500円ほどの予定外の出費でした。                      (S47年卒 手島)


コースDATA

新宿駅7:00発(あずさ1号)    韮崎駅8:37  8:51    深田記念公園駐車場9:11  9:18    分岐(09:37)    女岩(10:10)    女岩のコル(10:48)    深田久弥終焉の地(10:55)    茅ヶ岳 (11:12-11:41)    千本桜分岐11:50     昼食(12:05-12:23)    分岐(12:57)    深田記念公園駐車場(13:10)

飯盛山1,643m(長野県)

2017年11月9日

列車よりも車の方が登山口まで時間がかからないが、ピストンだとつまらないので、小海線の車窓を楽しみながらのんびり行くことにした。中央線の小淵沢駅経由だと野辺山駅に着くのが10時半になってしまうので、北陸新幹線で佐久平駅まで行って小海線に乗り換えて行くことにした。

新幹線から見えた浅間山には雪がなく綿雲がかかっていた。
佐久平駅の新幹線駅からは通路の先に改札なしに待合室経由でホームへとつながっている。

小海線ははじめは車掌さんが乗っていたが、途中からワンマン列車になった。乗降客の多い駅では2車両の扉が全て開閉し切符は駅で処理すが、乗降客の少ない駅では1両目しかドアは開かず、切符は運転手に渡して降りるシステムになっているようだ。スイカは一部の駅間でしか使えない。

車窓からは刈り取った稲の藁ぼっちが綺麗に並んでいたり、のどかな秋の景色が広がっていた。けだし、野辺山駅まではけっこう長い。

千曲川沿いの山の中を列車は進んで行くが、明るい高原が広がってくると野辺山駅は近い。

平日なので乗降客はたった2名だけだった。

トイレを済まし、141号線を南下する。右手に南八ヶ岳連峰の主稜線がよく見える。はじめは赤岳には雲がかかっていたが、次第に取れてきて、権現岳、赤岳、横岳が青空に聳えて見えた。こちらからの赤岳は比較的大人しく見える。

スマホの「AR山ナビ」のスクリーンショット画面

小海線の踏切を渡って左に行くと、左手の林の奥に大きなパラボラアンテナが見えてくる。少し行くと観測所の入り口があり、時間もあり見学が出来そうなので寄ってみることにした。国立天文台野辺山宇宙電波観測所には大きなパラボラアンテナがいくつも設置されていて、それが台車に乗ってはりめぐられた線路の上を移動して位置を変えながら宇宙線を適宜観測するという壮大な施設である。(受付を済ませて携帯を機内モードにして見学開始)

見学を短く終えてベジタボールウィズという南牧村の複合公共施設を横目に見ながら真っ直ぐ道路を進んでいくと、つきあたり山道に入る。

ゲートが設置されていた

山道を少し行くと、左に道路が現れてすぐ脇を行くが、途中から道路とは別れる。しばらく行くと右手に平沢峠展望台駐車場が見えてくる。手前にゴツゴツした溶岩のちょっとした岩山である「しし岩」がある。八ヶ岳の眺めがとてもいい。

岩山から戻って駐車場を見渡すと10台程度の車が駐車していた。登山口は登ってきた道のすぐ脇に道標がある。下りてくる人、登っている人など20人ぐらいと出会っただろうか。

平沢山頂上
飯盛山の向こうに富士山が見えてきた
振り返った平沢山
八ヶ岳の上に雲はすっかりない

三沢分岐

風がどんどん強くなり、ジャケットを着込んで手袋を着ける。

天気も良く八ヶ岳をはじめ南アルプス、富士山など360度のパノラマが楽しめた。

頂上下でも風が強かったので、持参したカップラーメンはパスして、早く下山して清里駅で蕎麦でも食べて帰ることに決めた。

こちら側にあるゲート

道路に出たら右に回り込んで下って行く。

清里からの登山口

川に沿って道は左にカーブして川を渡り登り坂になる。左手に千ヶ滝へ向かうの道があるが、早く駅に向かいたいのでそのまま上がって行く。141号線を横断して清里駅方向に直進する。

国道を横断して清里駅方面に進む

清里駅に着いたものの、食べる所を探してうろうろするも平日のためか食べられる店が一軒も空いていない。しかたなく駅のベンチで持参したカップラーメンにポットのお湯を注いで食べることにした。山で食べるのと違って、極めて味気ない。

