メールマガジン3月号 / 2020

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会メールマガジン 2020/3/22

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン3月号の配信です。

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【1】 エベレストでもコロナの影響が

【2】雪不足はヨーロッパでも

【3】ゴアテックス製品のメンテナンス

【4】ドローンを使って遭難救助

【5】冬山にヒートテックは禁物

【6】立山恒例イベント「雪の大谷ウォーク」

【7】行ってきました 山行Now

【8】編集後記

【9】記事の募集とマガジンについて

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【1】エベレストでもコロナの影響が

昨年春のエベレスト登頂シーズンではエベレストで大渋滞が発生したことが話題になりましたが、今年は登頂シーズンを前に中国当局は新型コロナウイルスの感染防止を理由にエベレストの入山許可を取り消し、入山を禁止する措置を取りました。

また、ネパールでも13日になって、エベレストへの全ての登山を禁止すると発表しました。この禁止措置は即座に実施され、入山許可は今年4月末まで取り消されたということです。

したがって、中国側からもネパール側からも入山が禁止されたため、今季のエベレスト登山は全て禁止になりました。

いろいろな国からエベレスト登頂を狙う人が集まる登山基地で一旦新型コロナウイルスの感染が起こると、極度の高地のため呼吸器への影響が大きく、登山基地自体が極めて深刻な状態に陥ることが予想され、クラスターとなって感染が拡大する恐れもあるということでしょう。

都市部だけではなく、8,000mもの高地でもコロナウイルスの影響が出て来ています。

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【2】雪不足はヨーロッパでも

日本でも今シーズン雪不足が話題になっていますが、フランスのピレネー山脈のスキー場では気温が10度を超えていて、暖冬による雪不足が深刻な状況だそうです。そのため、スキー場ではヘリコプターを使って何十トンもの雪を搬入して営業している所もあるということです。

先月のメールマガジンでもフランスのモンブランの氷河が縮小していることを取り上げましたが、イタリアのドロミテ地方にあるマルモラーダ氷河も同じように縮小し、雪崩の危険が増しているということです。そのため、山岳救助隊は月に2回、標高2,000メートルの地点で雪崩の救助訓練をしているそうです。

現在のペースで氷河が縮小し続ければ、マルモダーナ氷河は2090年までに消滅するとの試算もあるということです。

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【3】ゴアテックス製品のメンテナンス

今や雨具をはじめアウターや登山靴などにも透湿防水素材のゴアテックス(GORE-TEX)が使われています。しかし、メンテナンスが面倒そうだし、あまり洗わない方がいいんじゃないかと思って何となく洗濯をためらっていたので、調べてみました。

そこで、ゴアテックス製品を洗濯機で洗う方法をご紹介します。

まず、洗う前にはファスナーやベルクロ、コード類などは全て閉じておきます。収納式のフードは開いて出しておきます。これは生地を痛めたり洗いむらが起こらないようにするためです。また、同様の理由でネットに入れて洗うといいそうです。

洗う水の温度は40ºC 以下のぬるま湯がいいようです。ただし、洗剤分が残っていると撥水性能の低下につながるため、少量の液体洗剤で洗い、すすぎは 2回しっかりと行います。柔軟剤は使用しません。脱水は生地を痛めてしまう恐れがあるのでNG。また、汚れがひどいものと一緒に洗うのも避けます。

洗った後は強く絞ったりせず、水分を軽く切ってから吊り干しします。紫外線は生地を劣化させる原因になりますので、風通しのいい日陰に干すといいそうです。

また乾燥後、熱を加えることで撥水性が回復するので、低温設定で乾燥機で加熱するか、当て布をしてアイロンがけをするか、ドライヤーで表面に熱を加えます。これは撥水効果を高める大事なポイントになります。生地に熱を加えることによって表面の産毛のような繊維が立ち上がり撥水力が向上するということです。

乾燥機が使用できないゴアテックスジャケットも稀にありますので、乾燥機を使用する際は洗濯タグをチェックすることが必要です。また、シームテープが剥がれているなど、劣化が進んでいる場合も乾燥機は使用できませんのでご注意が必要です。

洗濯後、加熱しても充分に撥水性が回復しない時は、溶剤につけ込むタイプやエアゾールタイプなどの市販の撥水剤を使います。溶剤につけ込むタイプの撥水剤はむらなく生地に撥水加工ができます。

