天空のマンウテンビーチ(日向山)

2016年11月4日(金)

天空のマンウテンビーチから眺める紅葉と周囲の山々の景色を堪能することを目的に、南アルプス前衛の日向山に行ってきました。

中央高速道を長坂ICで降り、道の駅「はくしゅう」を目印に車を走らせます。ここで南アルプス天然水と同じ水をボトルに汲み、日向山に向かう細い林道に入って行きます。この林道は約4.5kmの区間、道幅が狭くすれ違いが難しい道ですが、早い時間であれば降りてくる車はないでしょう。また、登山口(矢立石)の駐車場と言われている場所は、せいぜい15台程度しか停められません。登ってくる途中の避難場所にも所々に駐車している車があり、既に駐車場は満車の状態でした。登山口から少し先に進むと、道幅もやや広くなり縦列駐車が可能な場所があります。どうにか車を停め、身支度を整え8時50分スタートです。

さて、今回のルートは錦滝から日向山に登り、矢立石に下ってくるコースを歩きます。歩き始めてすぐのゲートには、北杜市による通行制限の看板があり、日向山から錦滝に下る道は通行禁止。これから歩くルートは通行注意と書かれています。あくまでも自己責任の山のようです。

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ゲートを過ぎ林道に入ると、荒れた部分もありますが左側の尾白川渓谷を隔てて頭上には少し雪を被った甲斐駒ケ岳が見えます。周りの木々も秋の気配を漂わせ、紅葉をめでながら歩くので、平凡な林道もさほど苦になりません。約45分で東屋が見えると錦滝に到着です。

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dsc03288錦滝からいよいよ急登の連続が始まります。ロープ、クサリ場、階段があり変化に富んだ道です。最初からいきなり急な登りで、木の根を掴みて手、足をフルに使わなくては体が持ち上げりません。

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ハイキングコースの標識がありますが、ハイキングのレベルではなく登山そのもです。ロープのある急斜面を行くと、今度はクサリ場のトラバースが待っていました。谷側に振られないよう慎重に歩きます。

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クサリ場の次は垂直に近い階段を登ります。まだ急登が続きますが、振り返ると木々の間から鳳凰三山や富士山が見え、このあたりの紅葉が見事な色づきを見せてくれます。

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dsc03314富士山

急登も終え少し平坦な場所で小休止です。この場所には小さな道標が木に打ち付けられています。本来は右に登って行くのが通常のルートです。我が隊は鞍掛山に続く直登の急な道を進みます。

雁ヶ原の岩峰群

しばらくすると左右が切れ落ちたやせ尾根に変わり、ここから右に曲がり下って行くと、目の前に雁ヶ原の白砂の風景が突如として目の前に飛び込んできました。

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これまで森林帯の中にいたので、いっきに視界が開け白砂の白さと空の青さと山頂付近で滅多にお目にかからない景色が重なり、感動の瞬間です。このルートを登っていた他のパーティーも、歓声を上げていました。

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雁ヶ原の白砂の斜面を登り左の道に入ると、大明神の石碑が建つ岩の上から、新たに八ヶ岳や蓼科山を望み、雨乞山から甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、富士山が抜けるような青空をバックに凛々しい姿を展開してくれます。

dsc03365蓼科山と八ヶ岳

dsc03333雨乞山

dsc03329甲斐駒ケ岳と鞍掛山

dsc03330鳳凰三山と黒戸尾根

dsc_0004富士山と鳳凰三山

紅葉と落葉松の黄葉と岩と白砂の白さと空の青のコントラストは、言葉では言い表せないほど素晴らしい景色になっていました。この白砂の山は、花崗岩が風化して砂になったもので、まるで山の上の海岸にいるような錯覚を起こします。正にマンテンビーチと言っても過言ではありません。

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風もなく雲もなく暑くも寒くもない小春日和。あまりの気持ちよさに昼食を1時間以上も摂ってしまいました。さて、重い腰を上げて山頂に向かいます。山頂からの眺めは、奥秩父方面の山々や角度の違った八ヶ岳が見えます。八ヶ岳山麓の紅葉が見事なようです。

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dsc03377八ヶ岳

山頂から矢立石までは、林間の道で景観は得られませんが、傾斜も緩いため子供でも登ってくることができます。ゆっくり歩いて1時間半で矢立石の登山口に14時20分に戻ってきました。

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お天気にも恵まれ、秋の山を思う存分に楽しむことができ、目的を達成した山行でした。

(46年卒:碓井)

「天空のマンウテンビーチ(日向山)」への1件のフィードバック

  1. ❝マウンテンビーチ❞・・・な惹句(じゃっく)に☆三つ!
    妙にそそられますな~。

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