「行ってきました」カテゴリーアーカイブ

妙義山 中間道

妙義山 2019年2月7日


妙義山は赤城山、榛名山と並ぶ上毛三山のひとつで白雲山、金洞山(中之岳)、金鶏山などのピークからなる総称で、上信越道を走っていると碓井峠の前に現れるゴツゴツした険しい山容が特徴的な山です。稜線の縦走は上級者コースで滑落により多くの死亡・重傷事故者も出している山でもあります。すごく怖いと聞いていたので、今回は初心者でも大丈夫という中間道を歩いてきました。

松井田妙義IC出入口

松井田妙義ICから213号線を5分くらいで道の駅「みょうぎ」に着きます。ガイドブックにはここに車を止めてということでしたが、登山者専用駐車場が下にあるということだったのでトイレを済ませてから車でそちらに向かいました。当日は他に1台しか止まっていませんでした。専用駐車場は道の駅「みょうぎ」の真下辺りにあり車道とは別の階段で上がることが出来ました。

道の駅「みょうぎ」駐車場から見た白雲山
この上に道の駅があります

まずは妙義神社に向かいました。大きな鳥居があり、参道を行くと長い階段が続き、格調高い妙義神社の社が続きます。

本殿左脇から中間道登山道に向かいます。

下調べをしていなかつたので知りませんでしたが、中間道は第二見晴から先が崩落しており、現在通行禁止となっていました。折角ここまで来たので行ける所まで行ってみることにしました。

注 2019年3月8日から中間道は整備が完了し通行可能になっています。

道の駅から見えた「大の字」への分岐ですが、どんな感じなの分からなかったのでスルーしました。

第一見晴に到着。金鶏山が眺められます。

大黒の滝

現在、登山道の付け替え工事が進められていました。この時も新しく木階段と金属製の階段の設置工事が行われていました。

第二見晴からの眺望です。

金鶏山はトサカっぽい

ここから先はやはり通行できなかったので、登山口まで引き返しました。

登山口の登山届のポストの中に下記のマップが入っていました。中間道は第二見晴で寸断されており、中間道は中之岳神社から見晴台、第四石門ね四阿、大人場、金鶏橋、妙義神社、道の駅みょうぎの迂回ルートを推奨していました。ただし、駐車地点まで車道を戻るのが大変です。

妙義神社参道に咲いていたフクジュソウ

車に戻って、今度は中之岳駐車場にへ向かいました。金洞山中腹の石門をめぐって戻ることにしました。

中之嶽神社

石門群コース登山口まで妙義神社方面に400m戻ります。

石門群登山口
第一石門
石門のこてしらべ

一般道とカニの横バイとの分岐です。

第一石門
「カニの横バイ」のトラバース
「たてばり」の登り

第二石門を通過です。

「たてばり」の下り
「片手さがり」

途中、第三石門の往復があり、第四石門到着です。

石門の向こうに大砲岩が見えます。大砲岩方向へ登っている人の姿が思いの外大きく見えました。遠くに見えましたが、意外と近いようでした。

先を行くと戻ってくるのが面倒なので、ここまでにして戻ることにしました。

第四石門ひろばの四阿

中之岳駐車場に戻ってきました。現在の中間道は寸断されているので通行不可ですが、あと1ヶ月もすれば通行可能になりそうです。それまでは中之岳駐車場を起点として石門群登山口から半分を一回りするのが良さそうです。

帰ってからはじめてWebでコースを調べてみましたが、上級コースへはやはり足を踏み込まなくでよかったとつくづく思いました。本当にとても怖そうでした。

中之岳駐車場から見た金洞山

S47年卒 手島

コースDATA

松井田妙義IC8:20  道の駅みょうぎ8:25 登山者専用駐車場8:35 道の駅みょうぎ8:40 神社大鳥居8:45 妙義神社本社8:55 妙義山中間道入口9:00 大の字分岐9:15 第一見晴9:16 第ニ見晴9:40 妙義山中間道入口10:12 登山者専用駐車場10:30 道の駅みょうぎ10:40 中之岳駐車場11:10 石門登山口11:15 第一石門11:20 カニの横バイ11:30 第二石門 たてばり 片手さがり11:37 第三石門 石門広場11:50 第四石門 石門登山口12:15 中之岳駐車場11:20 松井田妙義IC11:50

雲竜渓谷(雲竜氷瀑)

2019年1月27日 日光・稲荷川 雲竜渓谷

昨年は靴のトラブルで雲竜渓谷入り口の「友知らず」周辺で引き返し大瀑までは行けなかったのでリベンジの山行となりました。メンバーはS49年卒の柳澤孝嘉、同年卒の柳原健司とお嬢さん、47年卒の手島達雄の4人です。

北千住駅の東武線の1・2番線の端の特急専用ホームで待ち合わせ、6時42分発のリバティー1号に乗車。時間が早いためか車内はガラガラ。

日光駅前ロータリーの滝も半分凍っていました。日光地域は昨夜から雪が降ったようで一面白銀に覆われていました。林道ゲートまでタクシーが入ってくれるか心配でしたが、滝尾神社を越えてゲートまで運んでくれました。

日光駅からは4社のタクシー会社がありますが、ゲートまで行ってくれるのは三栄交通(1288-54-1130)だけとネットでは出ていました。かなり年配のドライバーさんでチョット心配でしたが、さすが慣れたものでした。

全員チェーンスパイクで行けるところまで行こうということでゲーター、ストック(ピッケル)、サングラス、手袋と身支度を整え出発しました。

青空が広がっていましたが、山の上の方には雲が出ていて時折雪交じりの強風が吹いていました。

展望台到着
洞門岩

昨年来た時には洞門岩から河原に降りましたが、今年は高巻きが崩壊してルートが難しいという情報もありトレースもあまりはっきりしていなかつたので、そのまま林道を行くことにしました。林道の終点?から恐る恐る手すりのある階段を降りて稲荷川に降りました。

