「行ってきました」カテゴリーアーカイブ

岩木山(津軽富士) 1,624m

2017年8月20日

岩木山は本州北端の津軽平野にある独立峰で、信仰の山でもあります。「津軽富士」とも呼ばれ、演歌にもよく登場する山です。

遠路青森まで行くので1日目を八甲田山にして酸ヶ湯温泉近くのキャンプ場に泊まり、2日目を岩木山に登り岳温泉近くのキャンプ場に泊まる計画(ともに温泉入浴が可能)をしていましたが、天候の都合で1日目と2日目を入れ替えたところ交通機関の関係からキャンプ泊は不可能になり、駅近くのビジネスホテル泊になりました。

岳温泉先のスカイライン入り口からつづら折れの自動車道路が8合目まで通っており、その先リフトで岩木山頂上まで50分くらいのところまで行くことが出来ます。しかし、せっかく青森まで行くので岩木山神社から百沢を詰めて登り、帰りはリフトとスカイラインで下りてくることにしました。


岩木山の登山口まで弘前駅から10分くらいの所にある弘南バスターミナルから枯木平行きのバスに乗って「岩木山神社前」で降ります。

この日は「お山参詣」という地域の集団登拝に繋がる小学生対象の行事が予定されていたようで、沿道ではお祭り装束の小学生たちが岩木山神社まで鳴り物とともに参詣する準備をしていました。お山参詣という集団登拝は津軽地方に古くから伝わる行事で、3日間に渡り繰り広げられます。最終日の旧暦8月1日の夜に白装束に身を包み、登山囃子に鳴り物と幣や幟を立てた集団が岩木山奥社(山頂)に登拝、ご来光を拝むというものです。

岩木山神社の鳥居からは天気が良ければ岩木山山頂が望めるということでしたが、残念ながら曇っていて岩木山の姿は見られませんでした。岩木山神社は飾りっ気はないものの風格のある立派な作りの神社です。

ユーモラスな感じの狛犬が出迎えてくれました。登山の無事を祈って参詣。登拝門は左手奥にあります。

岩木山の登拝門。

神苑桜ヶ丘の桜並木を進んで行き、スキー場の建物のピロティーを潜って行きます。熊注意の表示が玄関先に出でいました。

まだかまだかと思いながらが汗びっちょりになり、やっと姥石に到着しました。汗をかきすぎて足が重たく、調子が出ません。

すでに20分遅れで焼け止まりヒュッテまで来ました。

その先の石ころだらけの山道に来て、ふくらはぎがつり出しました。去年のちょうど今頃に会津駒ケ岳の登りに汗のかき過ぎのミネラル不足と熱中症で時間切れで登頂を断念した時の再来か。

一度つりはじめるとなかなか戻らず、痛さで倒れ込んでしまうほどでした。やっと起き上がったら、今度は太ももがつリ出す始末。塩あめをなめていたのですが、疲れもあり汗のかき過ぎが原因と思われました。

塩のサプリを大量に摂ってマッサージをして様子をみました。予定のバスには乗れなくなりそうなので、2時間遅れの次のバスに乗ることにして、だましだましゆっくり登ることにしました。

7月までは百沢には雪渓が残っているそうですが、既に雪は残っておらず、石がゴロゴロした沢を登りつめて行くことになりました。

ミネラルの補給が効果あったのか、足がつるのは治まってきて、調子が良くなって来たところで視界がひらけ、錫枝清水に到着しました。清水は7月くらいまでは雪に埋まっているということですが、冷たい清水が勢いよく管から出ていました。とても冷たく美味しい水で、気分もリフレッシュしました。

この清水付近にはミチノクコザクラが群生していました。

先を行くと、岩木山のシンボルにもなっている大倉石と呼ばれる槍のような岩山が見えてきます。

カルデラに水が溜まった小池の種蒔苗代に到着。鞍部には鳳鳴ヒュッテが見えます。

鳳鳴ヒュッテは秋田県立大館鳳鳴高校の生徒4人が冬期この地で遭難死したことからその翌年に作られたという避難小屋です。

ここで、スカイラインとリフトで上がって来た観光客と合流します。急にたくさんの人が現れて来て、頂上を目指して行列になっていました。ここから頂上までは30分くらいでなので、荷物をヒュッテ脇にデポして登って行くことにしました。混雑することから、上りと下りの登山道が分かれて設定されていました。

岩木山頂上到着。晴れていれば眼下に広がる津軽平野、津軽・下北半島、白神山地、明日登る予定の八甲田山、そして遠く岩手山なども眺められるということでしたが、残念ながら何も見えませんでした。

すでに予定時間より1時間以上遅れてしまっていましたが、コルに戻りリフト駅の方に道を分けました。

大倉石を回り込んで行くと、鳥海山のカルデラの下に少し雪が残っているのが見えました。リフト駅までは15分くらいで着きます。

リフトを使って8合目駅に到着。ここから岳温泉までシャトルバスが出ており、弘前行きのバスに乗り換えます。

津軽平野から見る岩木山と岩木山から見える津軽平野を眺めたかったのですが、今回はその両方とも叶わなかったので残念でした。

明日は八甲田山に登る予定なので、弘前駅から青森駅に移動してホテル泊になります。

八甲田山に続く


コースDATA

岩木山神社 桜苑桜並木 姥石 焼けどまりヒュッテ 鳳鳴ヒュッテ 岩木山頂上 鳳鳴ヒュッテ リフト ロープウェイ頂上駅

北アルプス 唐松岳(2,696m)

2017年8月9日〜10日


なかなか進まないノロノロ台風5号にやきもきしたが、8月11日の山の日を前に北アルプスの唐松岳に行ってきた。

上野駅から北陸新幹線の6時34分発の「はくたか551号」に乗車し長野駅で下車。長野駅からは東口発の白馬乗鞍行きのバス「特急長野白馬線」で白馬八方バスターミナルで下車。ゴンドラとリフトを2本乗り継いで八方池山荘までのアプローチは4時間。(バスの切符はバス停手前の(おみやげ店科の木東口のレジで購入)