清里駅からは飯盛山の頭がチョットだげけ見える
清里駅から小淵沢駅まではスイカが使える

清里を後にして、再び小海線に乗り込む。小淵沢駅までは30分程度だ。

小淵沢駅では一度改札を出て、特急「あずさ20号」の切符を買って新宿へ。

佐久駅から小淵沢駅までの秋の小海線の8割を乗り通し、秋晴れの南八ヶ岳の展望を楽しみながらのハイキングは楽しいものだった。            S47年卒 手島


コースDATA

上野駅発6:58 佐久平駅8:31着    8:55発 野辺山駅9:55着

野辺山駅10:00発    国立天文台野辺山宇宙電波観測所着10:25(見学)10:35 飯盛山登山口10:45    しし岩(駐車場)11:05  しし岩登山口11:13     平沢山11:45    三沢分岐11:56    飯盛山頂上12:05   登山道終点12:45    国道横断13:10    清里駅13:15着

清里駅発13:55    小淵沢駅着14:20  14:36発 新宿駅16:34着

蓼科山(2,531m) 八ヶ岳連峰

2017年10月26日

妙義山越しの浅間山

雨ばかり続いている中だったが、定休日に秋晴れの予想が出ていたので百名山に数えられる八ヶ岳の最北端の蓼科山に行くことにした。関越道を走っていると正面に真っ白い浅間山が現れた。この時期にもう雪山?とちょっと思ったものの、これから行く蓼科山も同じ状況になっていることには思いあたらなかった。

上信越道に入り佐久小諸ICから中部横断自動車道で佐久南ICで降り、全線舗装された鹿曲川林道を大河原峠へ。

途中から道には雪が現れ、4WDといえノーマルタイヤなのでどんどん積雪量が増える道を慎重な運転でやっと峠に到着。天気がいいので午後にはある程度溶けていることを期待して登山口に向かった。

雨がたっぷり染み込んだせいだろうか、峠から見た佐久市は一面雲海の下にあった。

佐久平に広がった雲海
三角屋根の大河原ヒュッテ

蓼科山への登山口は三角屋根の大河原ヒュッテの脇にある。始めはなだらかな笹原を登って行くが、笹原が終わると急登になる。思いがけずの一気に冬の装いとなった蓼科山は空気も冬のそれになっていた。

大河原峠の蓼科山登山口

急登が終わり、2,300mを超えるとシラビソなどの樹林帯に入り、蓼科山荘のある将軍平まではなだらかな登り下りなる。

積もった雪や溶けた水や雪の塊がが雨のように落ちてくる。足元は雪と泥んこのようになっている所が混在していて、歩きづらい。

佐久市の最高地点の表柱

縞枯れ地帯

縞枯れ現象のエリアが断続的に現れる。

赤谷分岐

北横岳と南八ヶ岳

 

鞍部まで降りてきた所
2,353m付近の蓼科山荘
2,353m付近の蓼科山荘

大河原峠から登山者は一人も見かけなかったが、将軍平からはロープウェイ駅や七合目の駐車場方面から結構登山者が多く上がってっていた。

将軍平から蓼科山頂上へは大石がゴロゴロとした急登になる。途中1箇所鎖がついているところもあるが、傾斜はかなりきついものの距離はあまりなかったので、休まずに登り切れた。

前掛山

頂上直下に蓼科頂上ヒュッテがあり、その先には大きな火山性安山岩が海のように広がったが独特の地形が広がっていた。

蓼科山頂上の標柱
北横岳と南八ヶ岳

何人もの人に「え、半袖!」と言われたりしたが、汗かきの自分としてはほぼ登山中のノーマルスタイル。

青空のもと、八ヶ岳をはじめ、浅間山、御岳山、南北アルプスなど360度の眺望を楽しむ。

ポットのお湯でリフィルのカップラーメンとコーヒーで昼食をとる。食事後、道路の雪が溶けていることを期待して下山する。

無事、下山。幸い鹿曲川林道の雪は結構溶けていた。中部横断自動車道の佐久南IC入り口からも真正面に浅間山がきれいに見えた。途中渋滞に巻き込まれるが、無事帰着することができた。


コースDATA

大河原峠登山口(大河原ヒュッテ)発9:41 佐久市最高地点10:40 赤谷分岐10:46     将軍平(蓼科山荘)10:57 蓼科山頂ヒュッテ11:38 蓼科山頂10:45    山頂発12:20    蓼科山荘頂12:57    赤谷分岐13:07 佐久市最高地点13:14 大河原峠登山口(大河原ヒュッテ)着14:00

