「メールマガジン」カテゴリーアーカイブ

メールマガジン7月号 /2019

DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン7月号/2019の配信です。

7月は涼しいのはいいのですが、雨ばかり続いていてカビが生えてきそうです。これで、一気に暑くなればなったで体調を崩してしまいそうです。

さて、今年の総会も無事終わり、会員の近況報告なども聞きながら旧交を温めることができました。残念ながらHPでもお知らせしました通り、OBの仮屋園茂雄さんが体調を崩されていて去る5月2日にお亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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【1】第34回総会

【2】伊藤正一著 「黒部の山賊」

【3】伊藤正一写真展について

【4】古(いにしえ)の登山者

【5】木曽駒ケ岳のライチョウは全滅か

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とマガジンについて

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【1】第34回総会

2019年6月30日、北千住「明日香」にて第34回総会が開催されました。参加者は0Bが12名、家族会員が!名でした。総会では今年度の役員、会計、秋の親睦会について話し合いました。

役員は、会長は冨樫克己、会計担当が中野茂、広報担当が手島達雄と3名とも留任ということで承認されました。

秋の親睦会は9月15日〜16日に小諸の日新寮ということになりました。時期が近づきましたらおハガキを差し上げますが、ご予定のほどよろしくお願いします。

総会での承認事項についてはこちらからご覧ください。

総会での様子についてはこちらからご覧ください。

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【2】伊藤正一著「黒部の山賊」のご紹介

「終戦の1945年、里は極度の食糧難にあえいでいた。あちこちに行き倒れの姿が見られ、都会の焼け跡では毎夜ピストル強盗が横行していた。山もまた荒れ果てていた。広い北アルプスには登山者の姿はほとんど見られなかったにもかかわらず、山小屋では布団や窓ガラスまでが盗み去られていた。そして翌年7月濁小屋ではついに2人の登山者が物盗りに撲殺されるという事件まで起きたのだった。

伊藤正一はこのような世相の中、上高地西糸屋の奥原英雄氏などの仲介により戦争で持ち主をなくした三俣蓮華小屋を買い取ることになる。物理学を志していた正一は、自ら考案した新型飛行機エンジンの設計案を陸軍航空技術研究所に採用され、戦中は東京–松本間を行き来しながら開発に没頭していた。しかし、敗戦によりその方面の研究の道は事実上潰えてしまう。

古里の松本に近い北アルプスの自然にかねてより愛着を持っていた正一は、人生の空白期間の活用法として、ある意味全く畑違いの世界の冒険に身を乗り出すことにしたのである。ところがいざ三俣小屋の視察に行こうと準備している矢先に正一は耳を疑うような噂を聞く。”三俣方面に前科30犯の凶悪犯がいて、黒部渓谷一帯を荒らしまくっている。彼は登山者や猟師を脅しては物を盗っており、昔から黒部方面での行方不明者は全て彼の手にかかって死んだものである。三俣小屋は彼らに占拠されているらしい・・・。世相が世相だけに山賊たちの噂は真実味を持って人々に伝播していった。正一は現場に乗り込む前にまずは状況を把握しようと試みるが、実態を知る者は誰もおらず、とうとう1946年夏、友人2名とともに三俣小屋に向かうことにする。そこで一行を待ち受けていたのは・・・」(「源流の記憶」プロローグから抜粋)

底本「黒部の山賊」伊藤正一 2014年 山と渓谷社刊  伊藤正一写真集 「源流の記憶」2015年 山と渓谷社刊

三俣山荘、水晶小屋、湯俣山荘、雲ノ平山荘を運営、雲ノ平への最短ルートとなる新道開発など黒部源流部山域の開発の中心的存在となった伊藤正一氏の写真展が下記の内容で現在丸の内で開催されています。(伊藤正一氏は2016年6月17日お亡くなりにな っています。)

DWV.OBの冨樫氏も写真展を観てきたと聞いてもおり、今回メールマガジンでもご紹介してみました。特に定本「黒部の山賊」がとても面白かったです。当時ベストセラーになったということでしたが、今回初めて読んでみました。

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【3】伊藤正一写真展について

会期 2019年6月28日(金)〜7月25日(木)    会場 エプサイトギャラリー(東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル エプソンスクエア2F)

時間 10:00〜18:00(最終日は14:00まで)    日曜休館 入場料 無料

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【4】古(いにしえ)の登山者

剱岳は1906(明治39)年、陸軍参謀本部陸地測量部(現国土地理院)の測量隊が「点の記」を記すべく史上初の登頂を果たしましたが、頂上直下に奈良時代か平安時代の修験者が持っていたと思われる錆び付いた鉄剣と銅製の錫杖を発見して持ち帰っていることが知られています。そんな昔に剱岳を登っていたなんて信じられない気もしますが、本当に大昔から人は山に登っていたのですね。

立山開山縁起によると立山は越中国司の息子の佐伯有頼によって飛鳥時代の701年に開山されたといわれています。また、白山は奈良時代の717年に修験道の泰澄という僧が登頂を果たし、今年開山1300年を迎えています。

平安時代には富士山などもすでに登られていたようですし、戦国時代の1584年には越中富山の城主の佐々成政が秀吉を倒す相談のために富山から厳冬期(12月)の立山のザラ峠、針ノ木峠を越え信濃路を通って浜松の徳川家康に会いに行き、再び往路を帰っていったという伝説が残っています。

槍ヶ岳は播隆上人によって1828年に登頂され、1640年に加賀藩によって組織された黒部奥山廻り役の役人は1870年まで藩林保護のために北アルプスの主峰のほとんどを登って回っていたといいます。

1820年前後にはおおよその名だたる山が踏破されていたようです。1820年代は江戸時代の文政年間にあたり、シーボルトが登場してくる時代であります。情報も装備も十分ではなかった時代に登頂を果たそうという思いとはどんなものだったのでしょうか。

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【5】木曽駒ケ岳のライチョウは全滅か

乗鞍岳から採卵されて木曽駒ケ岳のメスのライチョウに托卵させていたニホンライチョウの6個の卵のうち5個は無事孵化したものの5羽とも天敵に食べられるなどして全滅したとみられると環境省が見解を示しました。

調査した担当者によるとメスの成鳥は生存を確認できたものの雛は発見できず、寒さや雨で衰弱したり、キツネやテンなどの天敵に食べられてしまった可能性があるということです。

残念ながら今回のトライヤルは失敗でしたが、ニホンライチョウの生息範囲の拡大によって安定的なニホンライチョウ生存が図られればいいのですが。

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【6】行ってきました 山行Now

HPにある8月の山行記録を集めてみました。

会津駒ケ岳(2,133m)  2016年8月19日

唐松岳(2,696m) 2017年8月9

岩木山(1,624m) 2017年8月20日

八甲田山(1,585m) 2017年8月21日

白馬岳(2,932m) 2017年8月27日

立山 (別山乗越)  2018年8月29日

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【7】編集後記

例年だと関東地方の梅雨明けは7月20日前後ですか、今年はいつ頃になるのでしょうか。

今年の梅雨は本当にしっかり雨ばかりが続いて、東京の6月28日から7月18日までの日照時間は11.5時間で平年の14%だったそうです。

「梅雨明け10日」という言葉がありますが、梅雨明け直後の10日間はとても良い天気が続く特異な時期だということです。太平洋高気圧は10日ほどの周期で強弱を繰り返しており、強くなった太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げるということになるので、梅雨明け直後はしばらく安定した天気が続くことが多いようです。お出かけの狙い目かもしれません。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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メールマガジン6月号 / 2019

6/ 30 /2019 DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン6月号の配信です。

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【1】シカ問題が深刻になっています

【2】エベレストは大混雑

【3】御嶽山の頂上ルート制限解除

【4】中央アルプスのライチョウ

【5】平成30年の遭難統計

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とマガジンについて

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【1】シカ問題が深刻になっています

近年、里山では農家がイノシシ、サル、シカなどによる被害から守るために電気柵などを設けているのを目にしますが、里山だけでなく奥山を歩いていても当たり前のように樹木に巻かれたネットや動物柵などを目にします。これは主にシカの増加による生態系等被害を防ぐものです。

反芻機能を持つシカはササやドングリ、木の葉、樹皮などを完全消化することができ、しかも1日に5kg以上の植物を食べ、特に毎年角の生え変わる必要のあるオスはそれ以上を食べる大食漢のようです。

また、繁殖能力が高く、1歳の秋から妊娠できるようになり、その後毎年出産するので条件が良ければ加速度的に増えてしまうという特性を持っています。基本的には雌雄別の群れで行動しますが、用心深く、夜行性もあり運動能力も高いので簡単には防衛や捕獲することができないようです。

捕獲頭数は年々増えているものの、それをはるかに上回る勢いででシカが増加しているのが現状です。

シカの被害の現状や増加原因などこの記事の続きはHPでご覧ください。

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【2】エベレストは大混雑

エベレストの登山シーズンは4月から5月の「プレモンスーン」と9月から10月の「ポストモンスーン」というモンスーンをはさんだ2期になります。約4ヶ月のシーズン中でルート開通時期と気象状況を考慮すると登山可能の日数は1年に2ヶ月程度になってしまいます。

ルートはネパール側とチベット側にありますが、ネパール政府だけで今年は5月19日現在で381通の登山許可を発行しているそうです。

昨年のプレシーズンは天候が安定していたので、5月の登頂者数は過去最高の807人でした。ルートの内訳としてはネパール側から563人、チベット側から244人ということでした。