八方白馬バスターミナル 9:40

白馬八方バスターミナルからオレンジ色に塗られた道を15分ほど歩いて行くとゴンドラ「アダム八方駅」に着く。JAFかモンベルの会員ならば割引があるとのことだった。

9:58

台風一過の晴れを期待していたが、雲行きは怪しい。ゴンドラに乗り込んだ時には青い空が見えていたが、途中からガスってきてしまった。

10:08
アルペンクワッド 4人乗り
10:18
グラートクワッド 3人乗り

リフトを2本乗り継いで八方池山荘に到着。やはり、はっきりしない天気である。

10:25
トイレの入り口には協力金のボックスがある。
石が敷かれた道や木道のなだらかな登りが続く。

道の脇にはいろいろな高山植物が咲いていた。

キンコウカ
オヤマソバ

タテヤマウツボグサ

ミヤマアズマギク
10:58
第2ケルン 11:00

八方ケルン  11:07

八方池に着いた頃には9割がた曇ってしまい、白馬岳や不帰ノ嶮は下1/3を見せるだけだった。それでもたくさんの人が池の周りに集まっていた。観光客はここで引き返して行くようだ。

八方池 11:21

タカネマツムシソウ
ホソバツメクサ
クガイソウの群落

ハッポウウスユキソウ
ミヤマダイモンジソウ

ひらけた尾根を登って行くと樹林帯「下の樺」に入る。この樹林帯は一度とぎれ、ひらけた斜面をトラバースしてまた樹林帯「上の樺」に入ることになる。

下の樺の樹林帯 11:49
くねったダケカンバが美しい。

「扇の雪渓」で休憩するが、雨が結構降ってきたので雨具を着ける。気温もかなり低くなってきている。

扇の雪渓上部  12:26
チングルマの群落
チングルマとコイワカガミの群落

丸山
丸山ケルン  13:09

丸山ケルンを過ぎると頂上山荘まではあと少し。

13:42

2時に唐松頂上山荘に到着し、受付を済ませる。本館は個室の南館と2階の相部屋があり、本館を出てすこし離れた所には2段になった相部屋の北館がある。それぞれ料金が異なる。個室は予約制で、すでに満室のようだ。どこがすいていそうかと聞いてみたら「北館の方ほうですかね。」と言うので北館にした。

別館の北館は2段ベットを広くしたような作りだが、思っていたより綺麗だった。指定された上の段に90度のはしごで登って入室。そこには既に「せんべい布団」が敷いてあり、布団1枚に2.5枚の「せんべい枕」がセットされていた。「個」ではなく「枚」と数えるのがぴったりの枕である。区画はカーテンで仕切られていたが、どれくらいの人が入室しているのかよく分からなかった。4時過ぎまでその「かいこ棚」に一人だけだった。外はガスっていて小雨が降っており、しかも寒い。天気が悪いので唐松岳登山は明日に回すことにした。部屋には誰もおらず、何もすることがないのでしかたなく指定された夕食の時間まで部屋で過ごした。

夕飯の時間になったので本館の食堂に向かう。食堂前に並ぶと、座る場所も指定される。

夕飯 16:50

本館1階には食堂のほか個室の南館とトイレ、乾燥室、受付や売店などがあり、2階には相部屋と喫茶ルームがある。炊事用のコーナーは小さなテーブル1つ程度のの広さしかない。

食事時間は初めの受付の際にすでに指定されていた。ご飯と味噌汁はおかわり自由ということで、おかずは大抵こんな感じのようだ。

夕食後、部屋に戻ったら部屋には山岳部だという高校生が新しく4人入って来ていた。部屋はあっという間にいっぱいになってしまった。しばらく休んでいたら「少し晴れて来た」ということで外に出てみた。しかし、あたりはまだガスっており、一瞬だけ剱岳が見えて、また霧の中に消えていてしまった。

しばらくして、「雲が晴れて、劔岳が見える」という声が聞こえてきたので、また部屋から出てみたら、ガスはすっかり飛んでいて青空に夕映えの五竜岳、唐松岳をはじめ剱岳がきれいに見えていた。

18:21
17:00
唐松頂上山荘から見る剱岳
頂上山荘下テント場

下には今まで見えなかったテン場も見えるようになった。初めはテン泊も考えており、狭く高低差もかなりあるということで面倒かと思って小屋泊まりにした経緯もあり、どんな所か見ておきたかった。下の方のテン場から小屋までは10分以上かかりそうだ。

朝焼けの五竜岳

翌朝の天気は上々。五竜岳から遠見尾根を行くか、唐松岳だけにして下山するか迷っていた。

天気がもつのは午前中だけという予報ており、遠見尾根はかなり長そうなこと、携帯電話の予備のバッテリーは持って来ていたもののケーブルを忘れてしまっていて残り20%を切ってしまっていたので、結果、唐松岳だけにすることにして最低限の荷物だけ持って6時10分、唐松岳に出発した。

不帰の嶮

山頂には6時35分に到着した。

不帰の嶮方向  6:35

頂上からのパノラマを堪能し、下山。途中、山頂山荘上のヘリポートがある稜線に上がってみた。

稜線には何やらの糞がありました。
唐松頂上山荘上の稜線から見た五竜岳  7:14
コマクサ
唐松岳頂上山荘付近のコマクサの群落
チングルマの実

7時半に頂上山荘を出発して下山開始。

頂上山荘発 7:31

「雷鳥がいる!」という声に振り返って下のハイマツ帯を見たら雷鳥が飛び立って飛んでいってしまった。

不帰の嶮II峰から天狗の頭
不帰の嶮II峰とI峰
天狗の頭から白馬三峰
八方池を見下ろす稜線でコヒータイム  8:51

八方池を下に見渡せる稜線上でコーヒーブレイク。「山の日」を明日に控えているせいか荷揚げのヘリコプターが天狗山荘や唐松山頂山荘方面にひっきりなしに往復して飛んでいた。

荷揚げのヘリコプター

第3ケルンからは不帰の嶮から白馬三山まで見渡せます     9:09
ポスターのような1枚です

ハッポウワレモコウ
9:26

八方ケルン 9:38
八方山ケルン 9:43
10:27
八方池山荘前に到着
「山の日」前日とあって観光客も含めてたくさんの人でした。 10:16

来た時と同じようにリフトとゴンドラを乗り継いで白馬八方BTまで戻った。バスターミナルで着替えをし、11時45分発の長野駅行きの特急バスに乗り込む。BTのすぐ近くに「八方の湯」なるものを車窓から見つた。チェックしておけばよかったと。

