メールマガジン4月号/2019

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会メールマガジン 2019/4/29

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン4月号/2019の配信です。

今年のGWは改元もあって歴史的なものとなっていますが、皆さんの予定はいかがでしょうか。

連休前の混雑を避けて残雪期の至仏山を計画していましたが生憎の雨になってしまったので、来年に持ち越しになってしまいました。至仏山は植生保護のために鳩待峠までの通行が可能になる4月中旬からGWが過ぎるまでの間だけ残雪期の登山が楽しめますが、雪解けが進み尾瀬ヶ原のミズバショウやワタスゲが終わる7月になるまでは立ち入りが禁止されてしまいます。

さて、今月のメールマガジンは以下の話題です。

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△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△

【1】八ヶ岳の横岳の標高が変更

【2】クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備

【3】大雪山で噴火警戒レベルの運用開始

【4】韓国人の訪日登山が人気な訳

【5】登山用語の変遷

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とマガジンについて

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【1】八ヶ岳の横岳の標高が変更

八ヶ岳の横岳の標高が2829mから2830mに改定されました。最高地点の場所が明確でなかったので標高がはっきりしていなかたようで、国土地理院は現地測定による標高変更を行い1829メートルの地点を1830メートル最高地点にした模様であります。

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【2】クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備

クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備が進んでいます。茅野市では登山道整備費をクラウドファンディング型のふるさと納税で調達する計画が進んでいるようです。首都圏からのアクセスも良く、日帰り登山も可能な八ケ岳は年間19万人余が訪れており、クラウドファンディングにより広く協力を求め、返礼品として八ケ岳にちなんだグッズにすることを検討しているとのことです。このように地方自治体がふるさと納税制度を活用し、寄附金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を募るガバメント・クラウドファンディング(GCF)が広がりを見せています。

諏訪市では平成31年2月8日(金)より「霧ヶ峰高原・廃屋解体プロジェクト」を立ち上げ、 20年来放置された廃屋旅館が市有地上に存在している問題の解決にあたりたいということです。また、平湯温泉観光協会では北アルプスの乗鞍岳の乗鞍新登山道を整備すべく2016年から3年連続でクラウドファンディングを利用して整備事業を実施していました。

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【3】大雪山で噴火警戒レベルの運用開始

乗鞍岳で噴火警戒レベルの運用が始まるとホームページでもお知らせしましたが、大雪山でも同様に噴火警戒レベルの運用が3月16日から始まったそうです。大雪山ではロープウェイ姿見駅から旭岳にかけてのエリアが想定火口域となっています。噴火警戒レベル2になるとロープウェー旭岳駅、間宮岳、裾合平分岐の3地点で登山道が立ち入り規制されることになります。

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【4】韓国人の訪日登山が人気な訳

北海道のニセコは今やパウダースノーの新雪を求めて南半球のオーストラリアなどから沢山の人が押しかけています。海外にはもっと軽い雪の所があるようですが、日本のように当たり前のように新雪が楽しめる所はないそうです。飛行場から2時間足らずでスキー場に着ける立地も人気の理由のようです。近頃は混雑を避けた人の流れが白馬の方にもシフトしているようです。

スキー同様に登山でも海外からたくさんの人が来ています。中国地方の名峰、伯耆大山では韓国からたくさんの人が押し寄せているそうです。鳥取県の境港と韓国を結ぶ客船の就航が契機になったようです。韓国ではハイキングなどのアウトドアスポーツがとても人気のようで、韓国人が最も好きな趣味が「登山」だそうで、10人のうち2人以上が毎月1回以上登山を楽しんでいるということです。また、「登山服」に対しても並々ならぬ思い入れがあるようで、海外の観光地で登山服を来ているのは韓国人といわれるほどようです。アウトドア市場は2014年当時で7千億円の規模に達しており、米国に次いで世界2位だったということです。しかし、2017年には4.5千億円規模にまで縮小してきていてということで業界は復活に向けて躍起になっているようです。