例年5月中の登頂可能日は10〜15日ほどのようでしたが、今年はサイクロンの影響でシェルパがロープをフィックスしての開通が遅れていて、さらに天候もよくなかったので登頂を目指すたくさんのパーティーが待機させられていたようです。

5月15日に8人のシェルパが頂上までのルートを開いたと同時に、30人以上が登頂したもようです。しかし、5月24日には天候が悪化するとの予報になったため、22日には250人以上が登頂し、サウスコルには同じかそれ以上の人が待機していたようです。

2時間待ちの渋滞状態で後ろにも50人が控えていたとの話も伝わっており、登ることも降ることもできずに身動きできない状態が何時間も続いていたようです。

8,000mを超える雪の山中で待機する時間が多いということは酸素ボンベの調整などもあり、高山病や体調悪化のリスクも高まるとことなります。以前にも大渋滞が発生していたことがあったようですが、今シーズンのエベレストでの死亡者数は11 人に及んでおり、まさに生死に直結した問題になります。

近年は公募登山(ツアー登山)が主流になっているので経験が浅く実力のない人も金を払えば行かせてしまう主催者やガイドのリーダーシップの問題、チベット政府の問題、気候の変動などもあり、エベレスト登山のあり方が問われています。

今回のエベレスト大渋滞については衝撃的な画像が配信されています。著作権の問題もあるので画像を添付することは避けますが、Face Bookの記事をシェアしましたのでご覧ください。

動画への外部リンク

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【3】御嶽山の頂上ルート制限一部解除

昨年は剣が峰の頂上山荘の跡地に避難用シェルターが完成したことで9月に13日だけ通行が解除になりましたが、今年は建て替えが終わった町所有の二ノ池山荘が営業を開始される7月1日から10月上旬までの期間、二ノ池分岐から剣が峰まで通行が解除されるので頂上までのルートが開通することになりました。

黒沢口は六合目の鹿ノ瀬までローブウェイで行かれる人気コースで、昨年期間限定解除の折にも2014年以来の登山ということもあってたくさんの登山客が押し寄せました。去年は山小屋でヘルメットの貸し出しもありましたが、今年は各自持参になるようです。

なお、王滝村の王滝口ルートは安全対策が完了していないので規制が継続されていますが、今年の秋には解除される見込みのようです。

昨年の御嶽山登山の記録はこちらから

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【4】中央アルプスのライチョウ

先のメールマガジンやHPでもご案内しましたが、50年以上もライチョウの生息がなかった中央アルプスの木曽駒ケ岳で昨年メスのライチョウが1羽見つかりました。

環境省ではライチョウの絶滅のリスクを減らすべく乗鞍岳で採卵した有精卵と入れ替えて托卵させ中央アルプスでのライチョウの生息につなげようと計画が進んでいました。

この度、木曽駒ケ岳のライチョウの無精卵10個が確認され、6月8日に乗鞍岳で採卵された有精卵との差し替えが実施されました。

うまくいけば木曽駒ケ岳生まれのライチョウが誕生するということです。

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【5】平成30年の遭難統計

昨年2018年に全国で起きた山岳遭難は2661件で、遭難者数は3129人に上り、いずれも統計が残る1961年以降で最多だったことが13日、警察庁により発表されました。

死者・行方不明者は計342人で、354人だった2017年に次いで2番目に多かったようです。遭難者の約7割がハイキングや沢登りなどの登山者だったほか、山菜・キノコ採りが約1割を占めています。

遭難者の年齢層別では60歳以上が全体の半数を超え、中でも70代と60代がそれぞれ698人、692人と多かったようです。

都道府県別の発生件数では長野県が297件と最も多く、北海道201件、東京都147件がそれに続きます。

外国人の遭難者は169人に上り、過去5年間で約5倍に増加しました。このうち、111人が訪日観光客で、半数を超える61人はスキー場が管理していない雪山でのスキーやスノーボード目的だったようです。

警察庁の担当者は「安全な計画や十分な装備品の準備を心掛けるとともに、道に迷ったと思ったらすぐに引き返すなど的確な状況判断に努めてほしい」と話しています。

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【6】行ってきました 山行Now

この時期、梅雨の晴れ間を狙っての登山となりますが、今年は雨が降る日数が多いようです。今月は日光周辺の6月中の記録を集めてみました。

尾瀬ヶ原 2019年6月13日

日光 男体山2,432m 2019年6月27日

至仏山(2,228m) 2016年6月26日

日光白根山(2,578m) 2016年6月19日

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【7】編集後記

東武日光線の特急に乗っていて、ゴミをデッキのゴミ箱に捨てようとしたらG20のセキュリティーのために閉鎖されていて、捨てられなくなっていました。ホームの自動販売機もシールが貼られていました。大阪で高速やコインロッカーが閉鎖されているのは知っていましたが、日光行きの列車までかと驚きました。

来年の2020オリンピック・パラリンピックまであと1年。来年の7月はどんなことになっているのでしょうか。ちなみにクライミングやカヤックなどオリンピックのチケットを申し込みましたが他のも含めて全て落選でした。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

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メールマガジン5月号/2019

△▲△▲△ も くじ  △▲△▲△
 
【1】ラジウスはどこの国のメーカー?
【2辰野勇の「モンベルの7つの決断」
【3「コロンビア」のゴッドマザー
【4】シュイナードの作った2つのブランド
【5】「ザ・ノースフェース」の創業者
【6】行ってきました 山行Now
【7】編集後記
【8】記事の募集とマガジンについて
 
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【1】ラジウスはどこの国のメーカー?
 

「さかいや」の72㎝のキスリングのタッシュに入れた凹んだ灯油臭いラジウスの四角い缶とゴーと唸る青い光を懐かしく思う方も多いのではないでしょうか。

灯油やホワイトガソリンを用いたポータブルストーブはプリムス、スベア、オプティマス、ラジウス、ホエーブスと、いろいろなメーカから作られています。特に当時の日本ではラジウスがかなり普及していたようです。さて、このアウトドア用のポータブルストーブですが、オーストリア製のホエーブスを除きどれもスエーデン製なのをご存知だったでしょうか。

スエーデンではプリムス社が初めて灯油(ケロシン)を用いたコンパクトストーブを生産しました。フラン・ヴィルヘルム・リンドクヴィストが1862年に圧縮空気を利用した無煤煙のケロシン(灯油)ストーブを発明しました。そして、1892年、プリムス株式会社を設立し、プリムスストーブの量産を開始しました。ナンセンやアムンゼンが北極や南極に携帯していったのがプリムスストーブであり、ヒラリーとテンジンがエベレストで使っていたのもプリムスストーブでした。
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【2】辰野勇の「モンベルの7つの決断」

第一の決断 28歳で起業を決断

高校卒業後スポーツ用品店に住み込みで働き始めますが、店主からロッククライミングは危険だからやめるように言われ、父親が亡くなったことを理由にして会社を辞めます。その後、山好きの恩師の紹介で登山用品専門店の白馬堂に就職します。営業成績も良く本店の店長を任せられたそうです。仕事の傍クライミングを続け、4ヶ月の休暇をもらって21歳にしてアイガー北壁の第2登を果たします。白馬堂主催での登山学校を開設し、日本で初めてのロッククライミングスクールを運営することになります。

23歳で結婚しますが、会社の先輩と喧嘩をして店を辞めることになります。その後、白馬堂の顧客で山岳部のOBでもあった方の紹介で総合商社に就職し繊維部門の仕事に就くことになります。商社で仕事をしていく中で、自分でものづくりをしたいという気持ちが強くなり28歳で退社、起業を決断します。母親から200万円を借りて会社を登記し、銀行から引き出して母親に返し実質資本金ゼロからのスタートを切ります。アウトドア関係の会社モンベルの設立です。その後山仲間二人が加わりますが、はじめはスーパーの買い物袋の企画製造納品という仕事だったようです。その後、デュポンの素材で寝袋の製作に仕事がシフトされていきます。

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【3】「コロンビア」のゴッドマザー
 

ウエアからシューズ、バック、アクセサリーまで製作販売するアウトドア用品のメーカーであるコロンビアスポーツカンパニーの創業者はポール・ラムフロム。

彼はドイツでシャツの縫製工場を営んでいましたが、1938年にアメリカのオレゴン州ポートランドへ移住します。はじめは帽子問屋の権利を買い取り、近くを流れる川の名前からコロンビアハットカンパニーという名称の会社を立ち上げます。

ラムフロムの次女ガー・ラムフロムは10代だった頃から家業を手伝うことになります。
 
後に社長を引き継ぐことになるニール・ボイルは1950年からコロンビアの事業に参加し、ガートと結婚します。

ガートは夫ニールとその友人のためにポケットのたくさんついた釣り用ベストを考案しミシンを使って仕上げます。この釣り用ベストがとても好評だったので、1960年にはそれを社の製品とし生産してヒット商品になります。

この続きはこちらからご覧ください。


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【4】シュイナードの作った2つのブランド
 

「エルキャピタン」での”クリーンクライミング”など、ヨーロッパのクライミングからアメリカへ流れを変えた立役者でもあるクライマーのイブォン・シュイナードは同時に現「ブラックダイヤモンド」や「パタゴニア」の創業者でもあります。