悪い天気が続く中の唯一の晴れ間だったようだ。


コースDATA

白馬八方バスターミナル9:40 アダム八方駅9:58    (兎平)10:08 アルペンクワッドリフト駅(黒菱平)10:17 八方池山荘10:25 八方山ケルン11:00 第2ケルン 八方ケルン (第3ケルン)    八方池11:20 下の樺11:50 扇の雪渓11:25 丸山ケルン13:09 唐松頂上山荘13:55

唐松頂上山荘6:10 唐松岳6:30 唐松頂上山荘7:30 丸山ケルン8:00 下の樺8:38 第3ケルン9:09    八方池    八方山ケルン9:43 八方池山荘10:16

咲いていた高山植物のDATE

タテヤマウツボグサ キンコウカ ミヤマアズマギク ミヤマキンポウゲ タカネマツムシソウ ホソバツメクサ クガイソウ ハッポウウスユキソウ ミヤマダイモンジソウ チングルマ コイワカガミ コマクサ ハッポウワレモコウ チングルマ  イワオトギリソウ ミヤマトウキ ハクサンシャジン エゾシオガマ ミヤマアキノキリンソウ ウサギソウ シモツケソウ コイワカガミ ハッポウアザミなど

昭和47年卒 手島達雄

尾瀬ヶ原周遊

2017年7月6日  尾瀬ヶ原周遊


関越道を沼田ICで降りて国道120号線を日光尾瀬方面に進む。鎌田の交差点 で日光への道と分かれ左折し、街道を尾瀬大橋を渡って行く。尾瀬戸倉温泉を進んで行くと右手に尾瀬第一駐車場のゲートがある。鳩待峠は乗用車の乗り入れが規制されているので、ここでバスか乗合タクシーに乗り換えて行くことになる。待合所にはバスと乗合タクシー共通の乗車券の自動販売機があるので、こちらで切符を求める。係員がいて、マイクロバスは一定の人数がたまった時点でマイクロバスへ誘導してくれるので、バスの時刻表などを気にすることははない。

マイクロバスもバスも鳩待峠の100mくらい手前の駐車場で降りることになる。帰りも切符を鳩待峠で買ったらこの駐車場まで下がってきてバスやマイクロバスを待つことになる。

靴底についた種子の持ち込みを防ぐための種子落としマットと入山者カウンターのついたゲートを通って行く。鳩待峠から尾瀬ヶ原への道は基本下りの道である。

すでに水芭蕉の花は2週間ほど前に終わっていて、葉が巨大化しつつあった。

クマ避けのベルが何箇所か設置されている。鳩待峠から40分ほどでビジターセンターや山小屋のある山の鼻に到着する。

昨年からの積雪量は例年とさほど多いというわけではなかったものの3月の気温が低かったために例年より雪解けが遅いということであった。下から見るとそれほど残っているようには見えなかったが、まだ登山道の一部には2mほどの残雪があるということだった。

いつからからは聞き忘れたが群馬県内の小・中学校では「尾瀬学校」と称して環境教育や郷土教育として尾瀬での校外学習を推進しているということであった。ガイド料や交通費などの補助金が県から下りるということで、たくさんの小・中学生が8人程度を1グループとしてガイドを伴って歩く姿が見られる。尾瀬のガイド資格もかなり高いものがあり、養成も図られているようである。

水芭蕉は既に終わり、日光キスゲはまだ咲き出していないものの、原の一段高い比較的乾燥している場所ではワタスゲの綿毛が白く輝いていた。

竜宮現象の吸い込み口

「竜宮」近くでは100㎡くらいがネットで囲まれて降り、鹿による食害の調査が行われていた。近年、尾瀬ヶ原にはかなりの鹿が入ってきていて、ミズバショウやミツガシワ、ニッコウキスゲなどの食害が進んできているようだ。ネト柵を設置したり捕殺による駆除や監視カメラによる動態調査や食害実態調査が進められている。このネットもその一環で、柵内と柵外の植物の分布や種子量などの調査を行なっているということであった。県内でもかなり捕殺はしてはいるようであるが、増える量には到底及ばない状態であるらしい。説明をしてくれた調査員の方は「余計な仕事ではあるんですが・・・。」とポツンと言って、サンプルを採取した袋を持ってアヤメ平の方に上がって行かれた。

咲き始めのニッコウキスゲ

竜宮小屋のおいしい水を飲んでから十字路まで戻り、ヨッピ橋方向に道を分ける。こちらのルートは人通りがほとんどなくなった。ヤマドリゼンマイの葉が新緑の川のように続いている。

ヘリコプターで運んできたと思われる木道とその資材が木道脇にデポされていて、その先で新しい木道の設置工事を行なっていた。

ヨッピ橋

燧ヶ岳から黒い雲がだんだん近づいてきていた。

ここにもクマよけベルが

牛首分岐まで戻って来た。雷注意報が発令されたということで、「尾瀬学校」の児童・生徒たちは竜宮小屋まで行かずに元来た道を引き返したてきたようで、たくさんの子供達が集まっていた。

木道脇のベンチで魔法瓶に入れて来たお湯でカップ麺での昼食。「尾瀬学校」の子どもたちの間を縫って下山にかかる。

雨が降る前に鳩待峠に到着することができた。


DATA

尾瀬第一駐車場  8:35 鳩待峠  9:10 山の鼻  9:50 牛首分岐10:30 竜宮  11:00 竜宮小屋  11:20 ヨッピ橋  11:40 牛首分岐12:15 (昼食) 山の鼻  13:05 鳩待峠  14:00 尾瀬第一駐車場14:40

昭和47年卒 手島

早池峰山(1,914m) 小田越ルートピストン

2017年6月31日(金)〜7月1日(土)


ハヤチネウスユキソウを代表とする高山植物で人気の百名山の早池峰山に行ってきた。盛岡駅から登山口の小田越までの岩手交通のバスは土日限定で1日1本で7時10分発だけしかない。始発の新幹線に乗っても間に合わないので、仕事を早めに切り上げて前夜に盛岡駅のビジネスホテルに宿をとった。