河原への階段
ともしらず

「友知らず」の氷柱はは昨年より規模が小さいように感じました。人も去年より少なかったようでした。タクシーのドライバーさんも昨日の方が人が出ていたと行っていました。氷瀑の人出は2月初旬から中旬までが最盛期なのかも知れませんが、この時期でもしっかり全面凍結凍していました。

回廊を抜け、いよいよ大瀑へ向かいます。落ち口に向かう高巻きはとても神経を使う急登で、いちばんの難所でした。アイゼンに履き替える機会を失ったままの歩行になってしまったので、チェーンスパイクの頼りなさに危うい感じでトラバースしながらも無事大滝にたどり着きました。

雲竜大瀑

大瀑本流に取り付いているクライマーはありませんでしたが、脇に数人のクライマーがアイスアックスとアイゼンを叩き込みながら登っていました。

 ヘルメットとアイゼンを装着して、ストーブで湯を沸かしながら昼食タイムです。

昨年のリベンジを無事果たすことが出来、人もたくさん上がってきたので帰路につきした。

階段から洞門岩まではトレースがしっかりしていたので、林道ではなく河原コースに向かいました。こちらは何回か渡渉をするものの難しい所もなく時間も短くて済みました。

洞門岩到着です

洞門岩からは行きと同じ林道コースで展望台へ。左岸の遊歩道(ハイキングコース)を歩いている人も多く見られました。こちらから見ると夏道のように見えました。

展望台でタクシー会社に連絡。三栄交通のタクシーが4台すでに待機しているのでそれに乗ってくれということでした。

林道ゲート到着です。暖かいタクシーに乗り込みました。外付けしていたペットボトルの水がガシャガシャ凍っていてびっくりしました。やはり寒かったんだと実感させられました。

東武日光駅、到着です。

天気も良く、のんびりと氷瀑ツアーを楽しむことができました。ビールとおつまみを買って電車に乗り込みました。

文責 S47年卒手島


コースDATA

北千住駅 6:24発リバティー1号 東武日光駅8:22 林道ゲート8:50 展望台9:41 洞門岩10:12 階段11:00 ともしらず回廊11:10 雲竜大瀑11:45 昼食 ともしらず回廊12:50 洞門岩13:10 林道ゲート14:30 東武日光駅15:00 15:23発けごん36号 17:41 (北千住-東武日光特急券1,440円  東武日光駅-林道ゲートまでのタクシー3,000円くらい)

石割山(道志山塊)1,413m

2019年1月25日 山中湖 石割山

山中湖畔の平野から巨岩を祀る石割神社のある石割山から平尾山、大窪山、大平山、飯盛山、長池山を縦走して山中湖西端に至る道志山塊を歩いてきました。

道志山塊は御正体山(1,681m)を最高峰とする富士山の展望も素晴らしい山です。

新宿バスタから富士急ハイランド、富士山駅、河口湖駅を経由して2時間畔程度で乗り換えなしで山中湖に行けということで、今回は高速バスを使って行ってきた。

新宿バスタ

ネットで会員登録し予約を入れておいたのでチケットレスで乗車。改札は出発時間の10分前からアナウンスがありました。

バスに乗っている間は富士山がよく見えていましたが、残念ながら登山中富士山を見えることは出来ませんでした。

不動明王史社

分岐点にある不動明王社。道路の左端には石割神社の標柱が立っていました。


石割神社の鳥居までは舗装道路を歩いてきます。

石割神社の狛犬

真っ直ぐ続く石段が403段も続きます。

石段を登りきった所が富士見平と呼ばれる所で、東屋があります。

カツラの巨木

石割神社に到着。右手にしめ縄がかかった大きな岩があり、その名の通り50センチくらいの割れ目があり通り抜けることが出来ます。ザックを背負ったままギリギリで抜けられました。

神社を通り過ぎてしばらく行けば石割山山頂到着です。眼下に山中湖がよく見渡せました。

石割山山頂
平尾山

平尾山に続く大窪山の南斜面は別荘地帯になっています。大窪山山頂から舗装道路が整備されており、登山道に接しています。

大平山

太平山山頂も未舗装の林道が通っており、軽トラが止まっていたのにはびっくりさせられました。東海道自然歩道にもなっているようです。尾根は飯森山、長池山とピークが続いていきます。

大平山
飯盛山

長池山を過ぎてしばらく山道を行くと舗装道路にぶつかり、そのまま別荘地帯を湖畔に向けて下りていきます。

ホテルマウント富士の入口
大出山入口

雪がチラチラ降る中を寒々しい山中湖湖畔に出ました。ハクチョウも寒そうです。

山中湖畔

大出山入口バス停からホテルマウント富士のバス停までは15分程度。下山途中高速バスの予約を入れておいたバスの時刻までは30分。空いている店があまりなく、セブンイレブンのコーヒーとバナナを買ってバス停のベンチでバス待ちの一休み。

今回は富士山を見ながら登ることが出来ず残念でした。

S47年卒 手島達雄


コースDATA

新宿バスタ7:45 山中湖平野バス停10:09 トイレ準備 10:25 石割山入口(分岐) 不動明王社10:30 石割神社鳥居10:45 富士見平(東屋)11:02 カツラ11:22 石割神社奥社11:24 石割山11:45 平尾山12:14 大平山12:45 飯盛山13:12 長尾山13:18 長池山 大出山入口13:52 ホテルマウント富士入口バス停14:04 14:40 新宿バスタ17:05

岩櫃山(802.6m) 群馬県

2018年11月15日 岩櫃山

岩櫃山はNHKの大河ドラマの「真田丸」のオープニングのタイトルバックの映像にも登場した群馬県東東町にある岩峰が印象的な山である。真田氏ゆかりの岩櫃城跡や潜龍院跡(古谷御殿跡)などの史跡も残る。