イヴォンは少年の頃、狩猟のために鷹やハヤブサを調教する南カリフォルニア鷹狩団体に所属しており、岩壁の鷹の巣を取るための懸垂下降を教わったりしたことからクライミングに目覚めていきます。

1年中、週末にはどこかの岩を登るような日が続きますが、やがて舞台をヨセミテに移します。ヨセミテ国立公園は「エルキャピタン」をはじめ渓谷にそそり立つ白い花崗岩の岩壁が特徴でクライマーのメッカにもなっている所でした。
「エルキャピタン」は谷床から千メートルもある一枚岩で必要とされるピトン(ハーケン)の量も半端ではなかったので、自作でビトンを作り始め、繰り返し使うことができるクロムモリブデン鋼を使ったピトンを開発します。イヴォンの作ったピトンは評判がよく、山仲間にどんどん広がり、1個1ドル50セントのピトンに注文が殺到するようになります。ピトンを作りながらクライミングする日々が続いていきます。やがて手作りでは製造が追い付かなくなり、道具や金型、機械を整えての量産の必要に迫られます。
 
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【5】「ザ・ノースフェース」の創業者

ダグラス・トンプキンスは1943年3月20日にオハイオ州で生まれました。12歳でロッククライミングを始めた彼は、スキーや登山にのめり込んでいきます。17歳になると、高校を卒業しないままコロラドへ渡ります。ヨーロッパや南米で働いて資金を貯め、スキーに明け暮れていきました。

1964年にサンフランシスコで結婚し、1966年にはスージー・トンプキンスとともにスキーやバックパック用品を取り揃えた小さなお店を開きました。これが「ザ・ノースフェース」のスタートになります。当初から人気のお店で、顧客であったハップ・クロップが経営に参画し、当時としては画期的だったダウンジャケットやバックパック、新型のテントなどの商品を開発するなど爆発的なヒットとなりました。

しかし、トンプキンス夫妻は2年後にはお店をハップ・クロップに売却して、親友のイヴォン・シュイナード(後のブラックダイヤモンドやパタゴニアの創業者)とともに南米パタゴニア目指してサーフボードや登山道具と旅を記録するための16ミリのカメラをバンに乗せ旅に出ます。

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【6】行ってきました 山行Now
 
過去ログからこの時期の山行記録を集めて見ました。
 
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【7】編集後記
 
屋久島では大雨によりハイカーが孤立して自衛隊の出動が要請されたり、箱根山の火山噴火レベルが2に引き上げられたりしています。高山でも雪解けが進んできていますが、極端な気象変化や地殻地形の変動が続いていることに伴って大きな事故が怒らないことを祈るばかりです。
さて、今年度のOB会総会のご案内は届いていますか。今年はいつも総会で使っていた涵徳亭の大広間がリニューアルのため使えないので、都心から少し離れますが6月30日に北千住の「明日香」で行うことになりました。あらかじめ人数確認が必要なので、5月中に出欠席の確認の返信をよろしくお願いします。
34回総会の会場MAPを含めたご案内はこちらからもご覧いただけます。
 
 
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【8】記事の募集とマガジンについて
 
このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

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メールマガジン4月号/2019

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会メールマガジン 2019/4/29

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン4月号/2019の配信です。

今年のGWは改元もあって歴史的なものとなっていますが、皆さんの予定はいかがでしょうか。

連休前の混雑を避けて残雪期の至仏山を計画していましたが生憎の雨になってしまったので、来年に持ち越しになってしまいました。至仏山は植生保護のために鳩待峠までの通行が可能になる4月中旬からGWが過ぎるまでの間だけ残雪期の登山が楽しめますが、雪解けが進み尾瀬ヶ原のミズバショウやワタスゲが終わる7月になるまでは立ち入りが禁止されてしまいます。

さて、今月のメールマガジンは以下の話題です。

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【1】八ヶ岳の横岳の標高が変更

【2】クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備

【3】大雪山で噴火警戒レベルの運用開始

【4】韓国人の訪日登山が人気な訳

【5】登山用語の変遷

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とマガジンについて

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【1】八ヶ岳の横岳の標高が変更

八ヶ岳の横岳の標高が2829mから2830mに改定されました。最高地点の場所が明確でなかったので標高がはっきりしていなかたようで、国土地理院は現地測定による標高変更を行い1829メートルの地点を1830メートル最高地点にした模様であります。

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【2】クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備

クラウドファンデングでの山小屋や登山道の整備が進んでいます。茅野市では登山道整備費をクラウドファンディング型のふるさと納税で調達する計画が進んでいるようです。首都圏からのアクセスも良く、日帰り登山も可能な八ケ岳は年間19万人余が訪れており、クラウドファンディングにより広く協力を求め、返礼品として八ケ岳にちなんだグッズにすることを検討しているとのことです。このように地方自治体がふるさと納税制度を活用し、寄附金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を募るガバメント・クラウドファンディング(GCF)が広がりを見せています。

諏訪市では平成31年2月8日(金)より「霧ヶ峰高原・廃屋解体プロジェクト」を立ち上げ、 20年来放置された廃屋旅館が市有地上に存在している問題の解決にあたりたいということです。また、平湯温泉観光協会では北アルプスの乗鞍岳の乗鞍新登山道を整備すべく2016年から3年連続でクラウドファンディングを利用して整備事業を実施していました。

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【3】大雪山で噴火警戒レベルの運用開始

乗鞍岳で噴火警戒レベルの運用が始まるとホームページでもお知らせしましたが、大雪山でも同様に噴火警戒レベルの運用が3月16日から始まったそうです。大雪山ではロープウェイ姿見駅から旭岳にかけてのエリアが想定火口域となっています。噴火警戒レベル2になるとロープウェー旭岳駅、間宮岳、裾合平分岐の3地点で登山道が立ち入り規制されることになります。

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【4】韓国人の訪日登山が人気な訳

北海道のニセコは今やパウダースノーの新雪を求めて南半球のオーストラリアなどから沢山の人が押しかけています。海外にはもっと軽い雪の所があるようですが、日本のように当たり前のように新雪が楽しめる所はないそうです。飛行場から2時間足らずでスキー場に着ける立地も人気の理由のようです。近頃は混雑を避けた人の流れが白馬の方にもシフトしているようです。

スキー同様に登山でも海外からたくさんの人が来ています。中国地方の名峰、伯耆大山では韓国からたくさんの人が押し寄せているそうです。鳥取県の境港と韓国を結ぶ客船の就航が契機になったようです。韓国ではハイキングなどのアウトドアスポーツがとても人気のようで、韓国人が最も好きな趣味が「登山」だそうで、10人のうち2人以上が毎月1回以上登山を楽しんでいるということです。また、「登山服」に対しても並々ならぬ思い入れがあるようで、海外の観光地で登山服を来ているのは韓国人といわれるほどようです。アウトドア市場は2014年当時で7千億円の規模に達しており、米国に次いで世界2位だったということです。しかし、2017年には4.5千億円規模にまで縮小してきていてということで業界は復活に向けて躍起になっているようです。

韓国には森林限界を越えるような山がないために、日本アルプスのような高山の雰囲気を求めてツアーを組んで沢山の人が来ているのです。中でも北アルプスの槍ヶ岳から北穂高、大キレット、奥穂高岳の縦走4泊5日で14万円のツアーが人気になっているそうです。

岩や雪の峰、高山植物、特異な形態の火山、湿原、巨木や森林、苔、沢や滝など多様性に満ちた環境がすぐ手に入る日本の自然環境は海外の人からも注目されていて、日本人も知らない所や良さが逆に海外の人によって再認識させらてもいます。

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【5】登山用語の変遷

ザイル、アイゼン、コッヘル、ハーケン、シュラフ、チンネ、ヒュッテ、ブロッケン、モルゲンロート、シュリンゲ、ザイテングラート、ヤッケなど登山関係の用語にはドイツ語がたくさん使われています。近代医療関係にも馴染みのあるドイツ語ですが、山の用語にドイツ語が多いのは日本の近代登山を牽引した人たちがベルナーオーバーラントなどを中心にしたドイツ語圏にあるヨーロッパアルプスを舞台に活動していたことからのようです。その後フランス人で「星と嵐」を著しヨーロッパ6大北壁を征服し新たな時代を気づいたガストン・レビュファの影響もあってクーロワールやピオレ(ピッケル)などフランス語による用語も使われるようにもなっていきました。また、イタリアはスカルパ、ガルモント、ドロミテ、ノルディカ、スポルティバ、ザンバランなどの登山靴や、ビブラムのソールなどのが人気で、グリベル、カシン(カンプ)などの登攀用具も人気がありましたが、登山用語としては定着しなかったようです。

また、1990年代になるとヨセミテなどを舞台にフリークライミングが盛んになるにつれて英語による登山用語が使われるようになってきました。ザイルからロープ、シュリンゲからスリング、ジッヘルからビレイに変わっていってきています。このように登山用具も時の影響力のある国の言葉が使われているようです。

スリーピングバック、バックパック、クッカーあたりまでは分かりますが、ゲーター、リーシュベルト、カトラリー、リッド、ベースレイヤー、シェル、アウターなとど聞き慣れない言葉が多くなってしまいました。各国の登山形態のトレンドや登山メーカーが及ぼす力学によって使われる言葉も変わっていくのでしょう。