本仁田山(1,224.5m) 奥多摩

2017年10月12日

秋雨前線の影響でこれからしばらく各地とも天気が悪い予想で、仕事が休みのこの日、雨マークがないのは南関東だけだった。半日程度で登ってこられる山ということで、まだ行ったことがない奥多摩の本仁田山に登ってきた。

青梅線 奥多摩駅
駅を出て右に道を進んで橋を渡る

橋を渡って右手に行き、川に近い方の道を進むとまた橋が現れる。
橋の下には国際ます釣り場
しばらく林道を登って行く。

舗装された林道を20分ほど登った安寺沢集落が登山道入り口である。

本仁田山周辺のスギの森はとても美しく、手が行き届いていた。

登山道を少し進んで行くと乳根観音との分岐に至る。本仁田山の登山道は右手だが、乳根観音は左に1〜200mくらい行った所にあるようなので行ってみ.ることにした。

乳房観音は鎌倉時代にこの地に来た落人が持参していたイチョウの実を蒔いたということで、巨木に育ったイチョウ(樹齢6百年)が2mにもなる乳根が無数に垂れてきたことを祝って観音さまを祀ったものだそうだ。(イチョウは巨木になると枝から老婆の乳のような枝が垂れ下がってくる)

そのイチョウはその後伐採されてしまったそうだが、現在そのイチョウの株元から育った2本の新しい芽はすでに巨木になっている。高さはあるものの、枝はまだ細いので乳根が垂れ下がってくるのはまだ先のようだ。

登山道入り口近くにはキンミズヒキが多数自生していたが、登山道の其処彼処にいろいろな秋の花が咲いていた。残念ながら、名前はよく分からなかつた。

綺麗に植栽されたスギが切れて、左手には明るい広葉樹の樹林帯が広がってくる。登山道にはいろいろなドングリがどっさり落ちていた。

落ちていたドングリは形や大きさもいろいろ違っていて、ミズナラ、クヌギ、コナラなどと思われた。ドングリは樹種によって形や大きさの違うので、見上げた樹木と照らし合わせてみるのも面白い。

クリスマスリースに付けるために少し拾っておいた。ドングリはそのままだと虫が入っていることが多いので、電子レンジで加熱して保存しておこうと思っている。

登り進んで行き、根が露出した急登を登って行くことになる。

11時20分。本仁田山、山頂到着である。

登山道には蜘蛛の巣がたくさん張っていたので、今日初めての登頂者だと思う。途中1名を追い抜かし、下山時に川苔山からと思われる登山者2名に会ったので、この日山中であったのは3名だけだった。

頂上の丸太のベンチでアルコールバーナーでお湯を沸かして、早めの昼食をとる。アルコールバーナーは軽るいので試してみようと用意していたもの使ってみようとバーナーとシェラカップの組み合わせで持って来ておいたものだ。軽かったのは良かったが、沸騰するまで思いの外時間がかかり、ちょっとイラつく。使用後、バーナーが冷えるまで時間がかかるのもマイナスポイントか。魔法瓶でもインスタントラーメンやスープ、コーヒーなどだったら十分の暖かさが確保できるので、魔法瓶の方かポイントが高そうだ。

赤松の巨木

林道との出合は少し広く開けていて、少し下がった杉林の中に祠が安置されていた。大根ノ山の神の祠である。

林道と別れ、再度登山道を下山して行く。鳩ノ巣駅まではあと30、40分ほどである。

ちょっと前に電車が通り過ぎていく音が聞こえていたが、上り電車だったことは後で分かった。もう少し早く歩いていれば50分近くも待たされなかったのに・・・。

蕎麦でも食べたいと思っていたが、駅前の2軒の茶屋は平日だったためか開いていなかった。とりあえず、駅前のベンチで汗びっしょりになった上着を着替えて、電車の時間まで時間で待つことにした。

まだ2時過ぎなのに空は暗くなってきて、今にも雨が降り出しそうだった。

暗く展望もあまりない奥多摩の低山ではあるが、じっくり歩いてみると季節のいろいろな花を見つけられたり、整えられたスギの植林と広葉樹の自然樹林が混在した里山の風情を楽しむことができてよかった。