駐車場は東側の古谷登山口と西側の平沢登山口にある。今回は古谷集会所にある登山者用駐車場に車を駐めて、蜜岩通りから岩櫃山に登り、岩櫃城本丸跡まで行き登り返して赤岩通りを経由して潜龍院跡、赤岩登山口に下山して古谷駐車場に戻る計画だ。

集会所のトイレは外部に独立していて自由に使うことができる。この駐車場は岩櫃山の2合目にあたるということのようだ。コースは短いものの山中での表示は丁寧すぎるほど設置されていた。

左手に蜜岩神社の表示があるが登山道は岩櫃山の表示通りに道を進んで行く。

ポイントごとに真田氏の六文銭ののぼりが立っていた。

古谷T字路

左手は蜜岩登山口方面、右手は赤岩登山口方面になる。今日は蜜岩登山口から登り、時計回りぐるっと回って赤岩登山口に下りてくる予定である。

町指定の大隅桜

鞍部まで登って岩壁の裏に回って頂上を目指すことになる。

蜜岩登山口からのルートは「天狗のかけ橋」をはじめ鎖場や梯子がある比較的険しいルートなので登山口にはレーティングの表示や危険な場所がある旨の注意書きの札がたくさん立てられていた。

鎖場は使わなくても済む程度から始まる。新しく設置された鎖は頑丈で、よく整備されていた。

岩櫃山は中世期の火山活動によって形成された山で、上部は安山岩質凝灰角礫岩と安山岩溶岩などの肌理細かいベースにゴツゴツした石が混ざって飛び出している火成岩のようです。

いくつか鎖場や梯子を越えて行くと、いよいよ「天狗のかけ橋」の表示が出てきました。大岩を回り込んで行くと石のブリッジの「天狗のかけ橋」が現れました。

両端が切れ込んでいてゴツゴツした岩が盛り上がっており、部分的にはまさに石のブリッジになっていました。この1m弱が怖くて立ちつくしてしまいました。壁ならば多少高度感があっても登り下りできますが、こういうのが極めて苦手としているので、足がすくんで進めません。引き返して迂回路に逃げてしまいました。

上から見た「天狗のかけ橋」です。

鷹ノ巣遺跡はよく分からず通り過ぎてしまいました。

真下に集落が見える壁をトラバースして行きます。

写真を写すの忘れてしまいましたが、頂上直下には丸く膨らんだような大岩があり、それを越えて行きます。鎖が2本かけられていて結構高度感があります。鎖で囲まれた岩櫃山、頂上到着です。

先には尖塔のようなビークが聳えていて、その頂上には何人かの人が座り込んでおしゃべりをしているのが見えました。

ビークを越えるとあとは険しいところはありません。沢通り、尾根通りを通って本丸跡に向かいました。

まっすぐな大木がどかっと橋のように倒れていました。

一本槍

天狗の蹴り上げ石

天狗岩

岩櫃城本丸址に到着です。

赤岩十二様通りを下りて行きます。

途中、シチューとカップヌードルで昼食をとりました。

 

途中に郷原城址を通ります。

平らな広場に出ました。ここが真田昌幸が武田勝頼を迎えるために3日間で建てたといわれる古谷御殿跡になります。後に潜龍院というお寺があったことから、潜龍院跡と呼ばれています。

十二通り登山口

赤岩登山口

起点となる古谷T字路まで戻ってきました。

駐車場到着です。雲ひとつない青空に紅葉と岩山が綺麗でした。

S47年卒 手島


コースDATA

古谷登山者用駐車場9:55 (密岩通り)    古谷T字路10:05 密岩通り登山口11:15 尾根鞍部10:40 天狗の架け橋10:45 鷹ノ巣遺跡分岐10:55    御厩11:00 岩櫃山頂上11:05 (沢通り)    天狗の蹴り上げ岩11:30     沢通り6合目 櫃ノ口11:35 天狗岩11:47    尾根通り5合目 赤岩通り分岐 岩櫃城本丸分岐   岩櫃城本丸跡11:55      (尾根通り) 赤岩通り分岐12:35      旧道分岐12:38 (十二様通り) 郷原城跡13:10 潜龍院跡13:15      赤岩登山口13:17      古谷T字路13:23      古谷登山者用駐車場13:25

「三頭山の地質と植生」

「山の自然学講座」現地研修会に参加して

2018年11月3日(文化の日)

山の自然学クラブが主催する山の自然学講座2108の「三頭山の地形と植生の観察/ブナ林の現状」をテーマとした現地研修会に参加してきました。講師は学芸大で小泉武栄先生に指導を受けた増澤直さんによるものです。増澤先生はブナを始め三頭山の地質と植生について1980年代から研究されている方です。

秋の連休ということで武蔵五日市の駅はたくさんのハイカーやサイクリストで溢れかえっていました。数馬行きのバス停には既に長い行列が出来ていました。定期便のほかに3台臨時バスを出すということでした。先に並んでいる人から順に4台に分乗して座らせ、残りの人は好きなバスに立ち席で乗り込みました。

運よく途中で降りた人がいたので途中から座わることができました。通常ならバスは数馬で乗り換えのはずですが、「都民の森」まで直通で行けました。

都民の森の駐車場で受付を済ませたところ本日の研修会の参加者は18名ということでした。

森林館へ向かう道は途中で二手に分かれます。左は階段の急登、右はスロープを上がってからトンネルをくぐります。

森林館で講師の増澤先生が待ってぃて、オリエンテーションがありました。先生は病み上がりということでまだ体が本調子ではないとのことでしたが、長靴ばきで他を圧倒するスピードで登り下っていました。

三頭山をはじめ奥多摩の山は急斜面が多いのが特徴だということでした。駐車場から続く左の山側の斜面は大石がゴロゴロとした急斜面は重力により上部から崩れてきた土砂が堆積した構造で、35度程度の安定した斜面で崖錐(がいすい)という地形ということでした。崖錐は下部ほど大きな岩が堆積するようになるということでした。通気性があり適当に保水性もあるのでトチノキ、カツラなどが好む地形だそうです。