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【6】行ってきました 山行Now

新しい山行記録がありませんので、5月を中心に過去の記録をご紹介します。

四阿屋山(2354m) 2017年4月20日         石裂山(879m) 2017年4月27日

鍋割山(1273m) 2018年4月29日            鳴虫山(1103m) 2017年5月4日

川苔山(1364m) 2018年5月5日              天城山(1406m) 2017年5月12日

雨の尾瀬ヶ原 2018年5月17日              両神山(1723m) 2016年5月19日

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【7】編集後記

GWの初日の土曜日は藤沢で1日外仕事をしていました。東京は天気だつたようですが、藤沢あたりでは予報が外れて冬に戻ったかのような気温でほぼ一日雨。濡れながらの仕事で低体温症気味でした。「山では雪だろうな」と思っていましたが、新聞では槍ヶ岳、唐松岳、北ノ俣岳、雷鳥沢などで遭難があったと告げていました。晩秋や晩春あたりの山は天気が急変すると真冬の山になり、大事故につながることが多くあります。このGWはあまり天気が良くないようで更に大きな事故が起きなければいいなと思っています。

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【8】記事の募集とマガジンについて

このメールマガジ ンは毎月1回(発行日は不定)、OB 会会員にお送りしているものです。次号以降配信が必要ない方は、メールでその旨お知らせください。また、記事はホームページにリンクしていますので、今後別のアドレスへの配信を希望される方はその旨連絡下さい。

本ホームページでは記事を募集しています。投稿・寄稿をどうぞお寄せ下さい。山行記録は当時のものでも個人の新しい記録でも結構です。当時の写真だけでも記録として蓄積したいと思っていますので、宜しくお願いします。山行記録のほかに、紀行文、コラム、近況報告などの直接投稿やメールでの寄稿もよろしくお願いします。

※投稿やお問い合わせメールは dokkyo.wvob@gmail.com 担当手島までお願いし ます。

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獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン

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メールマガジン3月号/2019

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン 2019 / 3 / 25

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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン3月号/2019の配信です。

東京ではサクラの開花宣言が発表されたかと思ったら、急に其処彼処のサクラが待っていたかのように咲き出しています。

今年は山での積雪が少なくてこのまま季節が進んでいくのかと思っていたら、3月に入って何回かまとまって降雪があり、再び高山は雪山に戻っているようです。

さて、今月のメールマガジンは以下の話題を集めてみました。

△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△

【1】「狼酒」をご存知ですか

【2】高校山岳部が人気になっています

【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検

【4】ライチョウの冬毛

【5】エベレストでは遺体発見が増加

【6】行ってきました 山行Now

【7】編集後記

【8】記事の募集とメールマガジンについて

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【1】「狼酒」をご存知ですか

秩父や奥多摩あたりには狼の狛犬が据えられいる神社が多くあります。かつてニホンオオカミは地域社会や自然環境の中で確固たる位置にあり、狼信仰にも繋がっている存在でもあったはずですが、残念ながら既にその存在が途絶えてから百年以上になります。

山と渓谷社発行の遠藤公男著の『ニホンオオカミの最後』では「狼酒」(おおかみざけ)なるものが紹介されています。著者が岩手県大槌町の民家で発見したもので、江戸時代に「狼の切り取った骨肉の一片をカメに入れ、塩水を加えて心臓の薬とした」ものを代々秘薬として受け継がれていたというものです。家人が見つけた時にはまだ少し液体が残っていたということですが、遠藤氏が発見した時には既にわずかの骨しか残っていなかったようです。

先日、ニュースで遠藤氏が狼酒の中に残っていた骨を岐阜大学名誉教授で総合研究大学院大学客員研究員である石黒直隆博士に分析を依頼しDNA鑑定の結果、過去に岩手県下で見つかっているニホンオオカミのDNA配列と同じであったことが分かりました。

狼酒の発見から40年の時を経て、この酒が確かにニホンオオカミの骨を漬け込んだものであり、またそのような文化があったことが証明されたわけです。著書では狼狩りのことや狼が社会的にどのように受け入れられ、どのようにして絶滅していったかなどについても述べられていますので一読されてみてはいかがでしょうか。

ニホンオオカミの発見への期待はロマンとしてばかりでなく、イノシシやシカが大繁殖している現在、生態系を復活させるためにも狼の再登場を願う向きもあるようです。

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【2】高校山岳部が人気になっています

この10年間で高校生が参加している競技スポーツの中で登山は女子は96.5%増加し、男子では64.6%増加しており、女子のサッカー増加率が37.8%、スケートが35.8%、ヨットが34.1%であることに比べると非常に人気が高いというこのようです。アウトドアブームもあり、全国で高校登山部に所属する生徒数が10年間で男女合計では71%増えているということです。

一方、登山部が設置されている学校数を見ると他競技では増加生徒数と同じような数字で伸びているのに対して、登山部男子では  −12.7%、女子では29.7%にとどまっているということです。これは高校登山部が高校の定員減や顧問のなり手不足、事故の危険などの理由で削減されがちになっている傾向があるということのようです。

全国高体連登山専門部の谷口浩平事務局長は「指導者育成が急務だが、研修を増やしても出張費がネックになっている。公的支援を得られるよう働き掛けている」、日本山岳・スポーツクライミング協会(東京)の尾形好雄専務理事は「山岳部で基礎を学んだ生徒が卒業後、リーダーになって安全な登山の仕方を周囲に教えてほしい」、日本山岳会(同)の中山茂樹副会長も「大学や社会人でも続け、雪山や海外登山のノウハウを引き継いでほしい」とそれぞれ語っていると伝えています。 河北新報 ONLINE NEWSより

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【3】那須岳雪崩事故引率教員が書類送検

報道によれば栃木県の那須岳で春山登山の研修中に高校生らが雪崩に巻き込まれて8人が死亡し40人がけがをした事故で、警察は雪崩が起きる可能性を予見できたのに訓練を続けたことが事故につながったとして、当時講習会責任者として麓の本部付近にいた県高校体育連盟登山専門部委員長、亡くなった県立大田原高校山岳部員らの班を率いていた当時の同副委員長、そして後続の班を引率して巻き込まれた前任同専門委員長の3人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針を固めたということです。

3人の教員は既に安全に対する配慮が不十分だったとして、ぞれぞれ停職3か月から5か月の懲戒処分を受けています。

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【4】ライチョウの冬毛

先頃、御嶽山のライチョウの有精卵を木曽駒ケ岳で1羽だけ発見された雌に托卵させ生息地として定着させようとするプロジェクトが発表されて話題になっているライチョウですが、真白い羽根のライチョウが動物園でも展示されているというニュースがありました。

動物園のライチョウはもちろん雪が降っていなくとも冬になれば冬羽に変わります。身を守るための「保護色」(正しくは隠蔽色)ということですが、一般的な鳥類の換羽は1年に2回なのに対して、ライチョウは年3回換羽をするのだそうです。

雄の場合は2月ごろから変わり始め、夏羽と呼ばれる繁殖期の黒褐色の羽衣に生え揃うのは5月下旬頃になります。しかし、雌の場合は4月下旬から変わり始めて、1か月程の短期間で黄褐色の換羽に変わるそうです。この季節の換羽は翼の一部だけが生え変わります。

その後、雄は7月中旬にヒナが巣立ち、ナワバリが解消されると冬羽への換羽を始めますが、雌の場合は8月下旬から9月頃にかけて換羽を開始します。これは繁殖活動と換羽が大きなエネルギーを要するため、時期がずれるということのようです。この時の換羽は、翼の風切羽や尾羽など全身の羽毛を変え、雄も雌も暗褐色でよく似た羽色となります。

しかし、繁殖に失敗した雌は雄と同じ時期に換羽を開始するそうです。繁殖に失敗したかどうか見極めるサインになります。

そして、高山に雪が降る10月中旬頃になると、雄雌共に白い羽根に換わる3回目の換羽が始まり11月中旬には真っ白なライチョウになっていきます。

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【5】エベレストでは遺体発見が増加

エベレストでは温暖化による気温の上昇で氷雪解けが進んでおり、遭難した登山者の遺体発見が増えているとCNNは伝えています。エベレストの氷河自体も年間1mのペースで溶けている所もあり、また薄くもなっているようです。

1922年以来エベレストで命を落とした人は200人を超えており、露わになた遺体が登頂隊によって発見されるケースが増え、ネパール登山協会などによる遺体の回収も増加しているということです。高所ということでヘリコプターを使うことも出来ず、極めて困難な作業であるため遺体が発見出来ても収容は難しいようです。

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【6】行ってきました 山行Now

この時期カタクリやサクラなどを見ながらのハイキングを楽しめる低山を過去ログからご紹介します。

角田山(481m)  2016年3月31日

カタクリやユキワリソウなどが山を覆う佐渡に面した海岸近くの低山です。青い海と遥か灯台を見下ろしながらのコースはとても思い出に残ります。

三毳山(青龍ヶ岳229m)  2018年3月25日

栃木県の佐野藤岡ICから近くの「道の駅みかも」または「万葉自然公園・かたくりの里」からカタクリの大群落を見ながらハイキングコースが続きます。

浅間嶺(903m)  2018年4月5日

人里(へんぼり)のしだれ桜や頂上辺りのサクラ、スミレやカタクリなどを見つけながらのハイキングを楽しむことができます。

御前山(1,405m)  2018年4月12日  この季節、道端のいろいろなスミレやニリンソウ、アズマイチゲ、カタクリなどたくさんの花を見つけることが出来るでしょう。

