獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン 2019 / 3 / 25
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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン3月号/2019の配信です。
東京ではサクラの開花宣言が発表されたかと思ったら、急に其処彼処のサクラが待っていたかのように咲き出しています。
今年は山での積雪が少なくてこのまま季節が進んでいくのかと思っていたら、3月に入って何回かまとまって降雪があり、再び高山は雪山に戻っているようです。
さて、今月のメールマガジンは以下の話題を集めてみました。
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【1】「狼酒」をご存知ですか
【2】高校山岳部が人気になっています
【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検
【4】ライチョウの冬毛
【5】エベレストでは遺体発見が増加
【6】行ってきました 山行Now
【7】編集後記
【8】記事の募集とメールマガジンについて
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【1】「狼酒」をご存知ですか
秩父や奥多摩あたりには狼の狛犬が据えられいる神社が多くあります。かつてニホンオオカミは地域社会や自然環境の中で確固たる位置にあり、狼信仰にも繋がっている存在でもあったはずですが、残念ながら既にその存在が途絶えてから百年以上になります。
山と渓谷社発行の遠藤公男著の『ニホンオオカミの最後』では「狼酒」(おおかみざけ)なるものが紹介されています。著者が岩手県大槌町の民家で発見したもので、江戸時代に「狼の切り取った骨肉の一片をカメに入れ、塩水を加えて心臓の薬とした」ものを代々秘薬として受け継がれていたというものです。家人が見つけた時にはまだ少し液体が残っていたということですが、遠藤氏が発見した時には既にわずかの骨しか残っていなかったようです。
先日、ニュースで遠藤氏が狼酒の中に残っていた骨を岐阜大学名誉教授で総合研究大学院大学客員研究員である石黒直隆博士に分析を依頼しDNA鑑定の結果、過去に岩手県下で見つかっているニホンオオカミのDNA配列と同じであったことが分かりました。
狼酒の発見から40年の時を経て、この酒が確かにニホンオオカミの骨を漬け込んだものであり、またそのような文化があったことが証明されたわけです。著書では狼狩りのことや狼が社会的にどのように受け入れられ、どのようにして絶滅していったかなどについても述べられていますので一読されてみてはいかがでしょうか。
ニホンオオカミの発見への期待はロマンとしてばかりでなく、イノシシやシカが大繁殖している現在、生態系を復活させるためにも狼の再登場を願う向きもあるようです。
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【2】高校山岳部が人気になっています
この10年間で高校生が参加している競技スポーツの中で登山は女子は96.5%増加し、男子では64.6%増加しており、女子のサッカー増加率が37.8%、スケートが35.8%、ヨットが34.1%であることに比べると非常に人気が高いというこのようです。アウトドアブームもあり、全国で高校登山部に所属する生徒数が10年間で男女合計では71%増えているということです。
一方、登山部が設置されている学校数を見ると他競技では増加生徒数と同じような数字で伸びているのに対して、登山部男子では −12.7%、女子では29.7%にとどまっているということです。これは高校登山部が高校の定員減や顧問のなり手不足、事故の危険などの理由で削減されがちになっている傾向があるということのようです。
全国高体連登山専門部の谷口浩平事務局長は「指導者育成が急務だが、研修を増やしても出張費がネックになっている。公的支援を得られるよう働き掛けている」、日本山岳・スポーツクライミング協会(東京)の尾形好雄専務理事は「山岳部で基礎を学んだ生徒が卒業後、リーダーになって安全な登山の仕方を周囲に教えてほしい」、日本山岳会(同)の中山茂樹副会長も「大学や社会人でも続け、雪山や海外登山のノウハウを引き継いでほしい」とそれぞれ語っていると伝えています。 河北新報 ONLINE NEWSより
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【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検