森林館から三頭大滝に向かってチップが敷かれた道(大滝の路)を進んでいきました。

はじめに現れた露頭の岩石は中生代に形成された「砂岩」でとても硬い石だそうです。硬砂岩地域は全般的に急傾斜で、痩せた尾根と深い谷がくり返し、岩がちの険しい地形を作っているということでした。尾根筋ではイヌブナやミズナラ、モミやツガなどが自生し、谷筋ではカエデなどの樹木によって構成されているということです。

次に現れた露頭はちょっと砂岩とは様子が違っていました。目は細かいですが、表面に細かい摂理があり触るとボロボロと崩れる泥岩ということでした。三頭山の下部は砂岩や泥岩が互層ををなしているということでした。

杉などの常緑針葉樹が植林された林の中をしばらく進んで行きます。

山側がコンクリートブロックで保護された擁壁が現れます。そこは元々は谷で何らかの理由で土砂等によって埋まってしまった「埋積谷」という地形とのことでした。昔の人はそれが分かっていて、埋積谷の部分にはスギを植林し、他の部分はヒノキを植林したということです。スギは水気が多く、直根性で土質が深い所に育つ樹種で、ヒノキは土質が浅く、広がる根を持っているということから地形に基づいて樹種を選んで植栽したことが伺われるということでした。

先を行くと、落葉樹が現れ始めます。

植林エリアから自然林のエリアに入ってきました。落葉樹が綺麗に紅葉していました。三頭山のエリアは秩父多摩甲斐国立公園の中にあって特に自然が多く残されたエリアだそうです。東京都の水源涵養林ということですが、古くは江戸幕府の御林(留山)であり、その後も宮内省御料林として管理保護されてきたので、植林も進んで入るものの、自然がよく残っているということでした。また、太平洋岸では数少ないブナ林が自生している地でもあり、国立公園の中でも特別保護地域に指定されています。

ケヤキの大木です。ふだん街路樹で見られる箒を立てたような樹形とは異なるダイナミックで力強い樹形です。

ケヤキの種子はエリアによって数年ごとに異なって実るそうでする。先端の数枚の普通の葉より小さい葉にはタネが形成され、他の葉より先に枯れて落葉するのだということでした。この辺りのケヤキは今年が成り年のようだということでした。

モミやツガの大木も尾根筋に見られました。

このカエデ(イロハモミジ)は植栽されたものですが、全山紅葉が綺麗でした。

しかし、「都民の森」エリアは自然林が多く残るエリアなの、残念ながら都市公園のように整備されたために本来の自然な植栽にはなっていないようです。

三頭大滝に到着です。三頭大滝には滝を見るためだけの行き止まりの吊り橋が設置されています。

この辺りに転がっている岩石は角が多少丸まっている岩石で、水の流れの中で削られたのでなく岩石の性質上角や表面が風化しやすい火成岩の閃緑岩あるいは石英閃緑岩ということです。閃緑岩は三頭山の上部を形成している岩石のようです。しかし形成後、熱せられたマグマが下から上がってきた貫入によりためにホルンフェルスという硬い変成岩になったということでした。

ホルンフェルスの河床は硬く削られず、比較的脆い閃緑岩が削らることによって段差ができて滝が形成されたということでした。

三頭大滝から「石山の路」を少し上がった所から登山道を離れ沢沿いに上がっていきました。

上部を歩いてみると現在の穏やかな流れの脇にこんもりと高くなった所があます。これは1991年の台風によって上流から流されてきた土砂が堆積して出来たものだということでした。台風による降雨は1時間に150mmもあったということで、洪水により2mも水位が上がったということでした。

この谷川沿いにはシオジとサワグルミが自生しており、よく見るとサワグルミは沢に近い所に自生し、シオジはサワグルミより少し高い所に生えていました。シオジやサワグルミは他の樹種と違い生長が早いということですが、それは洪水などによって倒れてしまうリスクが高いためより早く成長して子孫を残そうとする生き残り作戦のためということでした。

今度は右の急な尾根を上がって行きました。はじめは足元がビチョビチョでしたが、ブスブス、そしてカサカサに変わって行きました。乾いた比較的緩やかな斜面になった所からブナの大木が所々に見られるようになるということでした。ただ、個体数はそれほど多くはありませんでした。ブナは幹肌が白っぽヌメッとした感じの樹木です。

多くのブナ林は林床に笹が茂っていることが多いそうですが、三頭山のブナ林はにはササはあまり見られません。ブナは日本海側の豪雪地帯に多く見られますが、太平洋側のブナは雪が少なく夏場乾燥しているので葉が小型化していて幹肌も寒冷地ほど白くないということでした。丹沢のブナの方が個体数は多いようです。

頂上にかけてブナの大木は見られるものの、後継となる幼木は見当たりませんでした。三頭山のブナは日本海側のブナに比べて成長が遅く樹齢250年くらいということでした。ブナの成木は尾根に集中し、幼木は谷筋に集まっているものの個体数は極めて少ないということでした。

講師の増澤先生が調べた結果では、残っている成木がそもそも少ないので基本的に実生の数は少なく加えて冬場ネズミが実生を食べてしまうことで残っていかないそうです。基本的に関東地方の気候はにブナは合わなくなっていて、いずれ消滅してしまうのではないかということでした。

急な斜面でずり落ちないようにして昼食をとりました。数年前の研修では携帯を落とした受講生があり、見つからずじまいだったそうです。

昼食後、斜面を下りて道を引き返しました。

講師の先生から見せたいものがあるからと、ムシカリ峠と見晴小屋コースの分岐を野鳥観察小屋方面に進んで行きました。観察小屋の下から左の谷を少し上がってくと苔むした大岩がゴロゴロ積み重なった場所に行き着きました。ここは氷河時代に出来た岩塊流という地形だということでした。これは氷河時代には三頭山もアルプスの山頂部ような森林限界を越えるような位置にあったという痕跡だそうです。

