メールマガジン12月号 /2019

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会メールマガジン 2019/12/27

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン12月号の配信です。

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【1】西穂高で滑落死が続く

【2】マダニの感染症死者が100人超え

【3】屋久島でトロッコを使って救助搬送

【4】御嶽山の御嶽教

【5】スイスの救助犬トレーニング

【6】唐松沢が氷河に認定される

【7】行ってきました 山行Now

【8】編集後記

【9】記事の募集とマガジンについて

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【1】西穂高で滑落死が続く

11月3日午前10時ごろ北アルプス西穂高を娘さんと二人で登っていた福岡市在住の66才男性が西穂高から下山中のピラミッドピーク付近で滑落しました。娘さんの通報を受けて県警のヘリコプターや山岳救助隊が捜索し、約2時間半後に500mほど下の岩場で発見されましたが、その場で死亡が確認されました。

また、15日午前中には大阪府在住の39才男性が男女4人のパーティーで前日に岐阜県側から入って15日に西穂高岳を登頂し下山する予定でしたが、独標(標高2701メートル)付近で滑落しました。一緒に登っていた仲間から「滑落した」と救助要請があり、県警のヘリコプターが出動し午後2時ごろ100メートルほど下の岩場で発見救助されました。しかし、既に心肺停止の状態で搬送先の松本市内の病院で死亡が確認されました。

西穂高の独標からピラミッドピーク付近は無雪期でも滑落事故が多く、今回の事故は下山中の事故だったようです。雪は積もっていなかったということですが、風は強かったということで風に振られてバランスを崩したのかもしれません。ご冥福をお祈りします。

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【2】マダニの感染症死者が100人超え

国立感染症研究所は17日マダニが媒介する致死率の高い感染症である「重症熱性血小板減少症候群」(SFTS)の今年の感染報告者数が初めて100人を超えたと発表しました。(うち4人が死亡)

SFTSはウイルスを持ったダニにかまれると6日~2週間で発症し、発熱や倦怠感、筋肉、発疹、関節痛、腹痛、下痢ななどの症状が出ます。有効なワクチンや薬がなく、重症化すると死に至ることもあるということです。

2009年に中国で発症が確認されたのを初めとして、東京での1例を除いて九州、四国や関西北陸など西日本を中心に発症が報告されています。患者総数492人の約14%に当たる69人が死亡しています。猫などの発症したペットからの感染も報告されています。

近年シカやイノシシなどが増えてきていることもあり、ダニやヒルが多くなってきているようです。増草むらなどに入る機会が多い場合は袖口を絞れる長袖や長ズボンを着用するとか防虫スプレーをかけておくなど注意が必要なようです。

また、服などに入っても直ぐにはかまないのでよく確認し、かまれた場合は無理に引き抜くとマダニの口の一部が皮膚内に残る可能性があるため、ダニが付いていたらといって慌てて払ったりすると大変なことになります。冷静な対応が必要です。皮膚科で取ってもらうのがいいと言われますが、受診するまでダニを付けたままでいるということは物理的にも精神的にも現実的ではありません。虫を口を中心に回すようにすると上手く抜くことが出来るということですが、ピンセットでもなければ難しいと思われます。やはり、防虫スプレーか防虫テープでの予防が現実的のようです。Amazonでは「Tick Twister」というプラスチックの小さな釘抜のような専用ダニ取り器が販売されています。値段も安いので非常用バックに加えておくのもいいかもしれません。

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【3】屋久島でトロッコを使って救助搬送

世界自然遺産の屋久島では屋久杉の搬出のため約7キロに渡り登山道に沿ってトロッコの線路が敷設されています。主に森林管理署が国有林の保全業務などに利用しているだけでしたが、この度そのトロッコを救助者の搬送に活用することが出来るようになりました。トロッコの運転には免許が必要なので県警屋久島署員2人が「森林軌道運転職員認定証」を取得し、要救助者を迅速に搬出できるように林野庁の森林管理署と合同訓練行などを行い、今まで片道約2時間かかっていたのが片道50分に短縮で出来るようになったそうです。

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【4】御嶽山の御嶽教

秋の紅葉シーズンで賑わい、山での昼食を楽しんでいる最中に山頂付近で噴火大爆発を起こし、多くの犠牲者を出した御嶽山ですが、登ってみると分かるのですが他の山とはちょっと異質な感じを受けます。不気味な感じさえ抱く方もあると思われます。祠や道祖神、お地蔵さんなどは山でよく見かけますが、御嶽山では○○神霊と書かれたたくさんの石碑や行者の像が建てられているのを目にすることが出来ます。