報道によれば栃木県の那須岳で春山登山の研修中に高校生らが雪崩に巻き込まれて8人が死亡し40人がけがをした事故で、警察は雪崩が起きる可能性を予見できたのに訓練を続けたことが事故につながったとして、当時講習会責任者として麓の本部付近にいた県高校体育連盟登山専門部委員長、亡くなった県立大田原高校山岳部員らの班を率いていた当時の同副委員長、そして後続の班を引率して巻き込まれた前任同専門委員長の3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めたということです。
3人の教員は既に安全に対する配慮が不十分だったとして、ぞれぞれ停職3か月から5か月の懲戒処分を受けています。
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【4】ライチョウの冬毛
先頃、御嶽山のライチョウの有精卵を木曽駒ケ岳で1羽だけ発見された雌に托卵させ生息地として定着させようとするプロジェクトが発表されて話題になっているライチョウですが、真白い羽根のライチョウが動物園でも展示されているというニュースがありました。
動物園のライチョウはもちろん雪が降っていなくとも冬になれば冬羽に変わります。身を守るための「保護色」(正しくは隠蔽色)ということですが、一般的な鳥類の換羽は1年に2回なのに対して、ライチョウは年3回換羽をするのだそうです。
雄の場合は2月ごろから変わり始め、夏羽と呼ばれる繁殖期の黒褐色の羽衣に生え揃うのは5月下旬頃になります。しかし、雌の場合は4月下旬から変わり始めて、1か月程の短期間で黄褐色の換羽に変わるそうです。この季節の換羽は翼の一部だけが生え変わります。
その後、雄は7月中旬にヒナが巣立ち、ナワバリが解消されると冬羽への換羽を始めますが、雌の場合は8月下旬から9月頃にかけて換羽を開始します。これは繁殖活動と換羽が大きなエネルギーを要するため、時期がずれるということのようです。この時の換羽は、翼の風切羽や尾羽など全身の羽毛を変え、雄も雌も暗褐色でよく似た羽色となります。
しかし、繁殖に失敗した雌は雄と同じ時期に換羽を開始するそうです。繁殖に失敗したかどうか見極めるサインになります。
そして、高山に雪が降る10月中旬頃になると、雄雌共に白い羽根に換わる3回目の換羽が始まり11月中旬には真っ白なライチョウになっていきます。
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【5】エベレストでは遺体発見が増加
エベレストでは温暖化による気温の上昇で氷雪解けが進んでおり、遭難した登山者の遺体発見が増えているとCNNは伝えています。エベレストの氷河自体も年間1mのペースで溶けている所もあり、また薄くもなっているようです。
1922年以来エベレストで命を落とした人は200人を超えており、露わになた遺体が登頂隊によって発見されるケースが増え、ネパール登山協会などによる遺体の回収も増加しているということです。高所ということでヘリコプターを使うことも出来ず、極めて困難な作業であるため遺体が発見出来ても収容は難しいようです。
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【6】行ってきました 山行Now
この時期カタクリやサクラなどを見ながらのハイキングを楽しめる低山を過去ログからご紹介します。
カタクリやユキワリソウなどが山を覆う佐渡に面した海岸近くの低山です。青い海と遥か灯台を見下ろしながらのコースはとても思い出に残ります。
栃木県の佐野藤岡ICから近くの「道の駅みかも」または「万葉自然公園・かたくりの里」からカタクリの大群落を見ながらハイキングコースが続きます。
人里(へんぼり)のしだれ桜や頂上辺りのサクラ、スミレやカタクリなどを見つけながらのハイキングを楽しむことができます。
御前山(1,405m) 2018年4月12日 この季節、道端のいろいろなスミレやニリンソウ、アズマイチゲ、カタクリなどたくさんの花を見つけることが出来るでしょう。
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【7】編集後記
先日「大学ワンダーフォーゲル部の発足」の著者の城島紀夫さんから感謝のお便りをいただきました。前回城島さんからは追加資料として「学生登山の戦後史と現況」などをいただきホームページにも紹介させていただきましたが、それら掲載に関する感謝のお手紙でした。城島氏におかれましては高校のワンダーフォーゲル部の歴史についても是非まとめていただきたい所です。
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【8】記事の募集とマガジンについて
このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。
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