これから、花の名前も調べなくては・・・。

S47年卒 手島


コースDATA

青梅線奥多摩駅8:40 安寺沢集落9:15 乳房観音9:20    本仁田山11:20 瘤高山11:50 大根ノ山の神12:50 青梅線鳩ノ巣駅13:25

三本槍岳(1,917m) 那須連山

2017年10月1日

秋晴れを狙って那須の三本槍岳を登ってきた。”槍”と名がついているのでとんがった山なのかと思ったが、山の形からついた名ではなく、山頂が会津藩、黒羽藩、芦野藩の三藩の境であったことから各藩で頂上に槍をたてことが由来のようだ。

東北自動車道の那須高原SAのスマートICで降りて登山口の「マウントジーンズ那須」スキー場へ向かう。茶臼岳や朝日岳などの那須連山が青空にくっきりとした姿を見せていた。

今回は「マウントジーンズ」スキー場からロープウェイを使って往復する標準4時間の紅葉お手軽登山である。

駐車場は無料で、駐車場からは道の下のガードをくぐって行くとスキー場の入り口があ。通路にテーブルが置かれ登山者に対しては登山届けを書くスペースが設けられており、書いた登山届けはロープウエィ切符売り場に提出することになっていた。登山届けは受付で管理されており、往復の場合は帰着を申し出て登山届けを外すシステムになっている。

ロープウェイ山頂駅にはカフェレストランがあり、上は広場になっており、ドックランや周回散策路などもあり、左に行くと展望台がある。展望台からは三本槍岳は見えないものの、茶臼岳や朝日岳などがよく見渡せた。

展望台からリフト方向に戻り、そのまま右手に進んで行くと新展望台があり、左に曲がりながら先に行くと北湯に向かう周回コースと分れ、清水平、三本槍への登山が始まる。

ゆるやかな登りのブナやミズナラなどの樹林帯を10分ぐらい行くと左に鬼面山、茶臼岳、朝日岳などの那須連山を見ながらの真っ直ぐに続く明る大倉尾根の気持ちの良い登りになる。

左手には紅葉した朝日岳の山容を眺めながら右手に前岳を経由して赤面山方面への分岐を過ぎるとスダレ山への登りになる。

スダレ山を越えて下って行くと、清水平への分岐になる。

分岐を左に清水平方面に行くと、木道がある清水平の湿地を経由して朝日岳、茶臼岳への縦走路と熊見曽根を経由して三斗小屋温泉に至る登山道になる。

どんな感じなのか、ちょっと清水平が見渡せる地点まで行ってみた。鞍部に木道が続いていた。

ルートに戻ると、いよいよ三本槍の頂上への登りとなる。

三角点のある那須連山の最高峰、三本槍岳頂上の到着である。

30人くらいの女性のグループが上がってきて、頂上は溢れんばかりの賑わいになってしまった。ゆっくりコーヒーを飲んでいる雰囲気ではないので、眺めを楽しんでからそそくさと退散する。

秋晴れの中、そこそこ紅葉も楽しめた山旅だった。1,500mから上はすでに紅葉が楽しめるようた。

時間が早かったので那須高原のステンドグラス美術館を見学して帰路に着いた。                                 (S47年卒)  手島達雄


DATA

マウントジーンズ駐車場9:20 マウントジーンズ山麓駅9:25 マウントジーンズ頂上駅9:40 展望台9:45 登山口9:50 中の大倉尾根  赤面山分岐10:50   大岩11:10    清水平分岐11:15  三本槍岳頂上11:35    ロープウェイ山頂駅13:05


付録 那須ステンドグラス美術館(セント・ラファエル礼拝堂)

那須町高久丙1790   Tel0287-7111

 

 


三本槍岳(1,917m) 中の大倉尾根からの眺め     2017年10月1日

白馬岳(2,932m)

2017年8月27日〜29日

公共交通機関を利用する場合、東京23区から白馬駅まで中央線・大糸線を利用すると早くても11:27になってしまう。しかし、北陸新幹線で長野駅まで行き、特急バスの長野白馬線を利用すると白馬駅には9時半に着き、アルピコバスの白馬猿倉線に乗り換えると猿倉には10:07に着くことができる。大雪渓を経て、その日のうちに白馬岳山頂に立つことが出来るのである。