最後に休憩所で1991年の台風の時の写真を見せてもらいました。駐車場あたりにも洪水により大量の土砂が流されてきて1年間もの間補修が必要になったということでした。自然災害だったのか公園として不自然な開発したためなのかと当時再び問題になったとのことです。車椅子でも通れるよう、またトイレの設置にともない汚物の回収のため軽トラも通れるよう道の拡幅工事が必要ということで自然が削られ、土砂が谷に投げ捨てられたそうです。自然と親しむためにどこまで自然への負担が認められるのか考えさせられます。

あずまやから旧道を通って駐車場に戻りました。

駐車場にはバスを待つ人がたくさん並んでいました。

現地研修はこれで終了。解散の挨拶のあとバスの列に並びました。帰りのバスはなんとか座って五日市駅まで戻ることができました。(3月に登った三頭山の記録はこちらからご覧ください。)

S47年卒 手島


コースDATA

新宿 7:44発    ホリデーかきがわ号    武蔵五日市着 8:48 数馬行き 9:00    数馬 9:56    9:59    都民の森着  10:15

駐車場 森林館 大滝の路 あずまや 大滝休憩小屋 三頭大滝 石山の路 ブナ原生林 大滝休憩小屋 野鳥観察小屋 岩塊流ポイント 大滝休憩小屋 あずまや 奥多摩周遊道路 駐車場

武蔵五日市直通バス 15:30   武蔵五日市     ホリデーあきがわ号 17:21発 新宿着18:22

西吾妻山(2,035m) 吾妻連峰

2018年10月4日

深田久弥の「百名山」にも入っている山形県にある吾妻連峰の最高峰である西吾妻山に登ってきました。


山形新幹線で米沢駅まで行き、米沢駅から白布(しらぶ)温泉・湯本駅前行きバスで40分、湯本駅前駅からロープウェイで大きなグランドや宿泊施設もある天元台高原、そこからリフト3本を乗り継いだ北望台が登山口になります。

車窓から見える磐梯山

車窓から見える吾妻小富士や東吾妻山

東吾妻山、一切経山、吾妻小富士エリアは現在大穴火口を中心に噴火警戒レベルが2に引き上げられており、火口を中心に1.5Km以内の立ち入りが禁止されています。御嶽山にも似た雰囲気山域です。

8時10分発のバスが始発駅ですが、いつまでたっても来ません。10分遅れでやっと到着。車両の乗り換えというアナウンスがあったものの何だったんだかよく分かりません。

米沢は上杉の城下町。ポールには「義」と「愛」の旗が掲示されていました。上杉景勝と直江兼続が現在でも米沢の精神文化のベースになっているのでしょうか。もちろんブランド牛の米沢牛のサインも至る所で目にしました。

ロープウェイとリフトの往復切符は3,500円ですが、モンベルの会員証を見せると350円安くなります。

連休などは賑わうのでしょうが、ロープウェイは貸切状態でした。

天元台高原から見た紅葉です。白布大滝も小さく見えます。

紅葉は最盛期ということでしたが、山域は大シラビソやコメツガなどの針葉樹が多く、色づいているのはこの辺やリフト周り程度でした。

ロープウェイからは朝のうちは飯豊連峰や朝日連峰がはっきり見えたということでしたが、この時間にはかすかに見える程度でした。

3本目リフト終点の北望台からいよいよ登山道になります。

蔵王、朝日、飯豊、月山、鳥海の5峰が観望できる五名峰展望台からは残念ながらもう5峰を確認することはできませんでした。

リフトを降りると直ぐに大きな岩を乗り越える急登が始まります。しばらく行くと、石が積み重なった広い斜面のかもしか展望台に出ます。

ロープウェイとリフトを使ってアプローチを端折ったので、元気よく休憩もあまり取らずにひたすら飛ばして歩きました。

木道が続く、大凹(おおくぼ)の池塘群に到着です。

少し登った湿原の端に大凹の水場がありました。

大凹の水場

急登を登っていくと真上に梵天岩が見えてきます。大岩に立つ登山者もよく見えました。

見晴らしの良い梵天岩に到着です。

大岩に立ってみようと岩に乗るには乗れましたが、怖くてなかなか膝が伸びません。眼下には湿原がよく見ました。

少し休憩し、先を急ぎます。次は天狗岩を目指します。

天狗岩はかもしか展望台のように石が積もったゆるやかな広い斜面で、右奥の端には吾妻神社の祠が見えます。帰路に神社の脇を通ることになるので、まずは頂上を目指します。

西吾妻山山頂

西吾妻山の頂上に到着。西吾妻山の山頂は樹林帯の中にあり、展望はありません。三角点もなく、標柱があるだけです。

そのまま先を進み、回り込んでいくと避難小屋の赤い屋根が見えてきます。左の道を少し行くと吾妻小屋の入り口になります。

そのまま道を進んで行くと、すぐ目の上に神社の社が飛び込んできす。先ほど通った天狗岩で奥に見えた祠です。意外なところに立っている感じでした。

無事登頂を感謝してお参りしました。

再度、積み重なった岩のなだらかな斜面の天狗岩を縦断していきます。

梵天岩、大凹を経由して人形石とかもしか展望台との分岐に出ます。

直接北望台に向かう方が時間は短縮できるようですが、とりあえず急いで人形石方面に向かいました。

人形石は平らな広場で大きな岩が並んでいました。急げばバスに間に合いそうなので、フルスビードで下山です。

ロープウェイは20分間隔なので、2時20分発のロープウェイに乗れないとバスに間に合いません。次のバスに乗り損ねるとその次は2時間後になってしまうのでので、最後のリフトを降りたらすぐさま坂をハアハアいいながら駆け上がり、かろうじてロープウェイに滑り込むことができました。