韓国には森林限界を越えるような山がないために、日本アルプスのような高山の雰囲気を求めてツアーを組んで沢山の人が来ているのです。中でも北アルプスの槍ヶ岳から北穂高、大キレット、奥穂高岳の縦走4泊5日で14万円のツアーが人気になっているそうです。

岩や雪の峰、高山植物、特異な形態の火山、湿原、巨木や森林、苔、沢や滝など多様性に満ちた環境がすぐ手に入る日本の自然環境は海外の人からも注目されていて、日本人も知らない所や良さが逆に海外の人によって再認識させらてもいます。

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【5】登山用語の変遷

ザイル、アイゼン、コッヘル、ハーケン、シュラフ、チンネ、ヒュッテ、ブロッケン、モルゲンロート、シュリンゲ、ザイテングラート、ヤッケなど登山関係の用語にはドイツ語がたくさん使われています。近代医療関係にも馴染みのあるドイツ語ですが、山の用語にドイツ語が多いのは日本の近代登山を牽引した人たちがベルナーオーバーラントなどを中心にしたドイツ語圏にあるヨーロッパアルプスを舞台に活動していたことからのようです。その後フランス人で「星と嵐」を著しヨーロッパ6大北壁を征服し新たな時代を気づいたガストン・レビュファの影響もあってクーロワールやピオレ(ピッケル)などフランス語による用語も使われるようにもなっていきました。また、イタリアはスカルパ、ガルモント、ドロミテ、ノルディカ、スポルティバ、ザンバランなどの登山靴や、ビブラムのソールなどのが人気で、グリベル、カシン(カンプ)などの登攀用具も人気がありましたが、登山用語としては定着しなかったようです。

また、1990年代になるとヨセミテなどを舞台にフリークライミングが盛んになるにつれて英語による登山用語が使われるようになってきました。ザイルからロープ、シュリンゲからスリング、ジッヘルからビレイに変わっていってきています。このように登山用具も時の影響力のある国の言葉が使われているようです。

スリーピングバック、バックパック、クッカーあたりまでは分かりますが、ゲーター、リーシュベルト、カトラリー、リッド、ベースレイヤー、シェル、アウターなとど聞き慣れない言葉が多くなってしまいました。各国の登山形態のトレンドや登山メーカーが及ぼす力学によって使われる言葉も変わっていくのでしょう。

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【6】行ってきました 山行Now

新しい山行記録がありませんので、5月を中心に過去の記録をご紹介します。

四阿屋山(2354m) 2017年4月20日         石裂山(879m) 2017年4月27日

鍋割山(1273m) 2018年4月29日            鳴虫山(1103m) 2017年5月4日

川苔山(1364m) 2018年5月5日              天城山(1406m) 2017年5月12日

雨の尾瀬ヶ原 2018年5月17日              両神山(1723m) 2016年5月19日

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【7】編集後記

GWの初日の土曜日は藤沢で1日外仕事をしていました。東京は天気だつたようですが、藤沢あたりでは予報が外れて冬に戻ったかのような気温でほぼ一日雨。濡れながらの仕事で低体温症気味でした。「山では雪だろうな」と思っていましたが、新聞では槍ヶ岳、唐松岳、北ノ俣岳、雷鳥沢などで遭難があったと告げていました。晩秋や晩春あたりの山は天気が急変すると真冬の山になり、大事故につながることが多くあります。このGWはあまり天気が良くないようで更に大きな事故が起きなければいいなと思っています。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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阿蘇山が噴火しました

気象庁が噴火が予想される山に指定していた熊本県の阿蘇山が4月16日(2019年)噴火しました。

3年前の2016年の14日と16日に起こった震度7の熊本地震では死者267人、負傷者2804人と多大な被害を出しました。(ウィキペディア)