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【7】編集後記

先日「大学ワンダーフォーゲル部の発足」の著者の城島紀夫さんから感謝のお便りをいただきました。前回城島さんからは追加資料として「学生登山の戦後史と現況」などをいただきホームページにも紹介させていただきましたが、それら掲載に関する感謝のお手紙でした。城島氏におかれましては高校のワンダーフォーゲル部の歴史についても是非まとめていただきたい所です。

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【8】記事の募集とマガジンについて

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メールマガジン2月号/2019

DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン2月号/2019の配信です。


△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△
【1】乗鞍岳噴火警戒レベル運用開始

【2】懐かしい登山用具

【3】映画「八甲田山」と雪中行軍の真実

【4】Face Bookでも情報を提供

【5】行ってきました 山行Now

【6】編集後記

【7】記事の募集とメールマガジンについて

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【1】乗鞍岳噴火警戒レベル運用開始


乗鞍岳は「火山防災のために監視・観測体制の充実が必要な火山」として気象庁による24時間常時監視体制にありました。しかし、自治体の安全避難体制の整備が遅れていたために導入できないでいた噴火警戒レベルの運用がいよいよ3月18日から開始されることになりました。


<本州で噴火の危険がある火山> 
岩手山、吾妻山、磐梯山、日光白根山、草津白根山、御嶽山、富士山、箱根山
<本州で上記以外24時間常時監視体制にある火山>
秋田焼山、秋田駒ヶ岳、那須岳、浅間山、新潟焼山、焼岳、蔵王山、安達太良山、白山、箱根山、伊豆東部火山群、岩木山、鳥海山、栗駒山、乗鞍岳、八甲田山、弥陀ヶ原


今回乗鞍岳の運用が開始されることになったので、上記の火山のうち火山噴火警戒レベルの運用がまだない火山は下記の3つになりました。
 八甲田山 栗駒山    弥陀ヶ原
ちなみに噴火警戒レベルが2以上の火山(海洋火山島を除く)は吾妻山2、新燃岳2、えびの高原2、 口永良部島3 、 桜島3になります。
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【2】懐かしい登山用具や登山用具店


先日、高校生の時には買いたくても買えなかったシャルレ・モンブラン(ガイド)の木製シャフトのピッケルをヤフーのオークションで買ってしまいました。10,820円でした。サンドペーパーでサビと汚れを落とし、シャフトに今やΩ-3脂肪酸として人気になっている亜麻仁油を塗って蘇らせました。今度どこかの山に持って行こうと思っています。


さて、当時(1960年代)のピッケルの値段は門田が4,000~5,000円、シモンが5,000~6,000円、シャルレが8,000~9,000円だったようです。とりわけモンブランガイドはヘッド部分に他のピッケルのブレードを差し込んでハシゴとして機能できる湾曲した穴が空いてるガイド用と謳っていた人気のモデルでした。同じくシャルレのスーパーコンタ、シモンのスーパーDやスーパーE、他にカシンなども人気でした。国内メーカーでは門田、二村、エバニュー、東京トップなどでした。


登山靴で当時人気だったのはノルディカ、ドロミテ、ガリビエール、ガルモント、ライケル、ザンバラン、アゾロなどでしょうか。国内メーカーでは四谷の「たかはし」や飯田橋の「二葉」、カモシカスポーツなどだったでしょうか。
登山道具屋では大倉大八氏の「欧州山荘」、星川氏の「チョゴリザ」、南博人氏の「渋谷みなみ」などクライマーが開いていた店も人気でしたが、残念ながら今はみんななくなってしまいました。


当時からあるお店で現在もなお営業しているお店のうちキスリングの「さかいや」は小さいながらも周辺に店舗数を増やしていますし、ICI石井もグループで店舗数を増やしています。キスリングの「片桐」、登山靴の「ゴロー」も登山靴やテントの「カモシカスポーツ」、「秀山荘」、「好日山荘」、「ニッピン」なども現在でも営業が続いています。


現在、登山用品のメーカー(および小売店)として急成長しているのがモンベルでしょう。モンベルは高田光政に次いでアイガー北壁を21歳にして日本人第二登を果たした辰野勇氏が1975年に創業しました。良い製品が比較的安いという事もあって人気になっています。国内アウトドアメーカーとしてアイテム取り扱い数でも店舗数でも国内トップでしょうか。
ちなみに日本での登山用品の人気メーカーは1位がモンベル、2位がノースフェース、3位がパタゴニアだそうです。
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【3】映画「八甲田山」と真実


先日BSフジで1977年公開の高倉健主役の映画「八甲田山」が放送された。それだからでしようか本ホームページの伊藤薫氏の「八甲田山消されたの真実」をもとに書いた「八甲田山雪中行軍遭難事故」の記事へのアクセスが今月40回を超えて続いています。インターネットのキーワード検索でヒットしてのアクセスと思われます。ちょっとした記事でもインターネットで誰でもが閲覧できる環境にあれば当然会員外の目にも晒されている訳で、そのことを念頭に置いて発信しなければならない事を実感しています。 映画の放送を録画しておいたので、もう一度八甲田山の雪中行軍をどのように描いていたか確認しながら見てみたいと思っています。


八甲田山雪中行軍の遭難事故はもう117年前のことになります。単なる遭難事故ではなく軍隊の無責任な作戦上の失策で、起こるべくして引き起こされたものであり、不条理にもたくさんの兵を死なせた事件とその隠蔽によって作られたた事故だったのではないかでと思います。
2018年3月18日の八甲田山雪中行軍遭難事故の記事はこちらからご覧ください。
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【4】Face Bookでも情報を提供


Face BookではDWVの山行写真のアーカイブスや山のトピックスなどを掲載しています。OB会員外の方のフォローもあります。Face Bookに登録のある方は一度フォローして覗いてみてください。@dwvob.jp
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【5】行ってきました 山行Now


妙義山(中間道) 2019年2月7日 手島達雄( S47年卒)


赤城山、榛名山と並ぶ上毛三山の一つに数えられるアーチ状の奇岩が特徴的な険しい岩山です。縦走路では滑落事故が多発しており死傷者も出しています。今回は地元の小学生や年配の女性でも登っているという中間道を歩いてきましたが、それでも結構スリリングな鎖場もありました。現在崩落のため中間道は途中で寸断されており、中間道は石門巡りの回遊ルートが中心かと思われます。

雲竜渓谷2019  2019年2月12日 田中廣明(S43年卒)

田中廣明氏の360度カメラの画像になります。360度を引き延ばし回転図のような変わったアングルの写真です。2019年2月中旬実施の山行ですが、まだ氷柱は崩れていなかったそうです。


岩殿山(634m)  2019年2月21日 手島達雄(S47年卒)


東京スカイツリーと同じ634mの標高の山梨県大月駅近くにあるカブト状の岩が特徴で、かつて都留郡の国衆である小山田氏の山城があった低山です。落ちのびる際に赤子を突き落としたという「稚児落とし」という岩山などもあり、歴史や地質的にも面白味のあるハイキングが楽しめました。
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【6】編集後記


今年は例年より降雪が少なかったのか、山での積雪量もだいぶ少ないようです。いつもならこの時期積雪がある山でも積もっていない所も多いようです。
先日行った妙義山や岩殿山の麓ではフクジュソウが花盛りでした。ウメやサクラなどを眺めながらの低山歩きも楽しい季節になってきました。
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【7】記事の募集とマガジンについて