ちなみに洗濯するとゴアテックスの透湿防水効果が落ちるのではないかとちょっと心配になりますが、ゴア社では使用の度に洗濯することを推奨しています。

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【4】冬山にヒートテックは禁物

冬山にヒートテックはタブーだそうです。都会では冬場の必須アイテムのようなヒートテックの下着ですが、山ではNGだそうです。理由はヒートテックは汗冷えするからだそうです

暖かい下着なので冬山でも良さそうなものですが、そもそもヒートテックが暖かいのは適度の汗が特殊な繊維と擦れて発熱し、薄い素材にもかかわらず熱を溜め込むことができるからです。そのためレーヨン素材のヒートテックはポリウレタンやポリエステルに比べ速乾性に劣るため、一定以上の汗をかくとなかなか乾かないので、逆に冷えてしまうのだそうです。

ちなみにヒートテックには男性用と女性用がありますが、サイズやデザインの形状だけの違いではないそうです。男性用はより汗をかく作業に向くように設計され、女性用はより肌に優しい保湿性を高めた設計がされているそうです。

そういえば先日MRIの検査をした時に「ヒートテックは付けてませんか。」と尋ねられました。MRIは濡れた衣類を付けての検査は厳禁ということで、汗を吸収するシステムのヒートテックはNGなんだそうです。調べてみたら火傷をすることもあるそうです。

昔は冬山となるとラクダの下着を付けたりしていましたが、近頃はメリノウールを素材とした物が主流となっているようです。やはりお高いですが。

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【5】ドローンを使って遭難救助

小型無人機「ドローン」を活用して山岳遭難者捜索や山小屋への物資の搬送などいろいろ試行されていますが、青森県大鰐町の「JUAVACドローンエキスパートアカデミー青森校」ではドローンを活用した冬山遭難救助の実証実験を行ったということです。冬山での遭難者の捜索に加え、救助隊が到着するまでに要救助者に救援物資を届ける実証実験は国内で初めてということです。

実証実験は冬山登山者2人が遭難した想定で、アカデミー職員が現地本部からドローンを離陸させ、手元のモニターを見ながら操縦。赤外線のセンサーによる熱感知などで遭難者を発見すると、衛星利用測位システム(GPS)で緯度・経度を測定し、本部に座標を送信するというものです。

また、判明した座標を基に約1キロ離れた遭難者の所に防寒具や飲料などが入った約2キロの小箱を取り付けたドローンを本部から発進させ、上空約100メートルを時速約18キロで自動航行して現着し、着陸後に自動で小箱を切り離して物資を届けるという救援物資の輸送訓練も行いました。

今後、積載重量を増やすなど改良していきたいということですが、一番ネックになるのは風や雪、雨などの気象条件をいかにクリアしていけるかということではないでしょうか。さらなる改良を期待したいと思います。

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【6】立山の恒例「雪の大谷ウォーク」

毎年恒例の立山の春のイベント「雪の大谷ウォーク」は立山黒部アルペンルートの開通する4月15日から行われます。現在、室堂の積雪は6.7mだそうです。「雪の大谷」は積雪量が多い時には20mにもなるそうですが、今年は降雪量が少なかったのでどれくらいの積雪になったのでしょうか。積雪量を当てる懸賞付きのクイズも設定されています。

15日から全線開通となりますが、部分開通は10日からだそうです。

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【7】行ってきました 山行Now

【新着山行記録】

鳴神山(桐生市) 2020.3.12

赤城山(黒檜山 駒ヶ岳) 2020.3.19

17日には霧氷で真っ白だったそうです。

【3月の過去ログから】

北横岳(2480m)2016.3.21

角田山(新潟県西浦地区) 2016.3.31

現在5分咲きのようです。

三毳山(栃木県佐野) 2018.3.26

現在タカクリは満開、見頃だそうです。

沼津アルプス(静浦山地)2018.3.18

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【8】編集後記

コロナウイルスが猛威を奮っています。イタリアではついに死者数が発祥地の中国を超えてしまいました。棺桶を乗せた自動車が列をなしている映像はゾッとして震えが来るほどです。

こんな状況では、なかなか他国からの援助も難しいのでしょう。オリンピックどころではない状況でしょうか。

景信山あたりで”桜を見ながらビールでも”といきたいところですが、それもなかなか無理のようです。

6月にはOB会の総会も予定しています。それまでには落ち着いていることを期待しています。

みなさん、”感染しないよう”  “感染させないよう” 気をつけてこの状況を乗り切りましょう。

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【9】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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