熊本放送が提供しているライブカメラをホームページにリンクしました。山のライブカメラ

高梨ノート掲載完了

DWV初代顧問高梨富士三郎先生が引率時に記録されていた3冊にわたるノートをご婦人の洋子さんからお借りしてホームページに「高梨ノート」として順次掲載してきました。洋子さんは2018年4月7日にお亡くなりになりましたが、引き続き掲載を続けさせていただきました。そして、1979年の岩手山縦走の記録で最後となりました。

改めて長らく顧問を勤めていただいた高梨先生に感謝するとともに、この場をお借りしてノートをお借りした洋子さんと哲さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

高梨ノート 1979年  岩手山〜裏岩手〜八幡平縦走

1979(昭和54)年7月23日〜7月28日 岩手山〜裏岩手〜八幡平縦走

 

柳澤克嘉(H1-4) 柳澤俊之(H1-4)  CL守屋 敦(H2-6) SL 相川倫男(H2-4) 宮坂 努(H2-6)

高梨引率 飯島君は山行の前日風邪のため不参加との連絡あり  途中参加 食費 5000円

7月23日

笠幡22:06 大宮23:01 いわて3号 23:59  笠幡—大宮間250円 大宮—盛岡 急行券 乗車券とも5800円

7月24日

曇 一関 弁当(朝食) 盛岡8:15 バス網張●●行(9:22) 750円10:20網張 10:25テント場 カマボコ型テントのポール ペグのミミの部分破損 ハリズな忘れ 12:00昼食 6:30夕食 8:30消灯 夜明け前降雨

7月25日

5:00起床 6:15 朝食 8:00出 8:15リフト場 (リフトの終りは4:50)  9:05終点 9:40休 9:45出 10:10姥倉山 10:35分岐点 10:55水場 11:10出 11:20お花畑 時間及び天候状態が悪いため山頂断念。 お花畑、湖は一周不可。昼食11:53  12:45出 1:00水場休 1:30鬼ケ城分岐点 1:35出 2:00姥倉山 2:05出 2:45犬倉山 2:50出 3:00リフト 3:50テント場 6:15夕食 8:00消灯

7月26日

4:00起床 5:50朝食 8:05出 8:20リフト場 8:40リフト乗 9:05 終点 9:15出 9:45休 9:50出 10:15大松倉山頂通過 10:45三石山荘 昼食 11:25出 11:55三石山 12:35休 12:40出 12:55相川鼻血を出す 1:02出 柳澤俊之バテギミ 1:10小畚山頂 1:20水場休(大深山のぼり前) 1:50出 2:25休(大深山の肩) 2:35出 3:00大深山荘 5:15夕食(他1パーティーと同宿)  7:30消灯

7月27日

6:30朝 部員の動きがにぶい。 8:00出 8:35嶮俎森 8:40出 9:20休 9:35 出 9:55 休 10:10出 10:20畚岳分岐 10:50休 飯島君出現 11:00出 11:15雪田上 11:20出 12:00藤七 昼食、入浴 3:20バス(盛岡行)  5:20盛岡 バス代1200円 大宮—盛岡 急行券5800円 いわて4号 21:10乗車 南部せんべい400円 夕食代600円 5:10大宮 川越駅6:28乗車 250円

高梨ノート 1979年 川苔山

1979(昭和54)年 4月28日〜29日 川苔山

 

柳澤克嘉(H1-4)    板橋和昌(H2-1)    相川倫男(H2-4)    守屋 敦(H2-6)     OB  佐藤公武 白川 古茂田 引率 高梨 広田OB見送り

4月28日天候曇 本隊は先行 高梨のみ本隊の後を追う

12:10学校出発 早稲田2:35 15:43奥多摩行 川合4:43 北川橋5:10 5:45奥茶屋 6:50夕食 7:10古茂田OB 白川OB来る 8:30〜9:30ミーティング 10:00消灯

