メールマガジン7月号 /2019

DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン7月号/2019の配信です。

7月は涼しいのはいいのですが、雨ばかり続いていてカビが生えてきそうです。これで、一気に暑くなればなったで体調を崩してしまいそうです。

さて、今年の総会も無事終わり、会員の近況報告なども聞きながら旧交を温めることができました。残念ながらHPでもお知らせしました通り、OBの仮屋園茂雄さんが体調を崩されていて去る5月2日にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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【1】第34回総会

【2】伊藤正一著 「黒部の山賊」

【3】伊藤正一写真展について

【4】古(いにしえ)の登山者

【5】木曽駒ケ岳のライチョウは全滅か

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とマガジンについて

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【1】第34回総会

2019年6月30日、北千住「明日香」にて第34回総会が開催されました。参加者は0Bが12名、家族会員が!名でした。総会では今年度の役員、会計、秋の親睦会について話し合いました。

役員は、会長は冨樫克己、会計担当が中野茂、広報担当が手島達雄と3名とも留任ということで承認されました。

秋の親睦会は9月15日〜16日に小諸の日新寮ということになりました。時期が近づきましたらおハガキを差し上げますが、ご予定のほどよろしくお願いします。

総会での承認事項についてはこちらからご覧ください。

総会での様子についてはこちらからご覧ください。

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【2】伊藤正一著「黒部の山賊」のご紹介

「終戦の1945年、里は極度の食糧難にあえいでいた。あちこちに行き倒れの姿が見られ、都会の焼け跡では毎夜ピストル強盗が横行していた。山もまた荒れ果てていた。広い北アルプスには登山者の姿はほとんど見られなかったにもかかわらず、山小屋では布団や窓ガラスまでが盗み去られていた。そして翌年7月濁小屋ではついに2人の登山者が物盗りに撲殺されるという事件まで起きたのだった。

伊藤正一はこのような世相の中、上高地西糸屋の奥原英雄氏などの仲介により戦争で持ち主をなくした三俣蓮華小屋を買い取ることになる。物理学を志していた正一は、自ら考案した新型飛行機エンジンの設計案を陸軍航空技術研究所に採用され、戦中は東京–松本間を行き来しながら開発に没頭していた。しかし、敗戦によりその方面の研究の道は事実上潰えてしまう。

古里の松本に近い北アルプスの自然にかねてより愛着を持っていた正一は、人生の空白期間の活用法として、ある意味全く畑違いの世界の冒険に身を乗り出すことにしたのである。ところがいざ三俣小屋の視察に行こうと準備している矢先に正一は耳を疑うような噂を聞く。”三俣方面に前科30犯の凶悪犯がいて、黒部渓谷一帯を荒らしまくっている。彼は登山者や猟師を脅しては物を盗っており、昔から黒部方面での行方不明者は全て彼の手にかかって死んだものである。三俣小屋は彼らに占拠されているらしい・・・。世相が世相だけに山賊たちの噂は真実味を持って人々に伝播していった。正一は現場に乗り込む前にまずは状況を把握しようと試みるが、実態を知る者は誰もおらず、とうとう1946年夏、友人2名とともに三俣小屋に向かうことにする。そこで一行を待ち受けていたのは・・・」(「源流の記憶」プロローグから抜粋)

底本「黒部の山賊」伊藤正一 2014年 山と渓谷社刊  伊藤正一写真集 「源流の記憶」2015年 山と渓谷社刊

三俣山荘、水晶小屋、湯俣山荘、雲ノ平山荘を運営、雲ノ平への最短ルートとなる新道開発など黒部源流部山域の開発の中心的存在となった伊藤正一氏の写真展が下記の内容で現在丸の内で開催されています。(伊藤正一氏は2016年6月17日お亡くなりにな っています。)

DWV.OBの冨樫氏も写真展を観てきたと聞いてもおり、今回メールマガジンでもご紹介してみました。特に定本「黒部の山賊」がとても面白かったです。当時ベストセラーになったということでしたが、今回初めて読んでみました。

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【3】伊藤正一写真展について

会期 2019年6月28日(金)〜7月25日(木)    会場 エプサイトギャラリー(東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル エプソンスクエア2F)

時間 10:00〜18:00(最終日は14:00まで)    日曜休館 入場料 無料

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【4】古(いにしえ)の登山者

剱岳は1906(明治39)年、陸軍参謀本部陸地測量部(現国土地理院)の測量隊が「点の記」を記すべく史上初の登頂を果たしましたが、頂上直下に奈良時代か平安時代の修験者が持っていたと思われる錆び付いた鉄剣と銅製の錫杖を発見して持ち帰っていることが知られています。そんな昔に剱岳を登っていたなんて信じられない気もしますが、本当に大昔から人は山に登っていたのですね。

立山開山縁起によると立山は越中国司の息子の佐伯有頼によって飛鳥時代の701年に開山されたといわれています。また、白山は奈良時代の717年に修験道の泰澄という僧が登頂を果たし、今年開山1300年を迎えています。

平安時代には富士山などもすでに登られていたようですし、戦国時代の1584年には越中富山の城主の佐々成政が秀吉を倒す相談のために富山から厳冬期(12月)の立山のザラ峠、針ノ木峠を越え信濃路を通って浜松の徳川家康に会いに行き、再び往路を帰っていったという伝説が残っています。

槍ヶ岳は播隆上人によって1828年に登頂され、1640年に加賀藩によって組織された黒部奥山廻り役の役人は1870年まで藩林保護のために北アルプスの主峰のほとんどを登って回っていたといいます。

1820年前後にはおおよその名だたる山が踏破されていたようです。1820年代は江戸時代の文政年間にあたり、シーボルトが登場してくる時代であります。情報も装備も十分ではなかった時代に登頂を果たそうという思いとはどんなものだったのでしょうか。

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【5】木曽駒ケ岳のライチョウは全滅か

乗鞍岳から採卵されて木曽駒ケ岳のメスのライチョウに托卵させていたニホンライチョウの6個の卵のうち5個は無事孵化したものの5羽とも天敵に食べられるなどして全滅したとみられると環境省が見解を示しました。

調査した担当者によるとメスの成鳥は生存を確認できたものの雛は発見できず、寒さや雨で衰弱したり、キツネやテンなどの天敵に食べられてしまった可能性があるということです。

残念ながら今回のトライヤルは失敗でしたが、ニホンライチョウの生息範囲の拡大によって安定的なニホンライチョウ生存が図られればいいのですが。

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【6】行ってきました 山行Now

HPにある8月の山行記録を集めてみました。

会津駒ケ岳(2,133m)  2016年8月19日

唐松岳(2,696m) 2017年8月9

岩木山(1,624m) 2017年8月20日

八甲田山(1,585m) 2017年8月21日

白馬岳(2,932m) 2017年8月27日

立山 (別山乗越)  2018年8月29日

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【7】編集後記

例年だと関東地方の梅雨明けは7月20日前後ですか、今年はいつ頃になるのでしょうか。

今年の梅雨は本当にしっかり雨ばかりが続いて、東京の6月28日から7月18日までの日照時間は11.5時間で平年の14%だったそうです。

「梅雨明け10日」という言葉がありますが、梅雨明け直後の10日間はとても良い天気が続く特異な時期だということです。太平洋高気圧は10日ほどの周期で強弱を繰り返しており、強くなった太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げるということになるので、梅雨明け直後はしばらく安定した天気が続くことが多いようです。お出かけの狙い目かもしれません。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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