バス停から5分くらいにあるR&B盛岡駅前ホテル

8番のバス停から出発

河原ルートは崩落のため通行禁止になっています。

バスは小田越に到着 途中から小雨が降り出していた

朝食もそこそこにして早めにバス停には着いたものの、すでに長い行列ができていた。1台では捌けないので、座れない人は大船渡行きのバスに乗って、途中で臨時バスに乗り換えで小田越まで行くようにとのことだった。1人だけだったのでかろうじて1台目に滑り込んで座ることができた。バスは途中、大迫営業所でトイレ休憩を取り、小田越までは2時間ほどの行程だ。途中からバスの窓ガラスには雨が当たり出し、小雨の中を小田越に到着した。料金は1,700円だった。

遠野や安比の天気予報では1日曇りだったのに、結構雨が降ってきて、雨具をつけた。

携帯トイレ用トイレ

ビジターセンターのある河原坊からのルートが通行止になってしまったので小田越バス停には臨時トイレが多数設置されていた。避難小屋のトイレもそうだが途中にあったトイレも携帯トイレ用のシェルターであった。バス停や小屋前にも携帯トイレが売られており、バス停には回収ボックスも設置されていた。

熊よけ用の一斗缶。付属している木の棒で叩く。

森林帯は30分ほどで抜け、ゴツゴツした岩が積み重なった尾根道を行くことになる。晴れていれば、この時点で頂上付近まで見渡せるのだろうと思われる。途中で風雨が激しくなってきたので、ザックカバーと下雨具も装着した。

ミヤマオダマキ
ミヤマヤマブキショウマ  ?
ハヤチネウスユキソウやミヤマシオガマ

五合目直下の一枚岩にかかった梯子を登る。(天狗の滑り岩)上下二段のはしご帯である。風が抜ける所のようで、横殴りの風雨が強く打ち付ける。あたりはホワイトアウトに近くなってきていた。

5合目を過ぎるとハイマツ帯の平坦な木道が続く。

ミネザクラ

幸い、頂上近くになって雨や風はおさまってきた。

頂上直下には結構まとまった雪が残っていた。

頂上の避難小屋に到着。中はすでに休息をしている人でいっぱいだった。

早池峰山 頂上の祠
ミヤマキンバイ

ミヤマアズマギク

濡れた体で冷えるといけないので、大岩の陰で風を避けながら上着を脱いでタオルで体を拭き、どうせまた濡れるので着替えは温存し昨日着ていた下着と上着に着替える。その後、携帯用の非常食だけを摂って下山にかかる。

頂上近くになって風雨がおさまってきたので天気は回復傾向にあると思っていたが、頂上台地を過ぎると再び雨風が強くなってきた。

13:10雨の小田越登山口に到着。バス停に設置されているテントの中は雨宿りの登山客で溢れていた。傘を出して、テントからはずれたベンチで一休み。バス停には係りの人が常駐しており、まだどれくらいの人が降りてくるのか聞かれた。バス配車等について検討しているようだ。まだ山中にかなりの人がいることもあって盛岡駅までのバスの時刻は早められないもの、ビジターセンターのある河原坊までバスに乗って行き、そこで暖を取って休憩し、そこから定時の盛岡行きのバスに乗って下さいということであった。

今日、頂上まで行ったのは20〜30人程度だったようで、すでに多くの人はリタイヤして河原坊のビジターセンターで休憩をしていたようで、登山客であふれていた。用意してあった半ズボンと上着を廊下で着替えた。

休憩しているうちに雨は止み、また2時間ほど帰りのバスに揺られ盛岡駅に着く頃には日差しが戻ってきていた。雨風に苦労はさせられたものの頂上に立ち、高山植物なども鑑賞できた。新幹線の中から沈む夕日がまぶしく美しかった。


DATA            S47年卒 手島達雄

盛岡駅  7:10発 大迫バスターミナルにてトイレ休憩  8:05〜8:10 小田越着  8時55分    小田越登山口  9:00 5合目 ご金蔵   8合目下天狗の滑り岩  10:45 門馬  11:05 頂上避難小屋  11:15 早池峰山頂上  11:17 8合目  12:00  森林帯  12:45 小田越登山口着  13:10 河原坊着  14:20 (河原坊ビジターセンターにて休憩) バス停発  15:30    盛岡駅着  16:55

満開のスズラン(入笠山)

2017年6月23日(金)

入笠山(1955m)

DATA:山麓駅13:20 山頂駅13:40 入笠湿原14:00 入笠山14:50 入笠湿原15:35 山頂駅16:00 山麓駅16:20


急遽、休みが取れたので入笠山に行ってきました。今回は、往復ゴンドラを利用した「楽ちんハイキング」です。

中央道の諏訪南ICから富士見パノラマリゾートスキー場に着いたのは、午後の1時過ぎ。金曜日ということもあり駐車場はガラ空きでした。切符売り場で乗車券と花の説明ガイドブックをもらいます。ゴンドラ乗り場にはマンテンバイクを持った人が2人並んでいるだけでした。

約20分の空中散歩で山頂駅に着きます。

出発です

山頂駅の案内図のところで、ガイドのおじさんが、今咲いている花や咲いている場所などを詳しく説明をしてくれました。駅下のドイツスズランは終わりに近いが、湿原の日本スズランは満開とのこと、期待が持てます。

広い林道を進み入笠湿原の標識を左に入り鹿除けの鉄柵を開けて入ると、写真でお馴染み光景が広がります。

木道を降りて行くと、すずらんの香りがします。今を盛りに100万本のスズランが咲き誇っています。ただし、下から見ないと良く見えません。

黄色い花がたくさん咲いています。ウマノアシガタと呼ばれている花です。遠足の子供達でしょうか、入笠山に登って山野草公園方面に向かっているようです。

ウマノアシガタ

木道(上)の斜面がスズラン群生地

山彦荘の前から山道をいきます。切符売り場でもらった花のガイドブックで花々を確認しながら歩きます。クリンソウやサンリンソウ、シロバナベニイチゴが咲いている道を花を見ながら進みます。

サンリンソウ
クリンソウ
シロバナベニイチゴ

ツマトリソウも咲いています。ガイドブックが役に立っています。

ツマトリソウ(右)とソロバナベニイチゴ(左)