4月29日

4:20起床 5:00テント撤収 6:00 朝食 7:25出 7:30出 8:10休 8:15出 8:45休 8:55出 分岐点 8:23休 8:27出 10:00獅子口小屋 10:45踊平 11:00出 11:20川苔山(小屋) 新入部員山頂へ 11:30出 11:40休 昼食 12:30出 12:55休 1:00出 1:35休 1:40御●そば  2:05 2:15立川行乗車 鳩ノ巣 国分寺360円 1000円食堂 みやげ600円 パン50円 3:20立川 3:25快速東京行 国分寺 本川越190円

DWV顧問  高梨富士三郎 記

高梨ノート 1978年夏山合宿 岩手山

1978(昭和53)年 7月21日〜 岩手山

 

盛岡(東北本線) 23:32 いわて3号 大宮より乗車 23:59

笠幡22:24     23:00(大宮)

CL井門隆夫(H2)  佐藤公武(H3-4)  SL松山(H2) 今西(H2) 藤川(H1-1) 板橋(H1-1) 相川(H1-5) 守屋(H1-5)  飯島氏 高梨


7月22日8:12 盛岡着(急行)  8:57網張行バス乗車(急行) バス代750円 10:15網張着 食事 5,000円 10:25テント設営 11:00完了 12:00昼食 4:40夕食準備 6:10夕食 8:30消灯

7月23日4:00起床 食料計画に問題あり 予備日(停滞日用)の計画なし 栄養の配慮なし 6:15朝食 7:05出 リフト乗場(晴)  7:25リフト リフト代540円 7:50リフト終点 8:07犬倉山通過 8:18休 8:25出 姥倉山9:00休 9:07出 9:57水場休 10:12出 10:20不動平への分岐通過 1040 休 10:45出 11:25不動平 11:35出 12:00火口渕 12:13山頂 12:17出 12:40休 (下り口) 昼食1回分 1:00出 1:45分岐点 2:03苗代湖一周 2:35出 3:15姥倉山 3:25出 3:55休 4:00出 4:25リフト 4:45終点 5:00洞雲旅館 ビール2本500円 8:00夕食 9:00消灯

7月24日4:00起床 6:00朝食(晴)  7:50出 8:05リフト 300円(片道)  9:10リフト終点 9:20犬倉山との分岐点 9:32出 10:00休 10:05出 10:40大松倉山頂 10:45休 10:50出 11:20三石山荘 12:00出 12:40休 12:45出 1:10休 1:15出 1:45小モッコ山 1:55出 2:55大●山 本隊にかなり遅れる3:20  3:30分岐点 3:45大●山荘(コテージ)  6:30夕食 8:00消灯 全員20人泊

7月25日4:00起床なれど天候悪いので5:00起床とする 食糧計画は最低 他のもので朝食をすませる。 7:15出 剣頂の森 7:55休 8:00出 8:35休 8:45出 9:15休 9:20出 9:30●●分岐点(●桧山の肩)  10:00休 10:10出 10:20分岐モッコ山 10:35雪田藤七の上部 11:00藤七 昼食玉子丼350円 絵はがき200円

7月26日8時47分 盛岡駅乗車 自由席特急

DWV顧問 高梨富士三郎 記録

メールマガジン3月号/2019

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン 2019 / 3 / 25

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン3月号/2019の配信です。

東京ではサクラの開花宣言が発表されたかと思ったら、急に其処彼処のサクラが待っていたかのように咲き出しています。

今年は山での積雪が少なくてこのまま季節が進んでいくのかと思っていたら、3月に入って何回かまとまって降雪があり、再び高山は雪山に戻っているようです。

さて、今月のメールマガジンは以下の話題を集めてみました。

△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△

【1】「狼酒」をご存知ですか

【2】高校山岳部が人気になっています

【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検

【4】ライチョウの冬毛

【5】エベレストでは遺体発見が増加

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とメールマガジンについて

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【1】「狼酒」をご存知ですか

秩父や奥多摩あたりには狼の狛犬が据えられいる神社が多くあります。かつてニホンオオカミは地域社会や自然環境の中で確固たる位置にあり、狼信仰にも繋がっている存在でもあったはずですが、残念ながら既にその存在が途絶えてから百年以上になります。