バスに乗って米沢駅到着。在来線を走る山形新幹線「つばさ」の自由席に乗り込んで帰京です。

S47年卒 手島


コースDATA

上野 6:18  つばさ121号 米沢 8:20  バス9:10(10分遅れ)   湯本駅前 9:50  ロープウエイ(5分) 天元台高原 リフト3本乗り継ぎ  天元台高原 しらかばリフト(6分)  しゃくなげリフト(9分)  つかもりリフト(15分)    北望台10:45    分岐10:47    かもしか展望台11:00    大凹の水場 11:24    梵天岩11:50     天狗岩 西吾妻山12:10      西吾妻小屋12:20     吾妻神社12:20    人形石13:15    北望台13:40    天元台高原14:20 湯本駅前14:25    14:30  バス 米沢15:14  15:40    上野17:42

御嶽山(3,067m)

2018927日〜28


死者58名、行方不明者5名という被害を出した爆発的噴火から4年が経ち、ロープウェイのある黒沢口から剣が峰山頂までのルートが9月27日から10月8日正午までの期間限定で開かれた。

小川さゆり著の「御嶽山噴火 生還者の証言」(ヤマケイ選書)を読んでで噴火の状況はおおよ分かっていたが御嶽山にはまだ登ったことがなかったので行こうとってみようと思った。(本ホームページに掲載の生存者の証言の記事はこちらから参照ください。)

大型台風が来ている事もあって天気が安定せず、唯一28日が晴れということだったので前日泊になるため仕事をサボっての山行になった。

上野駅13時30分発の新幹線の「はくたか565号」で長野まで行き、長野から名古屋行きの「しなの18号」で木曽福島まで。

木曽福島駅

木曽福島駅前

木曽福島に宿を取った。素泊まりで6,500円のプランが1室だけあったので、朝食1,000円の加算でお願いした。

木曽川沿いの値段の割にはまあまあの部屋。豪華な施設を売り物にする旅館が多い中、質素ではあるが安い割には一定のサービスを提供出来る施設が生き残って欲しい。

駅から20分くらい歩いた所だったが、行き帰りに木曽福島の観光も出来たのでよかった。

木曽福島 上の段集落の街並み

大昔から使われていたという井戸

駅前から御嶽ロープウェイ行きのバスが出る。駅前のインフォメーション事務所であらかじめ2日間のフリー切符を購入した。ロープウェイの割引券も付いてきた。

制限解除以降で天気もいいということでロープウェイ駅の駐車場にはすでに驚くほどの車がとまっていた。電車で来る人より車で来る人が圧倒的に多いようだ。

登山規制の案内

ロープウェイを降りると花壇が広がり、御嶽山も綺麗に見えた。

平坦な道を少し行き、登り下りして直ぐに行場山荘の脇を通る。「力もち」に唆られ横眼で見ながらも通過。

8合目の女人堂までは50分ほど。木階段の急登で消耗する。

紅葉はピークのようだ。ナナカマドが真っ赤に色づいていたが、今年の紅葉は何処もいまいちパッとしないようではある。

いろいろな所に石仏が並んでいて、チョット異様な雰囲気。山岳信仰と仏教が混ざり合った独特の雰囲気が色濃く、現在もなおそれが継続されている山でもあるようだ。(御嶽教)

女人堂を過ぎると森林限界になり、ハイマツの中を暫く進む。ハイマツを抜けるると礫がゴロゴロとした岩稜帯となる。

積もっていた火山灰のためか少し硫黄?の臭いがする。今日はロープウェイの始発には登山規制前よりも多くの人が並んでいたということで、すでにその第一陣が下りかかってきていた。

履いている靴が初めから窮屈で少し広げるように整形しながら使っていたが、今日は左小指が当たって痛くてたまらない。仕方なく靴下を脱いで登ることに。足裏が痛いものの小指に当たるよりましたった。

そんなこともあって、下から上がって来た人に結構抜かれた感がある。

石室山荘

下に8合目からの登山道が見て取れる。

覚明堂

9合目を通過して、二の池と王滝との分岐になる十字路からは三の池や二の池の火口が見渡せる。

二の池上から覚明堂間も通行可能のようだった。

剣が峰に向かって火口の縁になる稜線を登っていく。

頂上直下にある頂上小屋の跡地には新たに分厚いコンクリート製のシェルター3基と献花台が設けられていた。

剣が峰山荘は現在撤去作業が進んでいたが、火山弾によって穴の開いた屋根はひしゃげていた。撮影禁止だった。

最後の石段登りはヘトヘトで喘ぎながら。

登り終えて休んでいる最中の噴火では、状況も分からずなすすべなく災難にあった人もいたのだろう。

頂上奥社の社はなく、石像の頭は落ちたままだった。社務所(祈祷所)は新しく建て替えられたようだが、閉められたままだった。

噴火当時、この剣が峰山頂では33名の方が亡くなられている。

御嶽山山頂を示す標柱は資材の中に埋もれていた。

剣が峰に次いで多くの死者を出した八丁だるみでは噴石を避ける場所もなく16名が亡くなっている。さぞ怖い思いをしたのだろう。冥福を祈るばかりだ。

同じコースをロープウェイ駅の飯盛高原まで戻っていったが、登下山者が集中し所々で渋滞も発生していた。

今回ヘルメットを持参していったが、登山者の半数はヘルメットを持参していなかったようだ。頂上へはヘルメットが必要とのことで、小屋でもヘルメットの貸し出しはしているようだがみんなが被ったり持っていたかどうかは判然とはしていない。

無事下山できてよかった。                                                     S47年卒 手島


コースDETA

9月27日 上野13:30  はくたか565号  長野14:52  15:00  しなの18号  木曽福島16:30

9月28日 木曽福島駅前8:40    鹿瀬駅9:32    飯森高原駅(ロープウェイ)9:55   10:00    女人堂11:00    剣ヶ峰13:10    女人堂14:30    ロープウェイの駅     鹿瀬駅15:30     16:20    木曽福島17:13    17:26  特急  しなの19号  長野18:58  19:08    新幹線あさま630号  上野20:46