この周辺はカゴメ(株)が山野草の生育に力を注いでいるらしく、係の人が手入れしていました。クリンソウの群落を見ると林道に出ます。

クリンソウの群落

ここから、御所平の斜面の道にはシバザクラやスズラン、レンゲツツジが咲いている中を登っていきます。花の咲いているこの場所も、鹿除けの柵で守られています。

御所平

シバザクラ
御所平のスズラン

御所平から山道に入ります。途中で岩場コースと迂回コースの分岐に出ます。

岩場コースを進むと、クサリ場が一か所ありましたが、問題にならない岩場です。ここを通過しツツジの中を抜けると広々とした山頂に到着です。

時間も遅いこともあり、山頂にはだれひとりいません。八ヶ岳が目の前に広い裾野を広げています。南アルプスは多少雲がかかっていましたが、大きく見えます。

八ヶ岳
南アルプス方面

下山は迂回コースから下ります。途中にサルオガセやズミがありました。

ズミ

入笠湿原からは、ガイドのおじさんが教えてくれた山野草公園の方に向かいます。湿原の斜面の木道の脇にオオアマドコロが一輪咲いていました。

オオアマドコロ(ピンボケです)

林道を渡り、山道に入ると今度はマイズルソウが咲いています。小さな花なので、見逃してしまいそうです。

マイズルソウ

山野草公園に向かう道すがら、ズダヤクシュと思われる花も見られました。

ズダヤクシュ

山を周っていくと山野草公園に入ります。ここには、アツモリソウが咲いているので是非見てくるように、とガイドさんからアドバイスをもらっていたので、行ってみると柵に保護されていましたが、アツモリソウとクマガイソウが咲いていました。

アツモリソウ

始めてみる花で、まるで食中植物のようです。

クマガイソウ

ゴンドラの最終時間まであまりないので、周りにはだれひとりいません。山麓駅で山野草をいただいて、入笠山を後にしました。

午後から3時間のお手軽ハイキングでしたが、満開のスズランや多くの花々を愛でることができ、静かな山を満喫し、楽しいひと時を過ごしてきました。

S46年卒 碓井

スリルと変化を求めて(毛無山~十二ヶ岳)

2017年6月17日(土)

御坂山塊 毛無山1500.1m  十二ヶ岳1683m

DATE:駐車場9:15 長浜分岐(1061m)9:35 長浜分岐(1313m)10:25 毛無山10:50-11:05 吊り橋12:10–12:20 十二ヶ岳13:00-13:30 地蔵14:05 文化洞トンネル方面分岐14:30-14:40 駐車場15:10


梅雨の晴れ間を期待して、スリルと変化に富んだ山に行ってきました。場所は、御坂山塊で一番ごつごつした岩尾根を持つ十二ヶ岳です。今回は、職場の山仲間との山行です。7時に中央線の日野駅に集合し、河口湖に向かいます。中央道の相模湖あたりで事故渋滞があり、駐車場に9時に着きました。

ここから、まずは毛無山を目指します。正規のルートは文化洞トンネルの脇の登山口ですが、駐車場の裏手の道から入り、消火栓のあるところから山道に入ります。墓地の中を入っていくと戦没者の碑のある先で、登山道に合流します。

戦没者の碑付近

合流地点から左へ登山道に入ります。ほどなくすると長浜への分岐の道標です。

登山道を左へ登る

1つ目の分岐

次第に登りが急になってきます。毛無山までは前半の道程が一番急な道なので、ゆっくりと登って行きます。植林ではなく雰囲気のいい松林の道が続き、春ゼミの声を聴きながら徐々に高度を上げていきます。

1時間ほどで2つ目の長浜への分岐です。ここまでが勝負どころです。

2つ目の分岐

二つ目の分岐から、15分ほど登ると後方に富士山と河口湖が一気に飛び込んできました。遠くに山中湖も見えました。

河口湖

やっと、たどり着いた毛無山の山頂です。

ここからが本日のハイライトである十二ヶ岳までのアスレチック的な縦走の始まりです。気を引き締めて歩きます。最初は緩やかな登り下りを繰返し一ヶ岳、二ヶ岳、三ヶ岳を通過します。

三ヶ岳からの下り

四ヶ岳からは、眼下に西湖が見えました。これから登る十二ヶ岳がそそりたっています。ここからアップダウンの連続が続きます。四ヶ岳あたりから露岩が現れ、ロープをたよりに5mほどの岩場を下降していきます。

西湖と富士山

十二ヶ岳

四ヶ岳からの下り

五ヶ岳、六ヶ岳は確認できましたが、七ヶ岳の標識は発見できず、八ヶ岳に着いてしまいました。八ヶ岳と書いて「はちがたけ」と読むそうです。道は山腹の右側をトラバースぎみに下降していきます。

「はちがたけ」

登り返したところが九ヶ岳かと思いきや、いきなり十ヶ岳になってしまいました。九ヶ岳も発見できませんでした。十一ヶ岳へは、岩場を登りきるとピークに着きます。

ここからが、核心部の始まりです。一気に眼下のキレットに架かる吊り橋まで50m程の岩場を下降していきます。

長い下降が続く

下降が続く

十一ヶ岳のピークから十二ヶ岳への長い岩場が垂直に見えます。これを登り返さなくてはなりません。

十二ヶ岳の岩場

ロープを頼りに慎重に降りていくと、長さ10m位のアルミの吊り橋です。この吊り橋は、高さは4~5m程度ですが結構揺れます。ひとりずつ渡ります。

吊り橋

ひとりずつ慎重に

渡りきると最後の岩場が50m程続いています。クサリとロープの連続する岩場で、落石に注意しながら登っていきます。なかなか気が抜けない所です。

十二ヶ岳の岩場

落石に注意

振り返ると三つ峠や御坂山、黒岳が見えてきます。岩場を登りき、桑留尾の分岐の先を進むと十二ヶ岳の山頂に飛び出します。
十一ヶ岳の後方に黒岳と御坂山

最後の登り

山頂からは桑留尾の分岐まで戻り、ロープにつかまりながらの急下降が始まります。かなり滑るので慎重に足を運ばなくてはなりません。木々の間から、本栖湖が見えてきました。