山と渓谷社発行の遠藤公男著の『ニホンオオカミの最後』では「狼酒」(おおかみざけ)なるものが紹介されています。著者が岩手県大槌町の民家で発見したもので、江戸時代に「狼の切り取った骨肉の一片をカメに入れ、塩水を加えて心臓の薬とした」ものを代々秘薬として受け継がれていたというものです。家人が見つけた時にはまだ少し液体が残っていたということですが、遠藤氏が発見した時には既にわずかの骨しか残っていなかったようです。

先日、ニュースで遠藤氏が狼酒の中に残っていた骨を岐阜大学名誉教授で総合研究大学院大学客員研究員である石黒直隆博士に分析を依頼しDNA鑑定の結果、過去に岩手県下で見つかっているニホンオオカミのDNA配列と同じであったことが分かりました。

狼酒の発見から40年の時を経て、この酒が確かにニホンオオカミの骨を漬け込んだものであり、またそのような文化があったことが証明されたわけです。著書では狼狩りのことや狼が社会的にどのように受け入れられ、どのようにして絶滅していったかなどについても述べられていますので一読されてみてはいかがでしょうか。

ニホンオオカミの発見への期待はロマンとしてばかりでなく、イノシシやシカが大繁殖している現在、生態系を復活させるためにも狼の再登場を願う向きもあるようです。

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【2】高校山岳部が人気になっています

この10年間で高校生が参加している競技スポーツの中で登山は女子は96.5%増加し、男子では64.6%増加しており、女子のサッカー増加率が37.8%、スケートが35.8%、ヨットが34.1%であることに比べると非常に人気が高いというこのようです。アウトドアブームもあり、全国で高校登山部に所属する生徒数が10年間で男女合計では71%増えているということです。

一方、登山部が設置されている学校数を見ると他競技では増加生徒数と同じような数字で伸びているのに対して、登山部男子では  −12.7%、女子では29.7%にとどまっているということです。これは高校登山部が高校の定員減や顧問のなり手不足、事故の危険などの理由で削減されがちになっている傾向があるということのようです。

全国高体連登山専門部の谷口浩平事務局長は「指導者育成が急務だが、研修を増やしても出張費がネックになっている。公的支援を得られるよう働き掛けている」、日本山岳・スポーツクライミング協会(東京)の尾形好雄専務理事は「山岳部で基礎を学んだ生徒が卒業後、リーダーになって安全な登山の仕方を周囲に教えてほしい」、日本山岳会(同)の中山茂樹副会長も「大学や社会人でも続け、雪山や海外登山のノウハウを引き継いでほしい」とそれぞれ語っていると伝えています。 河北新報 ONLINE NEWSより

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【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検

報道によれば栃木県の那須岳で春山登山の研修中に高校生らが雪崩に巻き込まれて8人が死亡し40人がけがをした事故で、警察は雪崩が起きる可能性を予見できたのに訓練を続けたことが事故につながったとして、当時講習会責任者として麓の本部付近にいた県高校体育連盟登山専門部委員長、亡くなった県立大田原高校山岳部員らの班を率いていた当時の同副委員長、そして後続の班を引率して巻き込まれた前任同専門委員長の3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めたということです。

3人の教員は既に安全に対する配慮が不十分だったとして、ぞれぞれ停職3か月から5か月の懲戒処分を受けています。

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【4】ライチョウの冬毛

先頃、御嶽山のライチョウの有精卵を木曽駒ケ岳で1羽だけ発見された雌に托卵させ生息地として定着させようとするプロジェクトが発表されて話題になっているライチョウですが、真白い羽根のライチョウが動物園でも展示されているというニュースがありました。

動物園のライチョウはもちろん雪が降っていなくとも冬になれば冬羽に変わります。身を守るための「保護色」(正しくは隠蔽色)ということですが、一般的な鳥類の換羽は1年に2回なのに対して、ライチョウは年3回換羽をするのだそうです。

