田部井淳子さんのこと

日本を代表する女性登山家の田部井淳子さんが10月20日腹膜癌で亡くなりました。2007年には乳がんが見つかり、2012年には腹膜がんで余命3ヶ月と宣告されたそうです。それでも「山の遭難に比べたら、癌の治療の方が恵まれている」と治療を続けながら山に登り続け、山の楽しさを伝え、震災後の子供達を励ましながら77歳の生涯でした。ご冥福をお祈りします。

田部井さんは1939年昭和14年9月22日福島県三春町で生まれ、1962(昭和37)年に昭和女子大英米文学科を卒業。1969年女子登攀クラブを設立し、1975(昭和50)年日本女子登山隊副隊長兼登攀隊長としてエベレストに挑み、女性初の登頂を果たしました。その後山歴を続け、1992(平成4)年7大陸最高峰セブンサミッツを制覇します。

アジア大陸 エベレスト(サガルマータ)8,848m  ヨーロッパ大陸 エルブルス 5,642m  アフリカ大陸 キリマンジャロ 5,895m  北アメリカ大陸 デナリ 6,194m  南アメリカ大陸 アコンカグア 6,960m  オーストラリア大陸 コジウスコ 2,228m  南極大陸 ビンソン・マシフ 4,892m

山に関する著作も多く、環境保全活動などにも活動されていました。

「エベレスト ママさん」2000年     「高いところが好き」2007年   「人生は8合目からがおもしろい」2011年     「それでも私は山に登る」2013年など

補足

田部井淳子さんに次いで日本女性で2番目にエベレスト及びセブンサミッツ制覇を果たしたのはエベレスト登頂後に遭難死した難波康子さんになります。(この時はアドベンチャー・コンサルタンツ社主催の商業公募隊であり、その大量遭難事故は「エベレスト死の彷徨」「エベレスト3D」などの映画の主題になっています。ちなみに難波康子さんがエベレスト登頂を果たしたのは田部井淳子さんがエベレスト登頂を果たしてから21年後になります。)また、今年の8月には早稲田大学の南谷真鈴(まりん)さんは19歳にして7大陸最高峰征覇を果たしています。これは日本人最年少記録になります。(HP管理者)

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