村営 猿倉荘

大雪渓を行列して登るのはいやなので、お盆明けの晴れ間を狙って白馬岳に登ってきた。猿倉線は8月は27日の日曜日が最終で、それ以降は10月上旬まで土日のみの運航となる。

日曜日だからなのだろう長野白馬線のバスの乗客は多く、1台では乗り切れなかったので2台目を出すということになったようだ。しかし、白馬駅で降りた乗客は2人だけで、あとの乗客は八方尾根か栂池が目的だったのだろう。

猿倉に着くと白馬岳から下りてきた登山者が帰りのバスを待っていた。今日は白馬岳の山頂は雲で見えない。

白馬尻小屋

大雪渓ケルン

白馬雪渓のケルンから10分くらいのところからアイゼンをつけて大雪渓に上がる。最盛期はアリの行列のように登山者が続いているのだろうが、この時期になると潮が引いたように登山客はとても少なくなるので登山をゆったりと楽しむことができる。下りてくる人とはあったが、登る人ははるか上にぽつんと見えるくらいだった。

雪渓に取り付いて5分も経たないうちに雪渓いっぱいにクレバスが広がっていた。一度アイゼンを外し、左の高巻きを上がることになる。アイゼンは6本爪の軽アイゼンである。

雪渓いっぱいに広がったクレバス

再度雪渓に降りて、アイゼンをつけ直して登り出す。時折ガスってホワイトアウトする中をアイゼンの雪を踏む音を聞きながら、上にだけに意識を持って登っていく。

左斜面の杓子岳からはガラガラと不気味な落石の音が時折聞こえてくる。気が許せない。

雪渓に取り付いてから1時間ぐらいだろうか、アイゼンを外し雪渓から右斜面の巻道を葱平方向に上がっていく。不安定に石が重なっているので、石を落とさないように注意して登る。ジグザクに斜面を高巻き、高度を上げていく。食事をとっている時間と場所がなく、機会を失ったままだったので「しゃりバテ」でフラフラになってしまった。「葱平までは座るな」「白馬尻までは座るな」という標識が目につく。

足場が危ういところには足場板が設置されていた

大赤石

上部の小雪渓はすでなくなってしまっていた。それでも、今年は結構遅くまで雪が残っていたようだ。

避難小屋

避難小屋からは杓子岳の岩峰(天狗菱)が雄壮に聳え立っているのが見える。

杓子岳の天狗菱

避難小屋を過ぎると辺りは比較的なだらかな地帯に入り、先には杓子岳と白馬岳を結ぶ吊尾根のような稜線が見えてくる。林野庁の国有林の立派な看板が真ん中に鎮座している。まだ高山植物も結構咲いていた。

国有林の看板

枕木の頑丈な階段状の木道は急登で、喘ぎながら抜けていくと白馬岳頂上宿舎の白い建物が見えてきた。

枕木が設置された急登

白馬岳頂上宿舎が見える
村営白馬岳頂上宿舎

今日の泊まりは頂上宿舎と白馬山荘とどちらにしようかと思っていたが、ロケーションはやはのこの上の白馬荘の方が良さそうなので、先を行くことにした。

杓子岳と白馬鎗が岳
上から見た村営白馬岳頂上宿舎
頂上宿舎から望む白馬山荘

稜線に上がると10分足らずで白馬荘に到着。受付を済ます。今日宿泊する登山客は山小屋の規模からするととても少ないようだった。ほぼ2号館だけで捌けてしまう人数だったようで、1号館は相部屋の1室に8人程度の宿泊者だけだったようだ。相部屋の方が人口密度が低そうだった。

白馬山荘宿泊受付
白馬山荘 スカイブラザ(レストラン)

白馬山荘相部屋

白馬山荘1号館トイレ
1号館洗面所

指定された夕飯の時間までは間があったので、レストランの「スカイプラザ」で生ビールを飲んでから外で景色を見ながら過ごした。

スカイプラザの生ビールは800円だったか。

白馬山荘から見る白馬頂上宿舎
白馬山荘 夕食
2号館自炊場

旭岳に沈む太陽

正面には剱岳や立山がきれいに眺められた。8月中で晴天が見込まれた日を狙っての山行だったが、本当に狙い通りの天気になってくれた。

剱岳立山遠望

翌朝は5時から食事が用意できるということで、5時20分ごろに食堂に並んだ。

白馬山荘 朝食

食事を済ませ、荷物を整理して5時50分に頂上に向けて出発した。

山荘から見た白馬岳山頂(この写真は前日夕方のもの)