雄の場合は2月ごろから変わり始め、夏羽と呼ばれる繁殖期の黒褐色の羽衣に生え揃うのは5月下旬頃になります。しかし、雌の場合は4月下旬から変わり始めて、1か月程の短期間で黄褐色の換羽に変わるそうです。この季節の換羽は翼の一部だけが生え変わります。

その後、雄は7月中旬にヒナが巣立ち、ナワバリが解消されると冬羽への換羽を始めますが、雌の場合は8月下旬から9月頃にかけて換羽を開始します。これは繁殖活動と換羽が大きなエネルギーを要するため、時期がずれるということのようです。この時の換羽は、翼の風切羽や尾羽など全身の羽毛を変え、雄も雌も暗褐色でよく似た羽色となります。

しかし、繁殖に失敗した雌は雄と同じ時期に換羽を開始するそうです。繁殖に失敗したかどうか見極めるサインになります。

そして、高山に雪が降る10月中旬頃になると、雄雌共に白い羽根に換わる3回目の換羽が始まり11月中旬には真っ白なライチョウになっていきます。

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【5】エベレストでは遺体発見が増加

エベレストでは温暖化による気温の上昇で氷雪解けが進んでおり、遭難した登山者の遺体発見が増えているとCNNは伝えています。エベレストの氷河自体も年間1mのペースで溶けている所もあり、また薄くもなっているようです。

1922年以来エベレストで命を落とした人は200人を超えており、露わになた遺体が登頂隊によって発見されるケースが増え、ネパール登山協会などによる遺体の回収も増加しているということです。高所ということでヘリコプターを使うことも出来ず、極めて困難な作業であるため遺体が発見出来ても収容は難しいようです。

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【6】行ってきました 山行Now

この時期カタクリやサクラなどを見ながらのハイキングを楽しめる低山を過去ログからご紹介します。

角田山(481m)  2016年3月31日

カタクリやユキワリソウなどが山を覆う佐渡に面した海岸近くの低山です。青い海と遥か灯台を見下ろしながらのコースはとても思い出に残ります。

三毳山(青龍ヶ岳229m)  2018年3月25日

栃木県の佐野藤岡ICから近くの「道の駅みかも」または「万葉自然公園・かたくりの里」からカタクリの大群落を見ながらハイキングコースが続きます。

浅間嶺(903m)  2018年4月5日

人里(へんぼり)のしだれ桜や頂上辺りのサクラ、スミレやカタクリなどを見つけながらのハイキングを楽しむことができます。

御前山(1,405m)  2018年4月12日  この季節、道端のいろいろなスミレやニリンソウ、アズマイチゲ、カタクリなどたくさんの花を見つけることが出来るでしょう。

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【7】編集後記

先日「大学ワンダーフォーゲル部の発足」の著者の城島紀夫さんから感謝のお便りをいただきました。前回城島さんからは追加資料として「学生登山の戦後史と現況」などをいただきホームページにも紹介させていただきましたが、それら掲載に関する感謝のお手紙でした。城島氏におかれましては高校のワンダーフォーゲル部の歴史についても是非まとめていただきたい所です。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

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中央アルプスのライチョウ

1969年以来中央アルプスでのライチョウは絶滅したとされていましたが、昨年木曽駒ケ岳でメスが1羽発見されました。その後も何度か目撃されており、12月にも冬毛になったライチョウが1羽確認されていることから環境省では中央アルプスでのライチョウの生息を定着させようという試みが計画されています。

環境省は発見されたメスのライチョウに自らの無精卵と乗鞍岳で採取したライチョウの有精卵(複数の巣から6個の採取を計画)を入れ替えて抱かせて孵化させようとするものです。ライチョウの産卵期は6月頃ですので、その頃また話題に上ってくると思われます。木曽駒ケ岳で発見された1羽がパイオニアとなって中央アルプスでの個体群として定着していったらいいですね。

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