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メールマガジン1月号/2019

DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン1月号/2019の配信です。
△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△
【1】あけまして おめでとうございます【2】年末年始の山岳遭難事故【3】栃木県高校の積雪期登山について【4】噴火の危険が予想される活火山【5】御嶽山の王滝村ルートの制限解除【6】行ってきました 山行Now【7】編集後記【8】記事の募集とメールマガジンについて
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【1】あけまして おめでとうございます
遅ればせながら、今年もどうぞよろしくお願いします。
さて、DWV.OB会のホームページは昨年1年間で閲覧訪問者数がのべ1,785人、表示回数が5,744回でした。一昨年の閲覧訪問者数が1,344人で表示回数が8,652回でしたので、表示回数は少なくなったもののたくさんの方の訪問をいただくことが出来ました。また、HPを手掛かりにOB間の新たな繋がりも出来ていることはありがたいことだと思っています。
今年も折あるごとに訪問していただけるよう情報更新に努めていきたいと思いますので、ご協力、ご支援のほどよろしくお願いします。
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【2】年末年始の山岳遭難事故
昨年12月29日から今年の正月3日までの山岳遭難事故は全国で30件、遭難者は40人だったそうです。そのうち1名が死亡、負傷者は12人でした。捜索救助に投入された人員は162名に及んだとのことです。
年齢別では40歳代が11人で、50歳代以上を合わせた中高年が半数以上を占めていたようです。そのうちゲレンデ外の斜面を滑るバックカントリースキー中の遭難が6件13人で、11人が外国人であったということです。日本はパウダースノーの新雪スキーが楽しめるので海外から滑りに来る人も多いようで事故も多くなっています。長野県の白馬乗鞍スキー場ではフランス国籍の男性5人が道迷いで遭難救助されています。
年末年始は比較的好天に恵まれたので登山事故は少なかったようですが、登山中の遭難事故では、12月29日に甲斐駒ケ岳で50歳代男性が下山中道迷いで遭難救助されています。12月31日には剱岳で男性2名が凍傷による行動不能で救助要請があり、6日振りに救助されています。1月2日には槍ヶ岳で登山中の40歳代の男性が滑落して救助要請があり、無事救出されています。唐松岳の八方尾根付近で登山中の40歳代の男女2人が荒天のため行動不能で救助要請があり無事救助されるなどの遭難がありました。
なお、警察庁生活安全局の発表によると昨年の夏期山岳遭難(7月〜8月)は全国で721件(前年比110件増)、遭難者は793人(前年比88人増)で統計史上最も多かったということが分かっています。内訳では長野県が最も多く117件、富山県と静岡県が68人でそれに次いでいたということです。年齢別では40歳〜49歳が108人、50歳〜59歳が152人、60歳〜69歳が184人、70歳〜79歳が161人でした。死者は54人、行方不明が17名、負傷者が359人、無事救出された人は363人でした。原因では道迷いが179人、滑落が119人、転倒が169人、病気が120人、疲労が93人、その他が113人でした。
ちなみに「山と渓谷」2月号に単独行で遭難し行方不明になり、捜索の末1ヶ月後に遺体が発見された場合の捜索・救助にかかわる費用が掲載されていたのでご紹介します。
行政ヘリや県警・消防の出動については原則無料で遭難者が支払うのは民間救助隊の出動費がメインになるということです。(民間の救助隊員日当(1人1日3万円)のべ30人で90万円、救助隊員の交通費3万円、救助隊員の保険代(1人1万5000円)のべ30人で45万円、食料費3万円、消耗装備品3万円で計144万円)
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【3】栃木県高校の積雪期登山について
栃木県高体連の那須岳で行われた冬山安全合宿での雪崩遭難事故を起因としてスポーツ庁と栃木県教育委員会は高校生の冬山登山について関係先に通知し適正な対応を求めています。
 スポーツ庁では「冬山登山」を主に積雪期における登山とし、時期に関わらず、気温の変化や降雪、積雪などの気象条件による凍結、吹雪、雪崩等伴う転滑落、埋没、凍傷、低体温症などにより遭難事故が発生する可能性のある環境下に行う活動と定義し、原則禁止としています。ただし、スキー場でのスノースポーツや条件付きで登頂を目的としない歩行やテントを張るといった雪上訓練を認めています。
 それに対して栃木県教委は高度な技術を持つ指導者の確保が困難と判断し、雪上訓練を含めて冬山登山を全面禁止としました。一方「冬山登山」を積雪期にある山への登山とし、冬季であっても低山等の積雪期にない山への登山は時期に関わらず冬山登山ではないとしています。冬季でも標高約1,000メートル未満で積雪のない山については、専門家との協議の上、県内や近隣県の14ルートを指定し、登山を認めるとしています。積雪期以外の登山は、登山指導歴5年以上で指導員資格を持つ者、または県指定の研修などに参加した者の引率を必須とし、生徒10人当たり1人以上置き、難易度の高い山に登る場合は、アドバイザーの同行を推奨するとしています。 

「那須雪崩事故遺族・被害者の会」は依然栃木県教委の対応への不信感もあり、あくまでも冬山登山の全面禁止を求めており、今回の対応についても反対の立場を崩していません。

 スノーシューを履いての雪山ハイクやバックカントリースキーなど近年雪山での活動がブームにもなっており、雪山に対する知識や技能などを有する人材の育成確保や教育啓蒙も必要とされている中で一律禁止すればいいということではないように思われます。自然の素晴らしさや克己心・達成感、そして危険に対する知識と回避術を安全に配慮した上で教えることも大事なことではないかと思います。これから現場でどのように判断対応していくことになるのか注目されるところです。各都道府県の現場での積雪期登山の実施状況については大西浩氏の下記資料に掲載があります。大西 浩(長野県大町岳陽高等学校) 高校生の積雪期登山を考える———————————————————————————————————
【4】噴火の危険が予想される活火山
気象庁は噴火の危険が予想される21の活火山を公表しています。
北海道ではアトサヌプリ、雌阿寒岳、十勝岳、樽前山。東北では、岩手県の岩手山、福島と山形の県境にある吾妻山、福島県の磐梯山。関東甲信では、栃木と群馬の県境にある日光白根山、群馬県の草津白根山、長野と岐阜の県境にある御嶽山、富士山、神奈川県の箱根山、伊豆諸島の八丈島と青ヶ島。九州では、大分県の鶴見岳・伽藍岳、九重山、そして、熊本県の阿蘇山、鹿児島県の桜島、薩摩硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島ということです。
これらの山に登山する時にはしっかりそのことを認識しておく必要があるのでしょうが、年間30万人以上が登山している富士山では行政やツアー主催者はどのように対応していくのでしょうか。
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【5】御嶽山の王滝村ルートの制限解除
危険が予想される活火山21にもリストアップされている御嶽山は戦後最大の死傷者を出した噴火から4年目を迎えた昨年、山頂への一部のルートが期限付きで再開されたました。5年となる今年は長野県王滝村からのルートも避難施設の整備を進めた上で9月をめどに規制の解除を目指すということのようです。昨年制限解除した御嶽山山頂への登山道通行の場合はヘルメットの着用が義務付けられており、山小屋での貸し出しも行われていました。
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【6】行ってきました 山行Now
石割山1,413m  (道志山塊)  2019年1月25日
山中湖の西端から北側に伸びる道志山塊の石割山です。頂上近くに割れた大岩を祀る石割神社があり、富士山の眺めを楽しみなが登れる4.5時間程度のハイキングコースです。当日は残念ながら雪がチラつく天気で富士山は眺められませんでした。
雲竜渓谷  2019年1月27日
前日に降雪があったものの、当日は青空が広がってアプローチの林道は適度に雪が積もっていて積雪期の雲竜渓谷の雰囲気をしっかり味わえることが出来ました。氷柱の回廊や大瀑は迫力がありました。氷瀑は2月中旬あたりまで楽しめそうです。
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【7】編集後記 
正月は腰が痛くてあまり外にも出ずに家でゴロゴロしていました。新田次郎の三部作「孤高の人」「栄光の岸壁」「銀嶺の人」を図書館で借りて50年振りに読んでみました。それぞれ実在のモデルもあっての山岳長編小説で当時夢中になって読んだことを覚えています。今読み返してみるとリアリティーに欠けていたり、登場する山が限定されていたり、いろいろと端折っていたりするのを感じました。でも、平易な文章で当時の岩登りの様子も感じられ懐かしくあっという間に読んでしまいました。やはり、「孤高の人」が小説として楽しめましたでしょうか。
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【8】記事の募集とマガジンについて
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獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン

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メールマガジン12月号/2018

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 メールマガジン 2018 / 12 / 24
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DWVのOBを山の話題で結ぶメールマガジン12月号の配信です。
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【1】魅力的な日本の山
【2】中央アルプスのライチョウ
【3】黒部ダムトロリーバスがリタイヤ
【4】「ワンダーフォーゲル部のあゆみ」
【5】獨協通信第91号にDWV.OB会の記事
【6】行ってきました 山行Now
【7】編集後記
【8】記事の募集とメールマガジンについて
 
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【1】魅力的な日本の山
 
日本は国土の7割が山地で2/3が森林に覆われており、多様性のある豊かな環境に恵まれています。山に対する土着の信仰もあって信仰登拝や近代登山、ハイキングやトレランなど山を愛好する人もとても多い国です。
2016年のレジャー白書によれば日本の登山参加人口は650万人 、ハイキングやビクニックなどを合わせるとと参加人数は2200万人を超えるそうです。
ヨーロッパではドイツ、イギリス、イタリア、フランスなども登山を愛好する人が多いようですが、アルプスの本場スイスでも登山者人口は270万人と言われています。
近頃は北アルプスなどにも韓国からもたくさんの人が登りに来ていますが、韓国では登山者数が急増しているそうです。
さて、世界で1年間に登られている登山者数のベストテンを調べてみると、多分ベストテンは全て日本の山になるのではないかと言われています。
そのトップがあるのが高尾山で260〜300万人、続いて金剛山が80万〜120万人、富士山は20万人、 金時山でも10万人と言われています。
高尾山はミシュランで三ッ星を獲得したことで外国人にも話題になっていてることが近年登山者数が増大していることに影響しているようです。
東の高尾山、西の金剛山はともに低山でよく整備されているので簡単に登れ、ラジオ体操の様に毎日登っている人も多いのもその理由のようです。
日本の山は低山から日本アルプスのように3,000mを超す山岳もあり、火山や堆積褶曲山地、深い森林や岩綾・岩峰、多種多様な動植物など極めて多様性に満ちていて、しかも手軽に自然の懐に入ることができることから日本人だけでなく海外の人にとっても魅力的なもものようです。
富士山には日本人ばかりでなく、毎年多くの外国人が登りに来ています。今年は天候不順もあって登山者数は20万人ほどだったようです。
平成27年のデーターでは台湾人が230(海外在住213)人、アメリカ人が207(海外在住106)人、中国人が203(海外在住58 香港53)人、フランス人が100(海外在住92)人、韓国人85(海外在住61)人、ドイツ人59(海外在住44)人が登りに来たということです。
外国人にとって富士山は観光の一つとして登りに来ているのでしょうが、インバウンドの登山客は富士山ばかりでなく、他のいろいろな山でもたくさん見かけるようになって来ました。中には外国人が小屋番をしている山小屋も現れて来ています。
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【2】中央アルプスのライチョウ
 