参考資料

空撮・御嶽山 : 山頂26日規制解除 14年の噴火後初  毎日新聞 9月26日公開 Youtube動画

雨飾山(1,963m) 頸城山塊 

2018年9月19日〜20日 雨飾山

雨飾山は新潟県と長野県の県境にある百名山に数えられる火打山や妙高山、焼山が属する頸城山塊の山である。


9月に入って天候不順が続く中、唯一2日だけ天候が安定していたので、予て行きたかった雨飾山に行ってきた。

北陸新幹線で糸魚川駅まで行って、上りの糸魚川線で南小谷駅まで戻ってからバスで雨飾高原まで行った。

雨飾山の登山口は新潟県側の雨飾温泉と長野県側の雨飾高原からのルートがあるが、長野県側からのルートからは迫力あるドーム型岩峰の雨飾山が望め比較的登りやすくもあるということで雨飾高原の雨飾荘に前泊した。

車でなら駐車場のある登山口のキャンプ場まで行けるが、宿のある雨飾高原から登山口までは歩いて1時間ほどになる。村営の雨飾荘では登山口まで車で送ってくれ、朝食の替わりにパンと幕内弁当が付き、登山用イラスト地図が付くという13,000円の登山プランがあったのでそちらにした。(1人の場合は15,000円)

宿には露天風呂が併設された内風呂があるが、宿のすぐ近くに誰でも利用できる露天風呂があったのでそちらにも入ることができる。

料理は食堂になるが、懐石風に料理の説明とともに運ばれてきた。

翌朝、宿前に6時に集合して車で登山口のキャンプ場まで送っていただいた。10分ほどで到着。

登山届けを出して出発。

頂上までは400mおきに11分割されたプレートが設置されていている。はじめは平らな山道を行くが徐々に急登に変わって行く。

 

荒菅沢近くになると谷川の一ノ倉沢にも似た雨飾山の岩峰が見えてくる。荒菅沢まで一旦下りる。

荒菅沢を渡渉する。布団菱(荒菅沢奥壁)と呼ばれる雨飾山の岩峰が望める。

荒菅沢からは頂上に向けてどんどん急登になっていく。

いよいよ、このコースの核心になる急登が始まる。

急登が一旦終わり、なだらかな笹原が続く笹平に到着。この先が新潟県雨飾温泉からの登山道との分岐になる。

新潟側と長野側からとルートの分岐

いよいよ山頂へ向けての最後の登りとなる。

頂上は30mほどの間に南峰と北峰とに分かれていて、南峰には標柱と三角点が、北峰には石仏が並んでいた。

北峰到着である。天気は予報通りの快晴で、360度の展望。

向かいには白馬岳をはじめ北アルプスの後立山連峰、眼下には糸魚川の町や続く日本海、はるか遠くには能登半島を見渡すことができた。

白馬連峰

笹平の雨飾の女神(登山道が女神のよう)

帰路は新潟県側の雨飾温泉を経由して大糸線の根知駅や糸魚川に出ることもできたが、あまり調べていなかったので同じコースで雨飾高原まで降りることにした。行きと違って車の送迎はないので登山口からバス停まで40分歩くことになる。

アケビ

   途中、露天風呂で汗を流してからバスで南小谷駅へ向かう。

南小谷駅からの電車の接続が悪く、大糸線で信濃大町で乗り換えながら松本まで出て、スーパーあずさで帰ることになった。

白馬駅や信濃大町駅あたりからバスで長野駅まで行って北陸新幹線で帰った方が早かったかもしれない。

ちなみに南小谷駅からだとJR東日本の「大人の休日倶楽部」会員になっていると乗車券や特急券が3割引になるので時間がかかるが割安なのである。

S47年卒 手島



コースDATA

上野駅10:38    北陸新幹線(はくたか559号) 糸魚川駅12:48    13:13 南小谷駅14:15 14:20    雨飾高原バス停15:00 雨飾荘(泊)15:05

雨飾荘6:00 雨飾登山口(雨飾高原キャンプ場) 6:10   1/11ポイント   6:18     3/11ポイント6:37    4 /11 ポイント6:55    荒菅沢出会い7:30    7/11ポイント7:58    8/11ポイント8:24      9/11ポイント8:52      笹平9:05    分岐9:11 10/11ポイント9:15    雨飾山頂上9:35    10:10 荒菅沢11:50 雨飾登山口13:00 雨飾荘13:40 雨飾高原バス停14:25 南小谷駅15:10 信濃大町駅 松本駅18:35 新宿駅21:09

立山室堂 雷鳥沢から別山乗越

2018年8月29日〜30日 北アルプス 立山連峰


この夏はお盆前後の天候が不順で、なかなか出かけられずに夏の終わりになってしまいました。8月30日はなんとか天気が良さそうなので、アクセスが良く1泊で行かれる涼しそうな山ということで立山を登ろうと決めましたた。

新幹線で長野駅、バスで扇沢まで行き、立山黒部アルペンルートで黒部ダムを経由して室堂へ行き、雷鳥沢露営場に1泊して別山、真砂山、立山三山(雄山、大汝山、富士の折立)を一回りすることにしました。

長野駅東口 バス停

信濃大町駅を経由

扇沢駅から電鉄富山駅までの通し切符は9,490円

扇沢 (関電トンネルトロリーバス)    黒部ダム    黒部湖 (黒部ケーブル)    黒部平 (立山ロープェイ)    大観峰 (立山トンネルトロリーバス)    室堂

