高鈴山(623.3m) 多賀山地  

2018128(

阿武隈高地に位置し、623mと標高は低いものの多賀山地南部の最高峰の山である。田中澄江はこの低山をセンブリなどを代表として花の百名山に選んでいる。

この時期花を眺めるのは無理だが、美しい馬酔木(アセビ)の林と常陸の海を見晴らせるということで出かけてみた。

上野から常磐線で日立まで行くことになるが、常磐線特急の指定席は全て満席で未指定の特急券を買うも、自由席がない特急だということを駅員から知らされる。したがって立ち席での乗車となった。すでに始発駅の東京から立ち席の人も多く見られた。座席の上には青、黄色、赤のLEDのサインが出ており、青は乗車済みのサイン、黄色は次の駅で乗車予定、赤は空いている席というサインになっていた。いろいろなシステムがあるものだ。乗客の6割方は水戸で降車したので、その後は空いている席に座ることができた。

日立駅に着きホームから駅舎に上がると、右側には常陸の穏やかな海が広がっていた。日立駅はガラスが多用されたモダンな駅だった。

高鈴山の登山口になる「きららの里前」へ向かうバスは内陸側の出口の1番バス停から出る。東河内行きのバスであるが、乗客は一人もいなかった。

「きららの里前」バス停を降りるとそこは雪の中。「きららの里」には日本一長い滑り台があるという。登山口へは道路を数百メートル戻ることになる。

トンネル手前の右側に登山口への標識がある。しばらく行くと車止めのゲートがあり、なお進んでいくと旧道のトンネル(埋め閉じられているようだった)にぶつかり、道は右手に折れ、ここが登山口になっている。

結構積雪はあるがアイゼンをはくほど凍ってはいなかった。

御岩山は御岩神社の御神体であるも岩場があり、ロッククライミングの練習に使われるなど場が荒らされ遭難者も出していることから岩場への立ち入りは現在禁止されている。麓にある御岩神社は近頃パワースポットとして人気が集まっているそうだ。

御岩山頂上

頂上からは那須連峰や日光連山などを見渡すことができる。

高鈴山の頂上下の株立ちのアセビのトンネルが美しい。

登山道は林道とぶつかり、コンクリート製の気象観測タワーが立ち、展望台のある山頂に到着である。

那須連峰、久慈男体山(大子男体山)、いわき方面の海が見渡すことができる。月に何度も登って来ているという地元の方と話をするが東京から来たと言ったら、遠いところから来たことにびっくりされていた。高鈴山はイワウチワが綺麗なこと、大子男体山やアカヤシオツツジの頃のいわきの二ツ箭(ふたつや)山が面白いから行ってみるといいと教えていただいた。新しいトレースもあったし、あとから5〜6人ほどの登山者が登って来たので、そこそこ登山者もある山のようだ。

しばらく休憩し、日立駅までの帰路につく。まずは穏やかな下りの林道を下りていくが、雪の下が凍っていて滑りやすいので侮れない。林道をクロスして再度山道になる。

途中、「金山百体観音」という石像が並んでいる箇所がある。

山道を下りていくと道は林道になり、開けた公園に行き当たる。ここは大火によって焼けてしまった後を公園として整備した所だそうだ。

林道の右手に小山があり、常陸多賀の町や海がよく見える。続く小山は助川山で頂上には四阿があり、こちらからは日立方面までよく見渡すことが出来た。

公園からは電線工場方面に下山していく。

ここで登山は終了。広い電線工場脇を通って駅までは近い。

駅前に続く平和通りの桜並木。人通りはあまりない。

手島達雄(昭和47年卒)


コースDATA

上野駅 7:00  常磐線  ひたち1号 日立駅 8:34    8:40  きららの里 9:10

きららの里 9:15    高鈴山登山口(旧道トンネル口) 御岩山(賀毘禮の峯)   10:00   高鈴山頂上 10:35 百体観音 11:45 助川山 12:30 電線工場 13:15 日立駅 13:35

常磐線日立駅内陸側駅前1番バス停 東河内(ひがしごうど)行きバス ¥520

 

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