遠くに本栖湖

30分ほど下り、地蔵の標識まで来ると傾斜も次第に緩くなり沢を渡り、気分のいい林の中を下っていきます。

古びた文化洞トンネル方面の標識に着きます。標識に従って山腹を巻きながら、通学路の標識を過ぎしばらく下っていくと、舗装された道路に出ます。この道の先を進むと駐車場に到着しました。

毛無山から十二ヶ岳へと続くアップダウンの多い岩場交じりの尾根道を、クサリやロープを頼りに登ったり下ったりの連続や、キレットに架かる吊り橋など、スリルと変化に富んだ、面白い山でした。

S46年卒 碓井

山の桜は咲いたでしょうか?(浅間嶺)

平成29年4月30日(日)浅間嶺(903m)

DATE:払沢の滝駐車場8:45 時坂峠9:40 峠の茶屋10:00 浅間嶺11:35~12:40 浅間休憩所12:55 時坂峠13:50 払沢の滝14:50 駐車場15:00


山の桜は咲いたでしょうか。かなり以前に奥多摩の浅間嶺で桜が満開の時期に登り、お花見山行をしたことがあります。遠くの山もいいけれど、近くの山で花見でもしようかということになり、浅間嶺に行ってきました。今回は、払沢の滝の駐車場からのピストンです。

時坂峠周辺では、4月10日ツキノワグマが出没したとの看板がありました。気をつけて行ってきます!

時坂峠から、林道をしばらく歩くと峠の茶屋です。写真はありませんが、茶屋の前の開けたところから馬頭刈尾根、大岳山、鋸尾根が目の前に広がります。

峠の茶屋から山道へ

峠の茶屋から山道に入って行きます。すぐに左側の「そば処 みちこ」を過ぎるとコンクリートの道はなくなります。

昔の名残り道

その昔、この道は武蔵国と甲斐国を結ぶ交易路だったそうです。山道に入りしばらく沢筋を登り、ニリンソウの群落を見ながら、徐々に高度を上げて行きます。

沢筋から山腹にかかる尾根道を行くと緑のシャワーを浴びているような気持のいい山道を緩やかに登って行きます。

右手には、木々の切れ間から御前山と大岳山の山稜が見えます。

左:御前山 右:大岳山

小岩バス停への分岐から、展望台経由で浅間嶺を目指します。

松生山を望む

松生山の分岐を過ぎ、浅間嶺の尾根に出ると、桜が咲いていて正にお花見山行です。

ピンクや色の濃い桜の背景には、大岳山と御前山の山容が青空の下にクッキリと姿を現しています。

浅間嶺の山頂標識の周辺では、多くの登山者が休憩していました。

山頂らしくない山頂

我が隊も富士山の見える場所を確保し、お昼ご飯をいただきます。

富士山

雲ひとつない晴天で、遠くに雲取山を始め石尾根の稜線や奥多摩の主要な山々が望めます。

奥多摩の山々

南側は富士山から丹沢方面の山々も、今日は春霞もなく良く見えました。

丹沢方面

風もなく、お天気も良く昼寝でもしたい気分ですが、そろそろ下山にかかります。浅間尾根休憩所経由で来た道を引き返します。

浅間尾根休憩所

駐車場にザックを置いてから、払沢の滝を見学してきました。

払沢の滝

新緑の奥多摩で山の桜にも逢え、お天気にも恵まれ気持ちのいい一日でした。

S46年卒 碓井

仙人ヶ岳

2017年4月23日(日)

DATE:岩切駐車場9:10 生不動10:00 熊の分岐10:45 仙人ヶ岳11:20 熊の分岐11:50 犬帰り岩場13:30 猪子峠15:00 岩切駐車場15:20


例年、この時期は西上州に「アカヤシオ」(別名:ひとつばな)を見に行っていましたが、今回は足利にある仙人ヶ岳のアカヤシオ情報を得たので行ってきました。関越道から北関東道の大田桐生ICで降車します。駐車場のある場所は、「岩切」という所ですが、ナビを入れてもヒットしないので、「ふるさと学習・資料館」を目標地点として入力しました。資料館を先に進むと左側に車が数台止まっており、ここが岩切の駐車場です。

案内図(時計回りに周遊ルートを行きます)

支度を整え9時10分にスタートです。県道の左手から登山道があり、沢沿いに登り帰路は尾根道を通り、猪子峠から降りてくる周遊ルートです。

 

歩き始めは山菜のこごみやニリンソウが咲いている緩やかな道を登って行きます。戦時中に乾電池のマンガンを採掘した跡がありました。

マンガン鉱採掘坑跡

 

次第に沢沿いの道になり、岩場や丸太の橋が出てきます。

不動滝

しばらくすると、朽ちかけた生満不動に到着します。ここから、熊の分岐までは急な道が始まり、山腹の斜面をゆっくり登って行きます。ミツバツツジが咲き始めていました。

生満不動

 

熊の分岐に出ると、足利の山々が望めます。

熊の分岐

稜線を左へ登って行くと、アカヤシオが咲いていました。もう1週間早ければ、きっと満開だったかもしれません。

 

 

右手に日光の男体山が見えてきました。

遠くに男体山

 

しばらくすると仙人ヶ岳の山頂に到着です。日光や赤城の山々が木々の間から望めます。

仙人ヶ岳(662.9m)

下山は熊の分岐まで戻り、尾根道を猪子峠を目指します。熊の分岐からは岩場交じりのアップダンウが続く稜線歩きになります。

尾根道

 

右側の山腹は、新緑とヤマザクラやツツジなどが咲いていて、春の息吹を感じさせる景色が広がっています。アカヤシオも所々に咲いています。

松田川ダムが左下に見える景色のいい場所で昼食です。ここからスカイツリーや新宿のビル群が遠くに見えました。ここで地元の登山者から、この周辺の情報を得ることができました。
松田川ダム

東京方面

この先、犬帰りまではアップダウンが続く細い道になります。

犬帰りの岩場は下りになるので、迂回路を行きました。

まだまだ、尾根道は続きます。なかなか猪子峠までの道程は遠いです。

やっとの思いで猪子峠に到着です。峠から広くなった山道を県道まで下り、10分程度歩くと出発地点の駐車場に着きました。

猪子峠

 

 