関電トンネル 破砕帯

トロリースバスは今年限りで来年以降は電気バスに変わることになります。

黒部ダムは既に小雨。でも、天気は回復に向かう予報でした。

黒部ダム

トンネルをくぐってケーブル駅へ

黒部平から大観峰まではロープウェイ

何も見えない雨の大観峰からは再度トンネル内をトロリーバスで室堂へ。ルートで聞こえて来た声は中国語が圧倒的でした。

立山玉殿の湧水

霧と小雨で周りの景色もほとんど見えず、火山ガスが濃いためか目がピリピリしました。

すでに秋の気配の立山です。

チングルマの綿毛

今日のテン場、雷鳥沢野営場に到着です。

雷鳥沢露営場

露営場管理棟

管理棟で1張り500円を払い、受付を済ませました。雷鳥沢野営場は水洗トイレや水場もよく整備されています。。

夏も終わりなのでテントの数は少なく、逆にどこに張ろうか迷ってしまいました。でも、一番良さそうな所を確保できました。

お隣さんに挨拶したら、「ちょっと前までザーザーぶりの雨で、しっかり濡れてしまいました。」とのことでした。こちらは小雨程度でラッキーでした。

しばらくしたら霧もどんどん上がって、稜線の雲はとれなかったものの時々晴れ間も見えていました。時間はたっぷりあってどこか登ってこようかとも思ったものの、明日はいい天気の予報だったので半日のんびりと過ごすことにしました。

この夏50日もこの地にテントを張って、いろいろと歩き回っている雷鳥沢野営場の主のような方やお隣さんたちとおしゃべりをしながら過ごしました。

夜中、風向きが変わったのか火山ガスの匂いで目が覚めました。ガスの噴出するジェット音も聞こえ、ちょっと嫌な感じでした。星が出ているかと期待してテントの入口を開けて外を見ると、あたりは霧が立ち込めていて真っ白でした。

朝になっても状況は変わらず。天気予報は午前中のみ晴れに変わり、午後からは雨マークになっていました。早出すれば雨になる前にぐるっと一回りして室堂に戻れるのですが、天気はまだ回復の兆しがみられませんでした。このまま雨になってしまう可能性もあり、判断が延び延びになってしまいました。

7時近くになってやっと霧が上がってきたので、別山に向かって出発しました。

木橋を渡って雷鳥坂を登ります。

下に雷鳥沢のテン場が見えます。

ナナカマドの実はもう真っ赤

天気はよくなるかと思ったら、だんだん悪くなってきました。

劔御前小舎のある別山乗越まで来たところで、ますます霧が濃くなってホワイトアウト状態。劔岳はもちろん、別山方向もまるで見えない状態になってしまいました。

無理して景色もない中を歩いて行ってもつまらないので、今回はこれまでと判断。小舎でコーヒーいただき、冷えた体を温めました。

そうそうに下山開始。雷鳥沢野営場を経由して室堂まで戻ります。行きには周りの景色は全然見えませんでしたが、今日はみくりが池も地獄谷もよく見えました。

みどりが池

血の池

みくりが池

室堂の手前から急に雨が降り出し、雨脚は次第に強くザーザー降りなったころで室堂ターミナルに駆け込むことができました。

帰路は雨の中、室堂から立山高原バスで美女平へ。

電鉄富山駅からJR富山駅へ移動して新幹線に乗り込み平成最後の夏の山旅は終了。また今度来たいと思っています。

昭和47年卒 手島達雄


コースDATA

1日目

上野駅6:34  (北陸新幹線) 長野駅8:06     (アルピコ特急)  8:15 扇沢10:00 10:30    黒部ダム10:46        黒部湖    11:05    11:10 黒部平  11:15    11:30    大観峰11:37 11:45    室堂11:55 雷鳥沢野営場12:58

2日目

雷鳥沢野営場6:50 別山乗越(劔御前小舎)8:25    8:45    雷鳥沢野営場9:45 室堂10:57    12:00 (天狗平 弥陀ヶ原 弘法) 美女平12:50 13:00    立山駅13:07 13:38    富山駅14:49

火打山(2,462m) 頸城山塊

2018年7月23日  火打山 笹ヶ峰ビストン


43年卒の田中廣明氏と44年卒の木村泰樹氏は2人で4月中旬の残雪期に火打山に挑戦したものの積雪の多さに黒沢出合いまで行ったところで断念していた。

黒姫に別荘を持つ田中氏はすでに何回も火打山と妙高山へは登っているものの夏には登ったことがないということで、まだ火打の頂上を踏んだ経験のない木村氏との再挑戦であった。

木村氏の日産リーフで東京を立って黒姫に前泊し、早朝笹ヶ峰まで車で行き4時半に登山口を出発した。高谷池で小屋泊ができるなら妙高山ということもありとも考えていたようだが、結局日帰りで下山して黒姫へ戻った。

田中廣明氏

北アルプス

高谷池到着

キヌガサソウ

高谷池ヒュッテ

火打山へ

ロックガーデン

コイワカガミ

イワイチョウ

ハクサンコザクラ

ミヤマキンバイ

カラマツソウ

ミヤマシシウド

タテヤマアザミ

天狗の庭

木村泰樹氏

ミヤマタケブキ

ヒメシャジン

 

ライチョウ平

火打山頂上到着

下には高谷池の湿原が広がります

妙高山を見ながら下山開始。

高谷池に着き、同じコースで笹ヶ峰に下山。笹ヶ峰には5時近くになってしまった。

S43年卒 田中廣明  S44年卒 木村泰樹

写真は木村泰樹氏(田中廣明氏)撮影 NIKON  COOLPIX  P310

(この記録は写真とデータをもとに掲載させていただきました。)


コースDATA

笹ヶ峰4:20    黒沢橋5:30    十二曲り5:30  6:05    富士見平7:30    高谷池ヒュッテ8:30    天狗の池9:20    ライチョウ平10:13    火打山11:25  12:00高谷池H13:20  13:40    富士見平14:20  14:30    黒沢橋15:50  16:05    笹ヶ峰16:50