中央アルプスでは絶滅したとされていたライチョウがこの夏、木曽駒ケ岳で目撃されました。巣から採取された羽毛や糞を調べたところ乗鞍岳または北アルプス由来の遺伝子であることが分かったということです。
 
20km程度しか飛べないと言われるライチョウがどのようにして40kmから100kmも離れた中央アルプスまでやって来たのか、またはたして他の個体も現存して定着できるものかと期待が高まっています。
 
ライチョウは現在、火打山や焼山などの頸城山塊、北アルプスや乗鞍岳の飛騨山脈、御嶽山、そして南アルプス(赤石山脈)での生息が確認されており、総数は2,000羽程度と言われています。
 
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【3】黒部ダムトロリーバスがリタイヤ
 
かつて都内でもたくさん走っていたトロリーバスですが、国内で唯一残っていのが立山黒部アルペンルート。
関西電力が運営する扇沢駅と黒部ダムを結ぶ関電トンネルを走るトロリーバスが11月30日を最後に廃止されました。来年度からはバッテリーで走るバリアフリーの電気自動車に変わるということです。
これでいよいよ黒部貫光が運営する大観峰と室堂を結ぶ立山トンネルを走るトロリーバスが唯一の路線になってしまいます。
黒部ダムに関しての話題をもう一つ。
富山県が黒部ダムをより観光資源として利用したいということで、かねてから関西電力と交渉を進めていた欅平から黒部ダムに至る「関西電力黒部ダムルート」の一般開放が2024年から開始されることになったそうです。
現在でも年間30回ほど公募見学を実施していたようですが、工事用トロッコ電車、竪坑エレベーター、バッテリートロッコ、インクライン(勾配鉄道)、専用バスを乗り継いで結ぶ観光商品として提供が始まるようです。2024年までは公募見学を土日祝日など回数を増やして実施していくそうです。
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【4】「ワンダーフォーゲル部のあゆみ」
 
城島紀夫氏が日本山岳会および日本山岳文化学会の機関紙に投稿されている「伝統的登山を広めたワンダーフォーゲル」「大学ワンダーフォーゲル部の発足」をDWV.OB会のホームページに掲載しています。
城島紀夫氏はお仕事をお辞めになってから大学ワンダーフォーゲルの歴史について研究され、それをまとめた書籍を「ワンダーフォーゲル活動のあゆみ」-学生登山の主役たち-として古今書院より出版されています。
この書籍を要約した記事をDWV.OB会ホームページに載せたところ、高校ワンゲル部の初期の状況についても興味を持たれて、問い合わせをいただきました。
そこで、打矢・森本両先輩が当時の様子について書かれた文章や今回作成した「30周年記念誌」を謹呈させていただきました。その際に前述の機関紙に掲載したワンゲルについての2本の資料をいただきましたので、城島氏に承諾を得て、ホームページに掲載させていただきました。
大学ワンゲルの発生と現在の状況などが記されているのでお読みいただければと思います。
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【5】「獨協通信」第91号にDWV.OB会の記事
 
12月15日発行の「獨協通信」の最新号にDWV.OB会の記事と総会の写真を掲載してもらっています。
 
掲載された記事をホームページにも載せましたのでお手元に届いていない方はご覧ください。こちらからご覧ください。
 
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【6】行ってきました 山行Now
 
今月は忙しくて山には行けていませんでした。過去山行記事から12月の山行記録をご紹介します。
 
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【7】編集後記 
 
いよいよ今年も残り少なくなってしまいました。平成最後の年末です。
 
そういえば今年は年初めに初めて新年一般参賀に行ってきました。象徴天皇としてのあり方を恙無く終えようとする意思と熱意に対する敬意の思いと一般参賀とはいかなるものかという興味で皇居正門に並びました。地下鉄の通路からすでに行列になっていました。ものすごい人だったということ、小さくてよく見えなかったいうのが印象でした。
 
来年の4月には退位されるということで年末の天皇誕生日や新年の一般参賀はさぞ大変なことになるのではないでしょうか。
 
さて、OB会メールマガジンも今年最後になりました。貴兄にとって今年はどんな年であったでしょうか。
 
来る年が貴兄にとって良い年であることをお祈り申し上げます。
良い年をお迎えください。
 
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【8】記事の募集とマガジンについて
 
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メールマガジン11月号/2018

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 オンラインマガジン 2018 / 11/30
△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△
【1】葱っ平」(ねぶかっぴら)はどうして平らじゃないの
【2】あなたは登山道何級?
【3】中高年登山の疲れない体づくり
【4】白神岳避難小屋改修工事
【5】丹沢山地の生い立ち
【6】行ってきました 山行Now
【7】編集後記
【8】記事の募集とメールマガジンについて
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【1】葱っ平」(ねぶかっぴら)はどうして平らじゃないの
 
白馬大雪渓を登りきり、右側の尾根の急な斜面の取り付きから小雪渓辺りを「葱っ平」(ねぶかっぴら)と言います。白馬岳の固有種であるネギボウズの形をした薄紫色の花をつけるネギ科のシロウマアサツキ(白馬浅葱)が自生していたことから葱平という地名になったということです。
しかし、”平”という名が付くのに、平らどころかかなり急なのはどうしてでしょうか。
実は”ひら”は日本語の古語では急斜面の地形のことを言うそうで、アイヌ語でも”びら”と言うそうです。今の使い方とは反対の意味があったようです。東北地方の北部の山中では、今でもその古語が残っていて、山の急斜面を「ひら」といい、それをフィラと発音しているそうです。
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【2】あなたは登山道何級?
江戸時代の武芸や武術は近代、山岡鉄舟(剣術)や嘉納治五郎(柔術)に代表されるように技術本位のあり方から修行を通して人間形成を目指す生き方としての”武道”として発展していました。茶道、書道、華道や香道も同様でしょうか。
同時に西欧からはリェクリェーションとしていろいろな近代スポーツが導入されました。また、その中で両者は際立って行った経緯があったようです。
”残心”や”礼儀”が象徴するように精神を磨くことを目的とした「道」と遊びを楽しむスポーツと、それを発展していつた競技などは同じようなスポーツでも若干?あるいは本質的に?方向性が違っているようです。
登山やワンダーフォーゲルはどうなのでしょうか。
山は「神の居る場」としての考えのもとに、その懐を修行の場としてとらえた山岳信仰と西欧から導入されたスポーツとしての近代登山と分けて考えることができます。
近代登山の導入によって登山はスポーツとして広く一般に受け入れられて発展していきました。
その中で、登山も「道」へと位置付けて階級を設けるような運動があったようです。
 
1940(昭和15)年に日本山岳会関西支部では登山に段級制度を導入していた時期があり、幹部は登山道二段など、一級から三級、初級、二段、三段など段級に制度化していたそうです。
しかし、長続きすることなく立ち消えになったようです。登山界も戦時色が強くなり、軍事教練や行軍登山的な登山が推奨されていたことも影響があつたのではないかと言われています。
今は、人ではなく登山ルートごとに入門者、初級者、中級者、上級者という大枠が設けられており、県別にはそれぞれの山やルートのレーティングが細かく示されています。
 