「御嶽講」というものがあって昔から多くの信者が登っていた信仰の山だということは聞いていましたので、そんな信者が記念に寄進した物だろと思っていました。

この石碑に書かれた神霊とは一体何なのか、そしてこの石碑は何のために建てられたものなのか疑問に思いながらも・・・。

御嶽山ではこの神霊碑が集められている所を神霊場と言うそうですが、そこで御嶽教の行者が”いたこ”のように憑依して託宣する宗教儀礼を行なっているという記事を目にしました。

調べていくと御嶽山で感じた違和感は青森の「恐山」に抱いていたものと同じ違和感だったんだと思い至りました。御嶽山は”黄泉がえり”の山でもあったのです。

この続きはOB会ホームページで

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【5】スイスで救助犬のトレーニング

スイスでは雪崩に巻き込まれた人を助ける救助犬が雪崩の本格化する時期を控えアルプスの雪山で訓練を行っているそうです。

アルプスの救助犬は200年以上も前から遭難者の多い修道院で代々使われていて、何千人もの遭難者を救助していたということです。 中でも40人もの人を救助したというセントバーナード犬のバリーが有名だそうです。

犬は鋭い嗅覚を持っているので、雪に閉じ込められた被災者を見つけ、雪の中に潜って救出することが出来るということです。首の下に小さな樽を付けているの救助犬のセントバーナード犬は写真などで見たことがあるかと思いますが、樽に何が入ってるかご存知でしょうか。実は樽の中にはラム酒やブランディーが入っているそうです。これは要救助者の気付や体温を上げるためのものようです。

このスイスの雪崩の遭難救助犬は災害救助犬の走りでもあるようです。狩猟や家畜管理など人の手先として使われている犬ですが、倒壊した建物などから要救助者を捜索するような災害などにも活躍の場を広げています。日本では雪崩などの救助には使われていませんが、災害救助や税関や警察の捜索などに大活躍しています。

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【6】唐松沢が氷河に認定される

北アルプスの唐松岳の北東に位置する唐松沢雪渓が日本で7番目の氷河として10月1日に認定されました。唐松沢は唐松岳と不帰嶮の間にある沢で調査によると氷厚は平均25mあるということです。氷河は氷体を持ち、それが移動していることが認定の基準ということです。唐松沢の雪渓は測定期間の29日間で25cmも動いていることが確認されこの度認定されたということです。日本で唐松沢雪渓以外で氷河として認定されているのは立山の御前沢雪渓と内蔵助雪渓、剣岳の三ノ窓雪渓、小窓雪渓、池ノ谷氷雪渓、鹿島槍のカクネ里雪渓ということです。

日本にはかつて氷河によって削られたカールやU字谷はたくさん残っているものの、雪はヨーロッパよりもたくさん降るのにヨーロッパアルプスのように長大な氷河が現存していないのはどうしてなのでしょうか。それは夏場の気温によるもののようです。夏場の気温が高いために秋までに溶けてしまうので現存する氷河が少ないようです。

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【7】行ってきました 山行Now

金時山2015年12月15日

浅間隠山2016年12月8日 

パノラマ台206年12月30日

王岳2017年12月21日

「今まで行ってきました」で紹介した山行記録を月別の一覧表にまとめました。HPのメニューからご覧いただけます。

「行ってきました」過去山行記録一覧

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【8】編集後記

あっという間に2019年も終わろうとしています。皆さんにとって2019年はどんな年だったでしょうか。時代は令和に変わり、新しい出会いや悲しい別れもあったかと思います。今年一番うれしかつたことは何でしょうか。叶わなかった思いは何でしょうか。

来年はオリンピック・パラリンピックイヤーですが、政治、経済、社会はますます不安定で、大雨や地震などの天変地異も続いて先行きも不安な時代です。どんな年になるのでしょうか。

OB会ホームページの閲覧者数は初年度の2016年はは3ヶ月だけだったので延287人、2017年は1344人、2018年は1785人、そして今年は12月26日現在、2605人でした。閲覧者数が増えてきているのは担当者としてはうれしいことです。これからもよろしくお願いします。

皆さんにとってくる年が良き年であることを祈りつつ今年のメールマガジンを閉めさせていただきます。ありがとうございました。

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【9】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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