岩切の駐車場

今回の仙人ヶ岳は、標高は決して高くはないですが、景色にも恵まれ、この時期は花々も多いなど目にはいい山でしたが、思った以上にアップダウンのある岩場交じりの尾根道が長く、なかなか侮れない山でした。

 

S46年卒 碓井

 

 

 

 

北八ヶ岳縦走 6/17〜6/18

2017年6月17日(土)〜18日(日)

上野駅(北陸新幹線) 佐久平駅(千曲バス) 白駒池入り口 白駒池 ニュウ(2,352m) 中山(2,496m) 高見石(2,249) 白駒池(テント泊)

白駒池 白駒の奥庭(2,100m)     麦草峠 大石峠 中小場(2,232m)    茶臼山(2,384m) 縞枯山(2,403m) 三ツ岳(2,844m) 北横岳(2,480m) 北八ヶ岳ロープウエイ山頂駅 北八ヶ岳ロープウエイ山麓駅(アルピコ交通) 茅野駅(中央線) 新宿


テント泊で北八ヶ岳に行ってきた。6月中はバスの便が悪いのとキャップサイトの関係から北陸新幹線で佐久平駅まで行き、8:35発の千曲バスで白駒池まで行くことにした。

佐久平駅から麦草峠行きのバスは1日2便だけで、しかもこの時期は土日限定である。白駒池入り口までの所要時間も2時間近くかかるが北横岳方面からの入山よりは早く登山口に着くことができる。バス代は1950円。

途中八千代駅を経由して白駒池入り口には10:20に着いた。白駒池入り口は大きな有料駐車場があり、大型バスでの観光客も多い。乗用車の駐車料金は1日500円と安い。

苔を目当の望遠レンズを付けたカメラマンも多い。しかし、梅雨に入ったとはいえやはり雨が少ないようで、苔も元気がなく色を落とし乾燥に耐えている感じだった。

とりあえずキャンプサイトになっている青苔荘を目指す。

白駒池のテントサイトは青苔荘の管理によるもので、小屋で受付を済ませた。すでにたくさんの方が入っているということで、出かける前にテントを張っておいた方がいいとのことだった。もらった番号札はすでに26番だった。水場もトイレもよく整備されおり、湖面に沿った林の中にサイトが区切られて整地がされていた。とても静かな所で、鳥の鳴き声がうるさいくらいだった。

テントはファイントラックの「カミナドーム1」というソロ用でフライを含めて1Kgちょっとという超軽量テントであり、今回初めて使用するものである。

ペグを打とうとザックを探すも、どこにも見当たらない。忘れて来たらしい。しかたなく石を探してフライを設置する。

荷物を整理して11時半、ニュウ 中山方面に出発する。

キャンプサイトから白駒湿原までは15分くらい、ニュウまでは1時間ほどの行程だ。

白駒湿原
ニュウ 中山への分岐
ニュウ頂上へ

12時40分、ニュウ山頂に到着。

白駒池を望む
イワカガミ
ウメバチソウ
エゾタチツボスミレ
ニュウ頂上を望む

南八ヶ岳への道を分け、中山山頂には14時に到着する。

中山山頂から5分くらい行ったところに展望台がある。

14時50分、高見石小屋到着。

高見石小屋

ザックをデポして小屋上のゴツゴツした岩を登って展望台に登る。

高見石小屋上の展望台

高見石小屋からは急登を一気に白駒池へ下りて行く。

白駒池の湖畔に出て駐車場方面に行くと、白駒荘前はたくさんの人で賑わっていた。

16時くらいにテントに帰着。しばらく小鳥の音を聞きながらうとうとし、その後夕食の準備にとりかかる。夏至前なので日が長く7時半くらいまで辺りは明るく周りのテントから聞こえてくる人声も気になり、なかなか寝付かれなかった。

夜になって辺りはガスで包まれていた。

夜が明け、白駒池には朝もやが立っていた。朝食を済ませ、6時半にテントをたたんで出発する。

朝もやの中の白駒池 対岸建物はの白駒山荘

昨日夜ガスっていたせいか、心なし苔が生き生きとしているようだった。駐車場手前で麦草峠への登山道を行くと「白駒の奥庭」と呼ばれる開けた平地に出る。

白駒の奥庭

麦草ヒュッテ

麦草峠から大石峠、中小場を経由して茶臼岳へ向かう。

茶臼山頂上は展望がないが先に南アルプスや御嶽山なども見渡せる展望台がある。

茶臼山展望台

 

縞枯山展望台を経由して縞枯山へ。

縞枯山山頂

山頂から30分くらいで雨池峠の原に到着する。雨池峠は雨池方面、ロープウエイ方面、三ツ岳方面、縞枯山方面と道を分ける十字路である。

雨池峠

雨池峠からは雨池展望台、雨池山を経由して三ツ岳I峰への急登に取り付く。

三ツ岳I峰

いよいよ今回の山行のハイライトになる三ツ岳登山である。46年卒の碓井氏から「三ツ岳はおもしろいから行ってみたらいいよ」と言われていた山である。I峰への急登で出会ったがっしりした若い二人のパーティーはビビって「心が折れそうでした。」なんて言っていたので少し不安もあったが、大岩を回り込みながら、あるいは大岩を飛び越しながらのスリリングで爽快感のある岩尾根歩きだった。

II峰には11時半に到着。

III峰から上がってきた地元の方としばらく話し込んだり、三ツ岳III峰直下クサリ場を登ってくるグループに待たされたりして予定より時間がかかってしまった。このグルーブは年配の男女混合のグループで慣れていないらしくこれから先登りきれるのか心配してしまった。とりあえず「ストックはしまった方がいいですよ。」とアドバイス。このクサリ場を下り切ると岩場は終了。

北横岳への尾根道に飛び出てしばらく行くと北横岳ヒュッテに着いた。

北横岳ヒュッテに着いたのは12:45になってしまった。北横岳ヒュッテからは30分弱で北横岳南峰に到着。残念ながらガスってきてしまって、展望はなかった。その先10分で北峰だったが、北峰は昨年春に来ていることもありバスの時間にも追われていたのでスルーして下山。ちなみに昨年春の北峰からの南八ヶ岳を展望して撮った写真が本ホームページのタイトル画面になっている。