白馬山荘から白馬岳頂上までは20分くらいで到着。雲が多くなってきたものの、富山湾、剱岳や北アルプス南部の山々や八ヶ岳、遠くに富士山の頭も見えた。

白馬岳山頂

三国境

三国境は越後(新潟)、信濃(長野)、越中(富山)の三国(県)の境になるようだ。

三国境、小蓮華山、白馬大池までは快適な稜線歩きが続く。

双耳峰の鹿島槍の奥に槍ヶ岳が見えた
白馬大池

コマクサ
白馬大池山荘
チングルマの綿毛

白馬大池の周りにはたくさんの高山植物が群生していた。なかでもチングルマが一面に広がっていた。しかし、その多くはすでに綿毛になっていたが、雪解けが遅れた所だろうか今が花盛りになっていた所もあった。

チングルマの花
白馬大池のテン場

白馬乗鞍への道は大石がゴロゴロしたところを登るので結構疲れる。白馬大池から天狗原にかけての道は歩きにくいところが多く、思っていたより体力の消耗が激しい。少なくとも登りでは使いたくないコースだ。

白馬乗鞍岳山頂

途中、20〜30mくらい小雪渓を横断する。

この辺りから空気が生ぬるくなった感じで、下界の空気に入れ替わったようだ。

天狗原

銀嶺水

梢から唐松岳、不帰ノ劍や天狗の頭などの山々が見えた。

栂池自然園

栂池自然園に到着、登山終了である。ここからロープウェイとゴンドラを乗り継ぐパノラマウェイで1,100mを一気に下界の栂池高原まで連れて行ってくれる。

ロープウェイ駅

リフト駅 イブ

栂池高原では長野駅行きのバスの出発まで時間があったので、信州そばを食べ、温泉で汗を流すことが出来た。パノラマウェイの半券かモンベルの会員券を見せると割引を受けられる。

栂の湯

バス停

もう今年の夏山もこれで終わりか。


コースDATA

1日目 長野駅 特急バス長野白馬線8:20 白馬駅9:30   9:40 猿倉バス停10:07 猿倉荘10:10 白馬尻小屋11:10 大雪渓ケルン11:30 大雪渓取付11:40 右斜面13:05 葱平 避難小屋14:40 林野庁看板15:10白馬頂上宿舎15:45 白馬山荘16:10

2日目 白馬山荘5:50 白馬岳頂上6:10 三国境6:40 小蓮華山7:15 白馬大池8:30 白馬乗鞍岳9:10  天狗原9:55 銀嶺水10:25 栂池自然園駅10:50 =栂池ロープウェイ= 栂大門駅 栂池高原駅 =栂池ゴンドラリフト(イブ)= 白樺駅(中間駅) 栂の森駅 栂池高原バス停11:45 長野駅


北アルプス 白馬岳 2017年8月27日〜28日

S47年卒 手島

八甲田山 大岳(1,585m)

2017年8月21日

岩木山と同じように百名山に数えられる八甲田山は明治35年に対ロシア戦を想定した陸軍の冬期訓練で210名中199名が遭難死した雪中行軍の舞台となった山であり、新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」や高倉健の代表作映画の「八甲田山」でも有名になった山でもあります。緯度が高いので標高は低い山いものの冬期積雪量も多くブナやアオモリトドマツ、ハイマツなどの美しく深い森と高層湿原を伴った高原など豊かな自然に恵まれた山です。


青森駅から新青森駅を経由する十和田湖行きのJRバス「みずうみ号」に乗車し、八甲田ロープウェイ駅から田茂萢岳の自然探索路を通り、赤倉岳、井戸岳を縦走し、八甲田山の最高峰の大岳をビストン、毛無岱という湿原を通って湯治の一軒宿で有名な酸ヶ湯温泉に至るコースを歩いて来ました。前日登ってきた岩木山から比べるとハイキング気分で楽しめました。

青森ベイブリッジ
駅前ロータリーにあるバス停
切符は待合室に自動販売機があります。

「みずうみ号」は大型のバスで、途中「三内丸山遺跡」を通り「かやの茶屋」でトイレ休憩が設定されていました。「かやの茶屋」では3杯飲めば死ぬまで長生きできるという長生きの麦茶「三杯茶」を無料で提供してくれます。