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【3】中高年登山のバテない体づくり
登山やトレッキングはゆっくり歩いている分には乳酸がたまることなく歩き続けることができるので、中高年のスポーツとしてはとても向いているそうです。
中高年登山の基本はスロースピード。1.5倍くらいの時間設定のもとに計画を立てることが必要なようです。
ただ、中高年でもトレーニング次第で1拍動で送ることのできる血量を増やしたり、心拍数を少なく調整出来ることによって疲れにくい体を作ることができるそうです。また、栄養の摂取や休憩の仕方などもバテない山行をする上で大事なポイントになるということです。
①筋トレによる最大酸素摂取量の向上とストレッチ
踏み台昇降や速歩を週3回程度、1日30分〜40分程度のオーバーロード(過負担)のトレーニングにより向上させることが出来るようです。また、山行の前と後にはストレッチに努めることが効果的なようです。
②効果的な栄養の摂取と休憩
日頃からタンパク質やビタミンなどをバランスよく摂取し、山行前には糖質を十分摂取して蓄積しておくとがバテないからだを作っていくことになるそうです。
また、登山中は糖質やナッツ類(マグネシウム)をこまめに摂取することがいいそうです。昼食としてまとまった食事は摂らず、行動食だけで済ませることも考慮できるということです。
小休止は立ったままで心拍数が平常値になるまで屈伸などをするなどしながら休むのがいいそうです。また、大休止は足を心臓より高くして座って休むようにし、疲れた場合は横になって休むと回復が早いそうです。昼寝も効果的なようです。
==出典は山歩きのサイエンス(中高年の健康と医学Q&A) 宮下充正著から==
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【4】白神岳避難小屋の改修工事
青森県深浦町では町所有になっている白神岳避難小屋が老朽化し、修復の必要ができたので修復費1,000万円のうち500万円を「ふるさと納税制度」を活用したいと呼びかけたところ、1ヶ月余りで目標額に達したということです。
引き続き寄付は募っているということですが、こういうのが「ふるさと納税制度」の本来の姿なのかもしれません。
牛肉目当ての寄付や「ふるさと納税制度」に頼らなくてはならない地方行政の収入源格差など「ふるさと納税制度」の問題はいろいろありますが、今後クラウドファンディングや「ふるさと納税制度」を利用した山の整備が進んで行くのかも知れません。
【5】丹沢山地の生い立ち
伊豆半島はかつて太平洋に浮かぶ火山島群で、プレートの移動とともに本州に衝突したということはよく知られています。
DWVでもボッカ訓練でよく登っていた丹沢山地も同じように太平洋上にあった海底火山の噴出物の隙間にマグマが上がってきて固まったものが火山島になり、ブレートに乗って本州に衝突、遅れて伊豆半島を形成する岩体に押し出されて隆起して山地となったということです。
マグマが深い所で冷えた深成岩の石英閃緑岩(トーナル岩)を基盤として、熱変性によってできた変成岩とによって形成されているようです。
NHKの「チコちゃんに叱られる」ではないですが「ボーっと、山登ってんじゃねいよ!」じゃなく地形や樹木・草花を意識しながら登ってみるのも面白いと思います。
ちなみにマグマが冷えて固まった火成岩は「新幹線は刈り上げ」で覚えられます。
「し:深成岩、か:花崗岩、せ:閃緑岩、は:はんれい岩、か:火山岩、り:流紋岩、あ:安山岩、げ:玄武岩」です。
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【6】行ってきました 山行Now
三頭山(地質と植生) 2018年11月3日
「山の自然学講座」という”山の自然学クラブ”が主催している山の地質と植生など中心に学ぶ講座に参加しました。
座学と年3回の現地講習がありましたが、今回は最終回で三頭山の地質と植生について増澤直先生からいろいろと教えていただきました。こんな風に自然をディープに楽しみながら登ってみるのも面白いものです。
岩櫃山(802.6m)群馬県 2018年11月15日
NHKの大河ドラマ「真田丸」のタイトルバックにも登場している群馬県の「岩櫃山」に登ってきました。OB会の月例山行でも度々登っていて記録も見ていただけるといいと思います。
壁の裏から登るので険しいというほどでもありませんが、「天狗のかけ橋」という両端が切れ落ちいてる岩のブリッジを通過しなくてはなりません。ひよって、迂回路に回ってしまいました。
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【7】編集後記 
先日、主管だった上林先生をお招きしての獨協中学校の同窓会に出席しました。いろいろ昔話で盛り上がりましたが、その席で当事校長だった天野貞祐先生の話がでました。
講話朝会でカントがどうだとか、目標を遠きにおいて・・とか話されていたことを覚えていますが、天野先生は獨協学園の徒競走が嫌いだったそうです。
それで、獨協の運動会では校長の話を早々に切り上げて、学校を抜け出して理事長をしていた「自由学園」の体操会?のマスゲームを見に行っていたそうです。
道徳的な天野校長と「自由学園」とはイメージが結びつきませんでしたが、そんなこともあったんだと思いました。
仕事が立て込んでいてこのメールマガジンも月末に送ることになってしまいましたが、なかなか山にも行く機会が持てません。運動もせず体は太る一方です。正月を前にシェイプアップのためにもどこか登ってきたいと思っています。
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【8】記事の募集とマガジンについて
 
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メールマガジン10月号/2018

獨協中学・高等学校ワンダーフォーゲル部OB会 オンラインマガジン 2018 / 10/ 20
△▲△▲△        も くじ  △▲△▲△
【1】埋もれて廃棄されてしまう前に
【2】「カワノリ山」の名称は本当に川苔山?
【3日航機が墜落したのは御巣鷹山?
【4】どこの山かご存知ですか
【5】行ってきました 山行Now
【6】高梨ノート
【7】編集後記
【8】記事の募集とメールマガジンについて
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【1】埋もれて廃棄されてしまう前に
 
DWV関係の写真や山行記録などでまだHPには掲載されていないようなDATAが未整理のまま埋もれているものがありませでしようか。
もしかしたらそのまま捨てられてしまうかもしれない画像やプリント資料でも時代を映す貴重な物かもしれません。
プリントされた写真や資料をデジタル化してDWV.OB会のホームページに蓄積・掲載することで今後に残していけるのではないかと考えています。
写真などは場所と年月日などが分かるようになっていればそれに越したことはありませんが、未整理のままであってもそのままゆうパックなどに入れて送ってもらえればこちらでDATA化して送り返しますので、検討のほどよろしくお願いします。
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今月のメールマガジンは「山の名前」について特集してみました。
【2】カワノリ山」の名称は本当に川苔山が正しいの?
現在、国土地理院はカワノリ山」の正式名を川苔山としているようですが、かつて国土地理院の地形図では「川乗山」、「川乗谷」と表記されていたようです。
 
後にこれを誤記とし平成8年の地図では「川苔山」、「川苔谷」と訂正したという経緯があるようです。
 
しかし、実際の山中での表記は「川苔橋」、「川乗山」、「川乗谷」のままのものも多く見られます。
 
本当に川苔山が正しいのでしょうか。
 
「かわのり」の地名の由来はこの地で川苔がとれたからということが一般に知れている所ですが、はたして名称になるほど川苔が取れたわけではなかったという地元の人の話もあって、川苔山という名称も疑わしいところがあるようです。
 
江戸時代(天保)の古地図には「上川乗」と「下川乗」「川乗谷」という名称が載っているものの、「川苔」の名は載っていないようで、「川乗山」が正しいという説も有力のようです
 
「川乗」とは林業ではかつて木材を筏に組んで山から運んでいて、これを操る人を「筏師」とか「川乗師」と呼んでおり、これが由来とする説の方が合理的ではあるようです。さて、どちらが正しいのでしょうか。
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【3】日航機が墜落したのは御巣鷹山?
御巣鷹山は江戸時代に野生の鷹の雛を毎年採取して将軍の鷹狩り用に献上するための山をさした名称で、山梨県、長野県、群馬県などいろいろなところもにあります。
さて、日航機が墜落したのは厳密に言えば群馬県の御巣鷹山の山中ではなかったとうことをご存知でしょうか。
事故後、「日航機が御巣鷹山の山中に墜落」と連日報道で言い続けられたのでその名が定着してしまったようですが、正しくは「御巣鷹山」ではなく「高天原山」(たかまがはらやま)が正しいようです。
しかし、上野村の村長は事故の翌年になって定着してしまった墜落地点を「御巣鷹山」から「御巣鷹の尾根」との変更を発表しています。
現在ウィキべディアでは墜落地点の正式名称を「高天原の尾根」とし、通称として「御巣鷹の尾根」と直されています。
鷹を獲るための山(鷹ノ巣山)は大名によって住民の立ち入りが禁じるなどの施策がとられていたこともあって、地元の人たちもよく分からない所であったことが名称がはっきりしない原因でもあったようです。
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【4】どこにある山かご存知ですか
摺鉢山、御殿山、和田戸山、箱根山、道灌山、池田山、木原山、西郷山、代官山、おとめ山、待乳山、久世山、愛宕山、紅葉山、赤根山、合海山、丸山、地蔵山、観音山、小松山、大山、唐津山、根府川山、三菱山、亀甲山、宝来山、等閑山、佐伯山、大倉山、星ノ山、三笠山、つつじ山、新高山、棕櫚山、見越山、権現山、椿山、大名山、弁天山、大仏山、新堀山、船山、地主山、飛鳥山、亀山、八幡山、諏訪山、宿山、大塚山、東山、花房山、夕日山、かむろ山、池田山、津島山、八ツ山、クヌギ山、土佐山、金子山、富士見山、樋の口山、新樋の口山、清水山、稲荷山、騎兵山、多聞山、坊城山、将監山
察しのよい方はお分かりかと思いますが、これは全て東京23区内にある山です。東京には何とたくさんの山があることでしょうか。一見平そうな東京ですがたくさんの山や谷、岬や断崖がある所でもあります。
 
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【5】行ってきました 山行Now
福島県と山形県の県境にある百名山の吾妻連峰の最高峰西吾妻山です。吾妻小富士や東吾妻山は現在噴火警戒レベルが2に引き上げられており、立ち入りが制限されています。西吾妻山も同じように火山ではありますが、ロープウエイ やリフトを乗り継いで簡単に山頂に立つことができます。紅葉を楽しみながら登ってきました。
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【6】高梨ノート
今後、1965(昭和40)年7月の夏山合宿、同年12月の冬山合宿、1976(昭和51年)2月の冬季訓練、同年7月の夏山合宿、1977(昭和52年)の夏山合宿、同年秋の山行、1978(昭和53年)の丹沢山行、1979(昭和54年)の夏山合宿などを掲載していく予定です。
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【7】編集後記
 
先ほど立山の雄山や室堂、槍ヶ岳に設置されたライブカメラを閲覧したところ一面の雪景色でした。富士山や北アルプスの頂上付近の季節はもう冬。
下界ではこれから各地で紅葉の便りが聞こえてくる頃ですが、10月15日を過ぎると多くの山小屋は営業を終了してしまい、賑わっていた山も静かな佇まいに変わります。
これからは気象の変化に気をつければピンと張りつめた空気の中での静かな山を楽しむことも出来るでしょう。

明るい林床の中、落ち葉を踏みしめながらのんびりどんぐりを探して低山をハイクするのもいいのではないでしょうか。

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