急いで坪庭、ロープウェイ駅へ下山。気温も低く風も強くなってきていたが、坪庭にはロープウエイで登って来た観光客が大勢来ていた。

ロープウエイ頂上駅

14時にロープウエイ駅に到着。残念ながらロープウエイは14時発だったようで、20分待たされてしまった。その結果、ロープウエイ山麓駅から茅野駅に向かうバスの発車までは10分くらいしかなくなってしまい、食べよと思っていた昼食にもありつける事ができず、しかたなくアメリカンドックで我慢する。

ロープウエイ麓駅から茅野駅までのバスは乗客も少なかった。そして、茅野駅から特急「あずさ号」で新宿へ。新宿は雨だった。

手島達雄(昭和47年卒)

鳴虫山(1,103m) 栃木県

2017年5月4日(祝日)

ゴールデンウイークなので比較的近場で電車だけでアクセスできる山を物色していて日光の鳴虫山に行き当たりました。日光宇都宮道路を走っていて鳴虫山トンネル、神ノ主山トンネルという名が印象的だったので、前からどんな山なんだろうかと思っていました。

東武日光線の特急は全席指定だったので特急券をネットで確認したところ満席で取れませんでした。ちょっとナメていました。しかたなく、急行を乗り継いで東武日光駅まで行きました。

東武日光駅です。
駅から見上げる女峰山と赤薙山

自宅を5時半に出て、8時16分に東武日光駅到着。男体山、大真名子山、女峰山、赤薙山などの日光連山がよく見えました。駅を出て間違えてJR日光駅まで行ってしまったので、20分くらいロスをしてしまいました。

鳴虫山ハイキングmap (東武鉄道ハイキングマッブから)

日光街道(国道119号)からの分岐点 ここを左に入って行く。

再度東武日光駅を越えて東照宮方面に進んで行きました。消防署を過ぎて国道を反対側に横切ります。しばらく行くと休憩所の四阿があり、そこが鳴虫山登山口への分岐になります。大谷川の支流を渡り、突き当たりを右に行くとすぐに鳴虫山登山口になります。

大谷川に突き当たったら左手にかかる橋を渡ります。

突き当たりを右に曲がったところが鳴虫山の登山口になります。

登山口から唐突につづら折れの山道になります。鳥居のある祠を過ぎて杉林の斜面を登って行きます。尾根に出ると842mの神ノ主山(こうのすやま)の頂上になります。

鳴虫山登山口
ジグザクに登って行きます。
鳥居の奥には祠があります。(天王山神社)

神ノ主山の頂上

急な登りが続き、いくつもの小さなピークを越えて気持ちのいい尾根道を進んで行きます。梢から日光連山も眺められます。

木の根が張り出した急登が続きます。カタクリやアカヤシオツツジの花も少し残っていました。

梢通しに日光連山が眺められます。

北側斜面にはカタクリの花もまだ残っていました。
鳴虫山の頂上

さすがにGWだからでしょう、たくさんのハイカーを追い抜いて行きました。1103.5mの鳴虫山の山頂にはすでに先行者がおにぎりなどを食べていました。休憩できるスペースはまだありましたが、この後どんどん人が上がって来るので場所探しも大変なことになりそうでした。10人くらいのグループが登って来たので、30分ぐらいで頂上を後にしました。

男体山の山開きは毎年5月5日になります。
アカヤシオツツジ

頂上直下から急下降がはじまります。長い急な階段もある尾根道を下りて行きます。1084mの合峰のピークを過ぎるとまた急登が連続します。下から上がって来る年配のパーティーがいくつかありましたが、ここを登って来るのはとても大変そうです。ここは絶対登りたくないなと思いました。

台峰
ロープを設置している崖のような下山路。

梢越しのまだ雪が残る男体山

独標へ登り返し、過ぎるとまた急な下りが連続します。ロープが設置してあるほとんど崖のようなところが続きます。

独標

ここまで来ると憾満ケ淵ももう少しです。

道が広くなってくると林道に出ます。鉄塔を超えて行くと日光宇都宮道路の下をくぐって行きます。道路は渋滞でノロノロ状態でした。

有料道路のガードをくぐります。

発電所脇を通って憾満ケ淵へ向かいます。水がとても綺麗でした。右手には「並び地蔵」(化け地蔵)というお地蔵様が台座の上に並んで安置されていました。初めて来ましたが、とても雰囲気のある所です。

数えるたびに数が違うという並び地蔵(化け地蔵)

憾満ケ淵
対岸にあったという不動明王の石像に対峙する四阿造りの護摩壇

慈雲寺の棟門

海外で紹介されているのか、大勢の白人の観光客が来ていました。「かんまん茶屋」は蕎麦が名物になっているようです。ソフトクリームも美味しそうでしたが、遅くなると電車が混んできそうだったので、やめて先を急ぎました。

憾満の茶屋 お蕎麦が名物のようです。ソフトクリームも美味しそう。
白人の観光客がとても多く英語での説明もありました。
発電所所員の官舎だったのでしょうか。レトロな木造住宅が並んでいました。

対岸の新緑も綺麗で、桜も咲いていました。

用水路脇の下草がとてもみずみずしく、いい感じでした。
大谷川の流れ

大谷川に沿って東照宮方向に進んで行きます。神橋まで来ると、溢れんばかりにたくさんの人が歩道にありました。湯葉の食事処などにも行列が、いろは坂方面への車道は大渋滞で全然動く気配がなく、さすがGWです。

おなじみ丘の上の金谷ホテル
神橋

東照宮へ向かう人波。駅までの道は人をかき分けるように、流れに逆らうように進んで行きました。

さすがGW、いろは坂に向かう自動車は日光駅の遥か彼方まで数珠繋ぎ状態で動く気配もなかったです。

まだ早い時間だったので幸い上りの特急の切符が取れました。東京までゆったりと帰れました。空席も結構ありましたが、栃木あたりから乗車する人も多く結局乗車率は100%だったでしょうか。


コースDATA

東武日光駅  (8:18)    8:28 日光街道分岐  8:38 鳴虫山登山口  8:43 天王山神社  8:50  神ノ主山  9:17 鳴虫山  10:22 合峰  11:37 独標  11:45 高速下  12:20    並び地蔵  12:25    憾満ケ淵  12:28    神橋  13:00 東武日光駅  13:35     (休憩見学等を含む)

S47年卒 手島