八甲田ロープウエイは101人乗りのロープウェイで、冬期はスキー客をたくさん乗せているようです。2台が中間地点で交差するようになっています。

前夜、弘前のホテルでテレビを見ていた時に、十和田湖周辺の山林でクマに襲われて怪我をした人が出たという地方局のニュースが流れていました。当日は平日で、比較的登山客も少なそうなので少し心配でした。乗客には鉄砲を担いだ?客もいたので、クマ対策なのかと思ったらますます気になってきていました。しかし、ケースに入れた状態で担いでいては間に合うのかどうか。お守りにしては重たそうではあります。

ロープウェイは10分くらいで山頂公園駅に到着。山頂公園駅は田茂萢岳の山頂台地に位置しており、アオモリトドマツやクマザサなどの比較的低い植物が広がる開放感のあるなだらかなで地形です。

これから登る赤倉山、井戸岳、大岳の三山が連なって眺められます。

田茂萢岳の自然研究路の周遊ルートから分かれて先を行くと、直接毛無岱に行くコースと赤倉山へ行くコースに分岐します。

ウメバチソウ

深く切れ落ちた崖を左に見ながら赤倉岳を目指します。

途中、祠があり、少し行くと赤倉岳頂上に到着しました。

赤倉岳から井戸岳の爆裂火口を右に見ながら縁に沿って緩やかな登山路を進んで行きます。

白花のタルマイソウ

正面にこんもりとした山容の大岳、そして井戸岳と大岳のコルには避難小屋があります。ベンチなども多く休憩地としても多く利用されているようです。

大岳鞍部避難小屋
避難小屋内部の様子

ホシガラスが食べ散らかしたのか、登山道脇にハイマツの実らしきものが散らばっていました。

20分程度で八甲田山の最高峰1,585mの大岳山頂に到着しました。

頂上のケルン近くでコーヒーブレイク。

イワギキョウ

コルまで戻って、避難小屋近くのベンチで昼食をとりました。

昼食後、毛無岱方面に下山開始。

キンコウカの広がる上毛無岱を行きます。すでに花の見頃は過ぎ、湿原には秋の気配が感じられました。

上毛無岱を越えてしばらく低い樹林帯を行くと、唐突に眼下に湿原が広がる絶景ポイントが待っていました。下毛無岱の眺めです。上下の毛無岱を結ぶ木造階段は280段の入り口です。階段上から眺める湿原はまるで整備されたどこかのゴルフ場のようでもありました。

下毛無岱から酸ヶ湯方面に下って行きます。

酸ヶ湯温泉が右眼下に見えてくるとあと少し。予定より早く着いたので、ゆっくり温泉に入れました。酸ヶ湯温泉は思っていたよりもモダンな感じで、ちょっとした旅館と変わらないようでした。

玄関先に日帰りの入浴の自動販売機が置いてあり、そこで入浴券を買います。名物の「ヒバ千人風呂」は基本混浴で玉の湯」にも入れるタオル付きの共通券は1,000円でした。受付を済ませてタオルを受け取り、ロッカーにザックを預けてお風呂へ。

「千人風呂」は写真で見た感じよりも小さく、「熱湯」と「四分六分」「冷の湯」「湯滝」などがありました。洗い場はなく、流しみたいな所の蛇口?からは冷たい水だけが出ていました。とりあえず汗だらけの体をお風呂の湯を桶で汲んで風呂脇で体を流して入りました。右側が空いていたので入りましたが、あとで右半分は女性エリアになっているということ知りました。女性は誰も入っていなかったので分かりませんでした。

風呂内の写真は撮れなかったので「酸ヶ湯温泉」のHPから画像を借用させていただきました。(上の写真)

http://www.sukayu.jp/inside/bathroom.html

湯宿から出て、バスの時間まで外のテーブルに座って待ちました。行きのバスと同じ十和田湖方面から来る「みずうみ号」です。

バスは新幹線「はやぶさ号」で帰るので、途中の新青森駅で下車します。

弘前を起点とした岩木山、青森を起点とした八甲田山という2つの百名山をめぐる山旅の終了です。

1日目の岩木山へ


コースDATE

八甲田ロープウェイ山頂公園駅9:30 赤倉岳分岐10:00 赤倉岳10:50 井戸岳火口11:00 大岳ヒュッテ11:10 大岳11:35 大岳ヒュッテ12:10 上毛無岱12:50 下毛無岱13:10 酸ヶ湯温泉13:50